月に数回外食し、一回はやや高級和食店を訪れる。いつも松竹梅の梅を頼んできた。それがご時世か、梅が竹料金に値上がりした。ああ良いですよといつものようにカウンターに座った。ここは横三人前六人の配置なので他の客の料理が見えてしまう。アラフォーの大将は作っているところが見えるようにと、こうした配置にしたと言っていた。確かに調理がよく見える。といっても下ごしらえがしてあるから、手際よく切ったり焼いたり炊いたりとさほど待たせることなく料理が出てくる。
話し声も聞こえるが気にならず、時には見知らぬ隣のお客さんと旨いものや旅の話をしたりすることもある。今までは梅では肉料理が出たことはなく、他の客さんが肉料理を食べているなあと思ったことはあった。ところが今回は初めて肉料理が出た。値上げしたので中身も変えなければと思ったらしい。和食と言っても魚料理ばかりではちょっと飽きる時もある。やはり一品でも肉料理が入ると目先が変わり嬉しい。手伝いの女の子が一人居るのだが、口数は少ないのだが笑顔でまめまめしく動いて感じが良い。派手でよくしゃべるお上さんよりも私好みだ。
僅かな酒でほろ酔いになり、気分良く帰宅したことだ。