駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

厳しい意見とは?

2013年02月08日 | 小考

      

 柔道暴力指導告発選手に対し橋本聖子議員が厳しい意見もあると実名公表を要求した(最初の発言が本音でしょう)。厳しい意見を言っている人の実名をまず公表していただきたい。又厳しい意見の内容を教えていただきたい。それが先ではないかと思う。

 実名公表は自分の行為に責任を持つという意味で当然のことのように思えるが、物事はそれほど単純ではない。「余計なことを言ったのはお前か」。と詰め寄る人が相手なのだし、マスコミは必ず実名を公表した選手の私生活に踏み入り、彼女らに嫌な思いをさせるだろう。そして報道の仕方によっては、問題点がすり替わり、本当の解決が遠のく恐れがある。

 実名を公表しなくても、幽霊ではなく実在する人達で関係者は知っているわけだから、問題解決に支障はないはずで、逆恨みをうける心配がある彼女らの実名を今の時点で公表することはない。これは告発と言うより悲鳴なのだ。そう受けとることができないとすれば、根本的な解決は難しいと思う。実際にあったことなのだから、事実関係と状況を厳正に分析して、冷静適切に対応策を出せばいい。

 町医者の処方箋はザッケローニの爪の垢が入った寛容と指導力の煎じ薬だ。 

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尾籠な話・・2

2013年02月07日 | 診療

           

 ぐっすり眠れ、美味しく食べてすっきり出れば、まずは健康の証なのだが、中々そうも行かなくなってゆく。

 今日は出のお話。これには男女とも中年を過ぎるとだんだん悩まされるようになる。ただ、男と女ではちょっと違う。小の方で悩むのは男性に、大の方で悩むのは女に多い。まあ、こじつけ気味ではあるが、人間は不思議と得手で失敗する。

 汚い話で恐縮だが、我々の仕事ではこれに関したトラブルが付きもので、看護師は大変なのだ。尤も、決して嫌な顔をしないのが彼女らの偉いところだ。当然、医者の私も慣れているから平常心で対応できる。

 尿の切れが悪いと悩む男性に小での失敗は少なく、大の方で失敗が多い。通じの悪さで悩む女性に大の失敗は少なく小での失敗が多い。勿論、これは比較的の話で男女とも高齢者ではどちらの失敗もあり、二三ヶ月に一度大掃除をさせて貰う羽目になる。

 失敗をされる方は多少は認知のあることが多く、さほど羞恥や自責の念がないようだ。認知が軽く失敗を自覚されると、修復を試みられて、反って被害が大きくなる。そうした場合は顔色を変えず咎める様なそぶりを決して見せないことが大切で、看護師達は心得たものだ。

 修行の経験はないが、厠の掃除を徹底的にさせられると聞く、凡夫の私にも何となくその理由がわかる。

 修行でなくとも日本の秘めたる美しき伝統の一つであったのではと思うのだが、躾けも流されてしまったか?。

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暑さ寒さに

2013年02月06日 | 自然

     

 寒い時は「寒いねえ」。暑い時は「暑いねえ」。が患者さんとの挨拶の定番である。人間は勝手なもので、暑い時は寒い方が良いような気がして寒い時は暑い方が良いような気がする。しかし時々シロクマというかペンギンのような人が居て「おれは寒いのは平気だ」。と宣う。これは女の人には殆ど居ない。中高年の小太り親爺と決まっている。暑い時には「暑いのは平気だよ」。という人は少ない。どちらかと言えば女性の方が涼しい格好がしやすく、暑い時は若干女性の方が有利かもしれない。

 殆どの人がそうかも知れないが、私は暑さも寒さも最初の内は割と平気なのだが、後半になると顎が出て早く暖かくならないかなあとか早く涼しくならないかなあとなる。そろそろ寒さが堪えてくる時期になった。

 どちらかと言えば暑い方が寒いよりもいい。というのはもともと乾燥肌の気があったのに、年を取ってそれが進行し冬はあちこち痒くて困るのだ。風邪を引いた患者さんの聴診をする時、背中に掻いた痕あり、ここにも同類が居るなあと思うことだ。大抵はお年を召した方だ。「痒いですか」。と聞くと「そうなの、タンスの角にこすりつけてるわ」。と色気のない告白をされる。確かに手が届きにくい場所ではある。一人暮らしでは当然、爺さんが居ても中々頼みにくいかな。

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安倍政権の肝煎り

2013年02月05日 | 町医者診言

      

 株高円安に高い支持率、今のところ安倍政権の滑り出しは好調のようである。まだたかだか一ヶ月半の政権運営で半年後一年後と先のことはわからないが、少なくとも出だしは民主党政権では及びも付かない実効力を発揮している。

 なぜかと言えば、それはサポーターの違いが大きいと私は見ている。こんなことを書くと反発を買うかも知れないが、同じ一票でも自民党政権支持者の方が力があるのだ。つまり、安倍政権には露骨な表現かも知れないが、既得権益に恵まれた人々の支持が多いと推測する(中には鰐や鮫に外国勢も含まれている)。彼等の影響力は数に比して大きく強い。そして自分はさほど恵まれていなくても、強い方に付こう勝ち馬に乗ろうとする人達は多いだろう。

 もし鰐や鮫に外国勢の力が大部分とすれば今の勢いは一時力で終わる恐れもある。

  翻って民主党の落ち込み目を向けると、日本の革新というか左寄りの勢力にはどこか微かにルサンチマンの臭いが漂よい、痩せて非力(勿論、多少の例外はある)なために、結局は陰気な仲間割れを起こして実りなく終わってしまうように見える。民主党は左右どっちつかずの鵺のような組織だが、それでもそうした傾向があったと思う。上手く言えないが豊かな人間的な魅力がないと、人を動かしまとめるのは難しいのではないか。事後言及だから簡単だが、民主党にはそうした魅力が乏しかった。安倍さんを高く評価しているわけではないが、比較すればましに見えてしまう。

 学識もないのに大胆雑駁な解説だが、好調?な滑り出しの理由を考えてみた。

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フレンチリカバリー

2013年02月04日 | 旨い物

         

 フランス経済の話ではなく地方都市でのレストランの話。四半世紀前、イタリアンがイタ飯などと言われて話題なり、実際にイタリアンレストランが増え、その反動かフレンチレストランが減った。おそらく本場式の茹で上げのスパゲッティが日本人の味覚に馴染み、何と言っても値段がフレンチよりも安く手頃なのがイタリアン躍進の大きな要因だったと思う。まあ、正直二十五年前のフレンチレストランは値が張りすぎた。幾らマダムがにっこりしてくれても、懐にずしりと響いては、そうそうは行けない。

 そんなわけでイタリアンとフレンチが逆転し、コースを供するフレンチレストランの数は片手以下に激減していたのだが、この一二年徐々にお値段を下げて復活の気配がある。

 嘗て繁華街で抜群の味を提供していたフレンチがいつの間にか郊外に移転し家庭風のフレンチ洋食屋に変身していた。ところが、どうした風の吹き回しか一昨年街中に戻ってきてフレンチレストランを再開した。お値段は以前の七掛けぐらいで、以前とほぼ遜色ない料理を出してくれる。家族経営で、多少華やかさには欠けるけれども味が一番だし、かえって気軽でいい。

 昨日もそこで三千円のフルコースランチを頂いたのだが、ポアソンサラダやカボチャのスープなど、もどきと違って本物の味で満足した。写真はそのデザート。

 なぜフレンチ復活の兆しがあるのか、よくわからないがイタリアンに飽きたのだろうか、あるいは何か世の中の動きと連動しているのだろうか。慧眼の評論家の意見を聞きたいものである。

 

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