二ヶ月に一人くらい、他の医院で診療を受けた結果の説明を私の所に聞きに来る患者さんが居る。殆どが女性だ。どうしてそこで説明をして貰わないのと尋ねても、うじゃうじゃと要領を得ず先生に聞くと安心だからと言う。じゃあ何で最初から私の所を受診してくれないのと言いたくなるが、症状経過を聞き結果を見て分かる範囲でお答えする。これは所謂セカンドオピニオンとは似て非なるもので、肝腎の主治医?には無断で聞きに来ている。どういう心理なのかよく分からないが、私の説明で安心納得するなら最初から受診して欲しいと思う。
殆どが過剰な心配からの過剰な?検査で、医療費が適切に使われているだろうかという疑問が浮かぶ。心配不安は人生の付きものなのは分かるが、そんなに色々検査をして、には安心料と思えば安いなどと言われる。多くて自己負担は三割なのにと首を傾げたくなる。医療保険の不適切使用と問題にしたいところだが、これが難しく患者と医者の協同作業の上に何処までの線引きが決めにくい。私にしても、頼ってくる患者さんにそれは保険診療では出来ませんと言えることは少ない。
日本の医療保険制度は日本人の心情と分かちがたく結びついているところがあると思う。