駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

読めない愛読書

2013年02月13日 | 

          

 この四、五年、ブログの影響もあって時々小説を読むようになった。医者になって三十年くらいは全くではないが殆ど小説を読まなかった。忙しかったせいもあるが小説を辛気臭く感じ面白いと思わなかったためだ。

 今でも最後まで読める小説は半数以下だが、ブログ情報に刺激され時々購入している。同時代の作家といっても読んだことのある人は十数人程度だが好きというより敬愛する作家に帚木 蓬生が居る。ビロードの手触り、細部まで行き届いた過不足のない描写、無理のない起伏のある展開、名画のような味わいのある美しさ・・・、完成度の高い作品ばかりと評価しながら、実は殆ど読んでいない。というのは、この人の小説には感動してしまうからだ。涙腺が緩んで字が滲むこともある。

 そっと秘かにいつかもっと読んでみようと思ってはいるのだが。

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桁違いの国

2013年02月12日 | 世界

     

 二三割増しなら想像実感の範囲だが桁違いも十数倍となると、想像以上の事態が生まれる。南西の海の向こうに辛うじて破裂しそうな風船を力による規制と目配りで養生している国がある。文字通り綱渡りで運営されている。足を踏み外したらどういうことになるだろうか。

 黄砂に混じって汚染大気を送りつけられて、果てどうしたものかと首を捻ってしまう。何と言っても白髪三千丈の国である。とにかく桁が違うので、我々の常識では計り知れないところがある。

 例えば、射撃用レーダー照射はちょいとやってみたのではないか。威令が末端まで届いていない証拠と思う。それが明るみに出ては始末が悪いので、日本の捏造と言い逃れているのだろう。

 大きな声では言えないが、何十年も昔自衛隊機で海の深さを測る測定器を検査中、試しに芦ノ湖の深さを測りに行った蝶番の外れた隊員が居たらしい。「800mでした」。「馬鹿者余計なことをしおって」。と油を絞られたと聞いた。怪我の功名、測定器はお蔵入りになったそうな。

 今回の照射も末端の仕業と思うのだが、中枢から威嚇命令が出ていた可能性もゼロではない。いずれにしても、日本政府の対応能力は測定できたわけだ。

 国は引っ越すことが出来ない。お隣はいつまでもお隣だ。桁違いに人が多く国土の広い国だが、微妙なバランスで綱渡りをしている。相手を下手に刺激して綱から落ちさせないようにお付き合いしないといけない。私の手に余る問題だが、心配だけはしている。

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頭隠して尻隠さず

2013年02月11日 | 世の中

          

 コンピュータ遠隔操作で他人になりすまし、警察をおちょくった犯人と思われる男が逮捕された。デジタルの世界では警視庁を出し抜く技術を誇っても、陽のあたる現実の世界では並みの犯罪力で足が付いた。「コンニャロメ」。と警視庁は溜飲を下げているだろう。私も見事な捜査だったと思う。ただ、決めつけ逮捕の粗暴取り調べは帳消しにならないと申し上げておきたい。

 この男は犯行を否認しているようだが、今回は間違いないと思われる。それにしてもコンピューター操作には精通していたようだが何とトロイ猫の首の謎かけ顛末だろうか。犯罪素人の私以下の手口だ。

 コンピュータに精通しているという自負が自分の他の能力まで過大評価させたのだろう。要するにいびつということだ。医者も、特に批評者の少ない町医者はいびつになりやすい気がする。思わぬ教訓としよう。

 それにしてもなんで猫か、以前にも指摘したがネット活用者には猫派が多いようである。ちなみに私はワン公(愛犬トム)をトレードマークにしている。

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なぜ人に勧めるのか

2013年02月10日 | 町医者診言

    

 どうもよく分からないのが、健康食品やサプリメントを人に勧める人(おばさん)だ。自分が飲んだり食べたりで調子がよいからというよりも、仲間を増やそうという心理が働いているように見える。

 はっきり申し上げて、そうした高価な商品よりも、継続する運動と食べ過ぎ防止の方が余程確かで安上がりな健康法なのだ。別にどんな健康食品やサプリメントを購入されてもよいのだが、仲間を増やそうとするのはどうしたものかと思う。

 もし本当に十歳若返る秘薬を手に入れたら、あなたもどうぞとご近所の奥様方にお勧めになりますかと聞いてみたい。勿論よと答えられるのかな。

 医者は医学のことには詳しくても健康食品やサプリメントのことはさほど詳しくない。確かに医者の中にも詳しく、販売までされている人も居る。しかしそれは例外。私は診療中に、これを飲んでもよいかあれを飲むのはどうかと聞かれて、分厚い科学的調査本を参照するのだが、時間を取るしそれにも載っていない質問が多く困ってしまうのだ。どうぞご自分でご判断をと願う。

 それに尋ねる人は、あんまり勧めない方の答えを期待しておられるようにお見受けする。

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外国の絵

2013年02月09日 | 趣味

    

 十何枚目かの絵が完成?した。先生、「外国なのはわかるね」。とはあんまりの批評第一声ではないですか。まあ、書いた本人も会心のできからは程遠い心境ではありますが。

 もう一度額に入れたのをお目に掛ける予定、多少は見映えがよくなるだろう。

 生活費の一番高い都市は東京だそうである。そうかねと読んだ。暮らしにくい大都会のような報道の仕方だが、東京を含めて日本ほど恵まれた国はないように思う。何が仕合わせかなどと言い出せば、人さまざまで決めようがないけれども、衣食住に不自由しない見地からは日本はベストスリーを下らないはずだ。この絵に描いた町では中年女性の物乞いを何人も見かけた。

 あれこれ言っても働かずして雨風を凌げ、御馳走は希としても三食が保証されている国はそうはないだろう。後期高齢者で生活保護の一人暮らしの女性を十名近く診療している。中には借家に寝たきりでヘルパーさんや訪問看護師によって生き永らえておられる婆様も居る。なんだか、嫌らしい言い方になるかも知れないが、どのようなご不満を述べられようとも、北風ビュービューの寒い夜に曲がりなりにも暖房のある部屋に休め、風邪を引いたと気軽に医者に診て貰える国は口幅ったいが恵まれていると思う。

 

 

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