村田沙耶香の「地球星人」読みました。
依然読んだ「コンビニ人間」がめちゃ面白かったので、
すごく気になってた作家さんですが、こちらの話も衝撃的でした。
読んでてすごく共感できるところいっぱいでした。
主人公の母親と姉に嫌悪ですねー。
でもそれ以上に何もしない父親にはもっと嫌悪。
大人になったら結婚して子供を産むのが当たり前と強要してくる主人公の母。
自分は本当は宇宙人で、今の生活をすることは、
地球星人の工場の一部(この社会のシステム?)だと思う主人公夫婦。
主人公が結婚した(ある意味偽装結婚)夫も想像以上にぶっ飛んでいて、
突飛な行動言動に笑ってしまう場面もあったけれど。
先が見えずラストも予想してなかった展開で、
この後どうなるんだろうと思わずにはいられない話だった。
面白いんですが、ハッピーエンドとか爽快感はないです。
でも普段世の中の人が当たり前に要求してくる、
そしてすごくおかしいとおもうことに、すごく納得できるお話でした。
あと子供は親を選べないので、
彼女がこんな風になってしまったのは、
やはり親のせいもあるんだろうなと思わずにはいられなかった。
彼女が虐待を受けているときに母親が親身になって接してあげれば、
悲劇は抑えられたであろうに。
こんな風に実の親に助けを求められる病んでいく子供は社会にたくさんいるんでしょうね。