昨日は三十度とまるで真夏のような暑さだった。半袖はまだタンスの奥なので袖をまくり上げていた。高々十ヶ月ほど前のこと七十数回も巡り会った夏なのに、濃い緑とギラつく日差しに改めて夏を実感した。
子供の頃は夏が大好きだった。長じても、ついこの間まで夏は好きな季節だったのだが、今年はたかだか数日の夏日でもう沢山になった。後期高齢の洗礼だろうか、忍耐力が衰えた。
患者さんを英語では何故かペイシェントと言う。日本では医者の方(内科医)もペイシェンスを必要とするのだが、この頃とみに忍耐力が落ちてきたと感じる。特に難聴の患者さんとの会話が苦痛になってきた。忍耐の向こうに得られるものの素晴らしさは重々承知しているのだが、もう結構という気持ちになってきた。