販売員の口車に乗せられて買ってしまったP社のテレビが案の定故障した。幸い保障期限内なので無料で修理に来てくれた。時間通りに三十前後の生真面目な感じのメカニックがやってきた。分解しないと部品の交換ができないので150cmx150cmほどの保護布を床に敷いて作業が始まった。終了後、床をきれいに掃除してから、布巾を呉れという、床はきれいになって問題ないのに、何に使うかと思ったらテレビの前の小さいテーブルを拭いた。紅茶などをちょっとこぼしたりして少し汚れていたのだ。それには女房と顔を見合わせ恐れ入った。後でああした電子部品の組み立てや取り換えをする人には細かく几帳面できれい好きが多んだろうなと言い合った。
単に綺麗好きだけでなく、テレビの使い方も詳しく教えてくれた。有機ELテレビは注意して使わないと故障しやすいと定期的に画面を掃除する設定を教えてくれた。販売員も搬入員もそうしたことは一言も教えてくれなかった。
セールスというかコマーシャリズムというか、印象操作が世の中を歪ませている。消費者はもっともっと賢くならないといけない。アメリカには消費者が忌憚のない時には専門的な批評を載せているサイトがある。いつも趣味で使う機器はそこの評価を参考にして良いものを手に入れてきた。アマゾンの批評に似ているがもっと詳しく匿名ではないので、ほめ過ぎや悪く言い過ぎは殆んどない。
技術のある人が発言する機会や場所を増やした方が良いと思う。