アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

オオニシキソウ - 草紅葉1

2020-12-02 09:57:48 | みんなの花図鑑

秋、草が紅葉することを「草紅葉(くさもみじ)」といいます。尾瀬沼の草紅葉のような湿原全体が黄金色に染まるイメージがありますが、野草のほうからみて いちばん赤く染まるのは ニシキソウの仲間でしょう。(だから「錦草」?)
オオニシキソウはニシキソウの仲間のなかでは 立ち上がって成長する野草なので、よく目につきます。




陽に当たる側だけ赤くなった果実が ポロンポロンとぶら下がっています。食べてみたくなる格好をしていますが、この実、直径が2mmあるかないか、くらいしかありません。



果実はふつう枝から果柄を出して実りますが、ニシキソウの仲間の果実はまるでちがいます。 花や果実は カップの中からマジックショーのように生まれてくるのです。
カップというのは、上の画像の中央の果実でいうと、果実の柄の出ている部分に 3つの花弁のような器官がみえますが、これのことです。えっ、えっ、こんな小さな器官から こんな大きな果実が産まれてきたの?!




そうなんです。ヒトの赤ちゃんと同じで 産まれるときはそれなりに小さいんです(^^)/
これは 杯(カップ)から 子房(雌花)が産まれるところを横から撮ったものですが、杯(カップ)が裂けながら子房が出ているようです。
この画像で分かるように、杯(カップ)というのは 葉の変化した苞葉の変化したものなんです。




子房(雌花)は杯(カップ)から最初に生まれます。産まれるとぐんぐん大きくなり、そのままだと杯(カップ)の口を塞いでしまうので 花柄をU字型に折り曲げ、 杯(カップ)の横に移動してぶら下がります。それが 手前の大きくなって色づいた果実です。
では、上を向いている爪楊枝のような棒は何か?というと・・・
そうです、受粉できなくて枯れてしまった子房です。芯の部分だけ残して 果肉の部分は皆落ちてしまった姿なのです。
ニシキソウの仲間を観察すると よくこの上を向いた爪楊枝を目にします。全部が全部 受粉して果実になるわけではないのですね。




テントウムシが来ていました。花に首を突っ込んで しばらく動きません。テントウムシは 何を食べているのでしょうか?
テントウムシは アブラムシを食べて成長するらしいのですが、それらしきものが見つかりませんでした。
このテントウムシは 何を食べているか? また宿題作っちゃいました (´・ω・)



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