湿地が好きなミソハギ!
名前の由来は ハギに似ていて 花穂に水を含ませ供物に水をかける風習が 禊(みそぎ)を連想させるところから、 ミソギハギが転訛してミソハギ(禊萩)。
または溝に生えることからミゾハギ(溝萩)。
ちょうど旧暦のお盆の頃に咲き、 仏前に供えられるのでボンバナ(盆花)とも言われます。
そのミソハギのシベの観察です。まず 長花柱花。
長花柱花というのは 花柱(めしべ) が おしべより長い花のこと。 花が上向きに咲いている場合、めしべが 雄しべより高いと自分の花粉を被る可能性が薄いので自家受粉しにくい。
今日見た ミソハギの花は群生していたので、 長花柱花の株と 短花柱花の株と50:50の割合で生えてるかもと期待したのですが、 実際はどの株もすべてが 長花柱花だったのでした。(がっかり (´・ω・))
考えるに、 ミソハギは多年草なので、 フロンティアの株が 長花柱花だと その群れ全体は、 株分けして増えても、皆 長花柱花型になるようです。
場所を変えて。。。
こちらが、短花柱花。 おしべのほうが めしべよりもずっと前に出ている。
ミソハギは虫媒花だから、大きな虫(たとえば ハチ)が 最初 短花柱花に止ると 前に出たおしべの花粉が体につく。そのハチが つぎに 長花柱花の花に行けば、 今度は めしべのほうが 長いので ハチの体についた花粉を受粉することができる。
反対に、 小さな虫(例えばアリ)のばあいは、 最初に 長花柱花に登って 短いおしべから花粉を体につけ、 それから 短花柱花のところに行くと理想的に花粉が運搬されるはずなのですが、 群れているばあい、すべてが 同じタイプの株である可能性が高いので、 うまくいく確率はずっと低くなるような気がします (´・ω・)。
以上、話を簡単にして おしべ > めしべ (短花柱花) のタイプと めしべ > おしべ(長花柱花) のタイプ だけで話をしてきました。
これは ソバの花のばあい、正しいのですが、ミゾソバのばあいは 実際は もうちょっと複雑で、3タイプあるのです。
ミソハギのおしべには 一つの花に 長いおしべと 短いおしべとあって、
a. 長いおしべ > 短いおしべ > めしべ (短花柱花)
b. 長いおしべ > めしべ > 短いおしべ (中花柱花)
c. めしべ > 長いおしべ > 短いおしべ (長花柱花)
のように、3タイプあるということです。
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