外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

心配です

2012-11-20 18:49:13 | 大学野球
今週の金曜日(11月23日、祝日)は、伝統のラグビー早慶戦(14時、北青山・秩父宮ラグビー場)、そして野球部は、城西国際大学(12時、大網・水田記念球場)との試合です。

どちらも見逃せない試合なのですが、天気が心配です。
現時点での週間天気予報によれば、当日の降水確率60%なんですね…
(><)

三連休を利用して、家族旅行を計画されているという方も多いと思います。

天気予報が外れてくれるよう、願うばかりです。
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心配といえば、TPP。

全農(全国農業協同組合連合会)が、TPP(環太平洋戦略経済連携協定)に反対を表明する政党と候補者を応援すると発表しました。

私は、全農と農業者の利害は必ずしも一致しているとは思っていません。
しかし、混戦が予想される今回の総選挙において、1人でも多くの有権者からの支持を得ようとする候補者たちに、強いプレッシャーを与えていることは間違いありません。
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日本と中国は、今や冷戦状態に突入していて、この状態は長期化するというのが私の認識です。

その中国は、軍事力と経済力を背景にして、東アジアにおける米国の影響力を排除して、自らが政治と経済の盟主になることを標榜しているように見えます。
中国版の大東亜共栄圏構想といってもよいのかもしれません。

政治と経済が一体である軍事大国・中国が東アジアの盟主となってしまうことだけは、経済面だけでなく、安全保障の観点からも、何としても阻止しなければなりません。

そのような状況認識に立ったならば、日本はTPP参加を決断する必要があります。
停滞を続ける我が国の企業活動を活性化させることはもちろん、自由経済諸国が経済面で堅固な連携を推進して、共産党独裁の官製経済国家である中国に対して自制と妥協を余儀なくさせる。そのような枠組み、いわば「TPP包囲網」を構築していかなければならないからです。
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日本企業が世界の各地で競合他社との激しく生存競争を展開している現代において、TPP絶対反対を叫ぶ日本の農業関係者の姿勢はちょっと異質に感じられるほどです。

ただ、歴史を振り返ると、日本の農業は欧米と異なる点があります。
それは、いわゆる市民革命を経験しないまま現代に至っているということです。

欧米では、市民革命によって、封建的農奴社会から独立自営農民が誕生し、その後の農民層分解によって都市労働者が形成されていったという、近代化の歴史があります。

しかし、日本では、共産主義の浸透防止を目的に、第二次大戦後にGHQ主導の農地改革が行なわれたに過ぎません。

その結果、独立自営農民の誕生はなく、零細な農地を自己所有するも「お上依存」の小作人体質がそのまま農村に温存されました。
すなわち、日本の農村は、西欧的な近代的個人を生み出す基盤のないまま、若者の都会への就職、兼業農家、農閑期の出稼ぎという形で、工業化社会を支える安価な労働力の供給源となっていったのです。
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とかく日本の農政はボロクソに評価されることが多いですが、上記のような歴史的な背景を放置したまま今日に至ってしまったことが、問題の根本といって間違いありません。

それは、農政の次元を超えた、重たく根深い問題であったように思えます。
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今回のTPP参加の問題では、戦後の日本が先送りしてきた農業の課題に真正面から取り組む覚悟と決断が、日本国民に突きつけられているのだと思います。

それほど重たい問題であるからこそ、政治家の意見が政党の枠組みを超えてバラバラに分かれている状況も、ある意味、私には理解できるのです。

しかし、わが国の安全保障をも左右する局面だけに、もう先送りはできません。

いよいよ総選挙に臨む民主党、自民党、維新等々の先生たち
政治家は政権を取らなければ何もできないのも現実ですが、農業の近代化に本気で踏み込まない限り、政権を取っても「日中冷戦」の時代に対処できませんよ・・・
Comments (2)
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