アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ニゲラ - ダマスカスの

2021-05-19 07:35:26 | みんなの花図鑑

略してニゲラといってますが、「ニゲラ・ダマスケナ (Nigella damascena)」(和名クロタネソウ)のことですね。




葉は細かく裂けて糸状となっています。

「属名の Nigella はラテン語の「Niger(黒い)」からきている。」(みんなの花図鑑「ニゲラ(クロタネソウ)」)
ここで質問。
ラテン語の Niger は 「r」で終わっています。それがどうして「L」という音化を持つようになったのでしょうか??
英文Wictionaryの 「Nigella」 を見ると、
From Latin nigellus, diminutive of niger (“black”)
(ラテン語の nigellus すなわち ラテン語のniger (“黒い”))の指小語)
ということで 「黒っぽい」くらいの意味の ラテン語 nigellus に由来するということらしいです。
Nigella < nigellus < niger
という rから L への変化は 本当にあったらしいのです。
〔蛇足〕
ところで、Niger といえば、「ニジェール(Niger)」という国が西アフリカにありますが、これは 「黒い」という意味を持つのでしょうか?
これも調べてみると、「ニジェール(Niger)」と隣接する「ナイジェリア(Nigeria)」(← Nigerの英語読み)両国の国名は 両国を貫流する大河「ニジェール川」に因んで命名されたものらしいのです。
では 「ニジェール」とは「黒い」という意味なのでしょうか?
調べてみると、そもそもNiger というのは、現地で「川」を指す言葉だったようです。





ブルーの部分は 花弁ではなく萼片ということです。

「種小名の damascena は「(シリアの)ダマスカスの」という意味である。」(みんなの花図鑑「ニゲラ(クロタネソウ)」)

ここで、またまた質問。
ニゲラ・ダマスケナ(くろたねそう)は 地中海沿岸が原産地です(みんなの花図鑑)。どうして 地中海沿岸で無いダマスカスが種小名になったのでしょうか??
これも以前調べたところによると
「damascenaは、この植物がダマスカスからヨーロッパにもたらされたことから」(Love in a mist「ニゲラの花言葉」)とのことです。
そういうことで、地中海沿岸で終わるのでなく「原産地:地中海沿岸~西アジア」(花と観葉植物(葉っぱの岬)「ニゲラ」)とするのがより歴史的と思われます。




中央で よじれて伸びているのが雌しべで 5個あります。
その周囲に 大きな葯をもった雄しべが 多数 取り巻いています。




雄しべとブルーの萼片との間に 花弁の退化した「蜜腺鱗片」があるはずなのですが・・・この花ではよく分からないです。




名前の由来もよく分からないけれど、花序の構造も実に摩訶不思議な花です。




これは5年前「みんなの花図鑑」に投稿した ニゲラの果実です。(2016-6-6 撮影)


2 コメント

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愛知県 (カンサン)
2021-05-19 08:37:11
アブリルさんへ、私のエビルのブログにいいね!をありがとうございます。
愛知県も新型コロナの新規感染者が減ってきませんね。きのうの発表は大阪より多いです。雨が降ると、感染者拡大を防止する効果があればいいのですが。
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Re: KAN3さん^^ (アブリル)
2021-05-19 09:03:22
KAN3さん、おはようございます!
よく降りますねぇ(´v_v`)
愛知県内でも 市町村別感染率で見ると、一番高いのは 西尾市で、まわりの西三河地区が相対的に高いんです。
頼みはワクチンだけです。
今度の戦争でも勝ったのは ユダヤ人の国ということですか...
それにしてもガザのひとつしかないコロナ検査所を破壊するなんて、なんて奴だ。。。
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