八月一日、地球から遠ざかりつつある宇宙探査機ボイジャー2と途絶えていた連絡が再開できるかもしれないことが分かった。七月半ば間違って探査機のアンテナを地球から2度ずらす指令を送ったために、ボイジャー2からデータが受診できなくなってしまった。僅か2度と言っても200億キロ彼方だから大きなずれになる。幸い探査機が機能しているという微弱な信号が確認できたので、水曜日にアンテナを再度地球に向ける指令を送った。上手くゆく可能性は極めて低い、しかもその結果が分かるのは37時間後で担当者は眠れぬ夜を過ごすことになった。
細い針の穴を通って幸運にも指令は通じ、ボイジャー2から再びデータが送られてくるようになった。思えば1977年8月に打ち上げられてから46年、地球から遠ざかりつつあるボイジャーがいまだに機能し200億キロの彼方から信号を送り続けているなんて科学技術の凄さに感動する。