羽生九段は将棋連盟の会長になっても強い。今年の春頃から昨年Bクラスに陥落した低迷から復活してきた。先日の達人戦で優勝し会長が自らを表彰すると言う珍事を実現させている。これは低迷が年齢的な能力の衰えではなく不調にすぎなかったことを示している。(勝負の世界では不調が長引くと衰えたと判定される)。
復活のきっかけは傍目には藤井八冠の存在活躍が刺激になっているように見える。おそらくこれは事実で、前代未聞の強さを見せる藤井に挑戦してみようという意欲が羽生九段の再生をもたらしたと推測する。
将棋連盟の会長職をやることにし、実際に会長になっても成績が落ちないのは羽生的で羽生九段の将棋の強さとつながるものがあると思う。並みの棋士否超一流の棋士でも会長職に就くと成績が落ちるもので、まさに適任だった前会長の佐藤康光九段も後半不祥事の処理や新会館建設が負担になったか成績が落ちた。
遠い将来のことで私の眼で確認することはできないが、人類史上一番強い藤井八冠が会長になったら少し成績が落ちるような気がする。へぼが余計な忖度をしない方が良いと言われそうだ。