自動再生という訳語には、どこかまぎらわしさがあります。
「Windows10 - メディアとデバイスの自動再生」という標題のサイトまであるので、自動再生には、メディアの自動再生と、デバイスの自動再生の2種類があるかのように受け取られます。
パソコンで行うメディアの自動再生は、DVDやCDなどの媒体に記録された映像や音声を見たり聞いたりするので、文字どおり再生操作の自動実行、つまり自動再生なのですが、デバイスの自動再生では、そのときに接続された周辺機器が、自動的に何かを再生し始めることはありません。
実際には、デバイスにパソコン側から信号がいけば動き出せる状態になるというだけのことで、デバイスの自動再生には再生という働きはないのです。
Windows の設定メニュで、挿し込めば動き始めるということを「自動再生」とひとくくりにしてあるのは、同じ熟語を使っている項目をまとめて整理したように見せているだけでしょう。
使うほうにとっては、まとめるよりも単独で「USBドライブを自動で開く」ぐらいにして、「自動再生」に含ませないほうがわかりやすいのではないかと思っています。