BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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ホームレス・ボランティア

2006-01-24 12:40:00 | のほほん日記
友達からホームレスに食事を配給するボランティアを持ちかけられた。NYでもなければ、なかなかホームレスと接する機会もないだろうから試しに一度行ってみることにした。
場所はNYC(ニューヨークシティ大学)の側にあるユダヤ人の学校の中である。ここ主体ユダヤ人組織でやってるボランティアで週一回月曜日に食事をホームレスの人々に配給する。
彼女の高校時代の教師がユダヤ人で、この学校へ現在通っておりそれを教えてくれたとか。4時に友達と一緒にその学校へ行くと、食事の準備が始まってた。リーダー格の30代の女性に挨拶をして、早速参加した。
食堂となる広間では、丸型の机がすでにテーブルクロスを付けて配置されていた。
私達はビニル手袋をして、まずお皿にサラダを盛り付けドレッシックングをかけていく。ボランティアの人もユダヤ人らしく、老若男女様々な人が15人ほど手伝いをしてた。みんな優しく私達に話しかけてくる。気さくでいい感じの人達だ。サラダの準備が終わると、バナナやオレンジなどのフルーツやパン、クッキーやコーヒーの準備をして準備は終わり。あとは配給開始の5時を待つのみになった。
ここでは食事の配給のほかに洋服などもホームレスの人にあげており、暇な時間をみて友達が洋服置き場を案内してくれた。クロークのようなその場所では白髪のおばあちゃんがてきぱき働いており、色々話しかけてきてくれた。クロークには中古衣料らしきブラウスなどがたくさんあり、今日は新品の下着類の寄付があったのでそれをたたむ仕事を頼まれた。私達はたくさんの靴下や、日本人の私達には想像もできないような大きいサイズのブリーフパンツをたたんだ。
5時ギリギリ前に暖かい料理が運ばれてきた。サラダを盛り付けた皿に次々とそれらの料理を盛り付けテーブルに並べる。今日のメニューはマッシュポテトにニンジンのグラッセ、茹でほうれん草にチキンのクリーム煮で盛り付けてもらってみてるだけで私もよだれが出そうなくらいおいしそうだ。そういえば自分もそろそろお腹が空いてくる時間だ。ああ、でも食べられないのよね、、と思いつつ準備をしてるうちにホームレスの人達が現れた。
ホームレスといっても見かけはなんら普通の人とは違わない人が大部分。匂いがある人も中に入るが、圧倒的にそうでない人のほうが多い。服装も普通で、汚れてる人も居るが擦り切れたコートみたいな姿の人はいない。中にはほんとに紳士のようなおじさんもいて、彼がホームレスなのか?といぶかんでしまう。他にもパンクをやってそうなロックミュージシャンっぽい青年やその辺でストリートダンスをしてそうな黒人の若者もいるし、腰の曲がったおばあちゃんもたくさんいる。なんだか不思議な光景だ。みんな座るなりおいしそうに食事を始める。当然だ、みんなお腹が空いてるだろうに。ホームレスの人達も顔見知りがいるのか楽しそうに話をしてるテーブルもあって、なんだか和やかな雰囲気だ。普段彼らは一緒にテーブルを囲んで食事をすることなどあまり無いのだろうに、一人暮らしをしてる私達もそれに違いは無いのだろうが、やはり落ち着いてテーブルで食事が取れること、誰かと一緒に食べられる夕食はおいしいだろうなぁと思った。
私はコーヒー係になり、テーブルを周りながらコーヒーがほしい人にサーブして行った。他にもバナナを配る人、ミルクを配る人、パンを配る人など、ボランティアはいっぱいいる。今日は中学生が手伝いに来てて彼らも大活躍だ。
私の友達が顔見知りなホームレスの人がいて私の名札を見て、そこには私の苗字の工藤(KUDO)が記されていたのだがそれを見て「それに似た言葉を知ってる。KUDOにSを付けて、KUDOSと言うんだ。ものすごくいい意味だ。」と教えてくれた。辞書で調べてみな!!というので、後から調べてみたら本当だった。名声、栄誉、賞賛という意味で、どちらかと言うと口語なのであまり学校では聞かない単語だが、生の会話英語をホームレスから教えてもらえてうれしい。あっという間に配給時間終了の6時がきた。お土産の食事やたくさんの衣類を抱えたホームレスの人達が去り、私達は全部テーブルをかた付けに入った。終わったのは6時半ぐらい。リーダーの女性達が話しかけてきてくれた。きてくれてありがとう、また来てねって。うん、そうだな、また来てもいいかも。。。と思った。しかし、終わったあとは自分もお腹がペコペコで帰りにスーパーでたくさん食材を買い込んでしまった。
しかし、週一度ホームレスに食事を振舞うなんてさすが世界一のお金持ち民族ユダヤ人である。