ねぶたのない夏ふたたび。
6月に今年の青森ねぶた祭が中止と発表されてから、
去年に引き続き今年も祭りのない夏がやってきました。
しかし去年と全く違うのはねぶた、ねぷたの製作は行われているということ。
青森市のねぶた小屋ではいつもより数は少ないですが、
祭りの代替イベントでのお披露目を目指し、
ねぶた師がねぶたを作り上げました(今も製作中の団体あり)。
弘前市内も合同運行はないものの、
昔ながらの町内を周る地区単位のねぷたの運行は行われているようです。
わが藤崎町は残念ながら運行しているか情報は摘まめませんでした。
そんな7月末の週末、夕方外で片づけをしているとどこからともなく、
どんこどんこ・・・どんこどん、、、と、
太鼓と人の掛け声のようなものが風に乗って聞こえてきました。
ねぷたの運行だ!!
祭りに飢えた私はその掛け声にすぐに反応してしまいました。
どこかでねぷたの運行がある!
子供たちにも見せたい。
家の中にいる子供たちを呼び出し、一緒に車に乗せ、音のするほうへ走り出しました。
走っては時々車を止め、音のする方向へまた走り出し、
線路を超えて南へたどり着いたのは田舎館村川部地区。
線路を挟んだ隣の地域です。
ついにねぷたの灯りらしき姿をとらえました。
住宅街の家と家の間の狭い道路に大きなねぷたがいる。
道路わきの畑に車を止めて、
ねぷたの前方へと子供と走っていきました。
住宅街の中では住民が家の前でねぷたが来るのを待ち構えてきます。
スピーカーから流れるお囃子とともに、トラクターにひかれたねぷたがやってきた!!
「かーわべーのねーぷーたー」
大きい!
思ったよりも大きい。
久しぶりだからか、周りに家があるからかそう思ってしまった。
鮮やかなねぷたがくるりと向きを変えて目の前で一回転し、
子供たちもうれしそう。
囃子方は住宅街の中では演奏せず(コロナ対策?)、
住宅街が途切れたあたりからは生演奏で進んでいきました。
そのねぷた囃子に、「ずっとねぷたの後をついていきたい・・・」
たいちゃんが言いました。
ああ、うちの町内が所属する地域ねぷたも運行があればなぁ、
一緒にねぷたを引っ張って町内を廻る楽しさを教えてあげられるのに。
私もずっとねぷたにくっついて行きたいけれど。
慌てて車に戻り、子供たちとノロノロ運転でねぷたの後ろをついていきました。
ねぷたは川部地区の町内を練り歩き、
途中バイバイして私たちは別れました。
こんな時だからこそ地域ねぷたのありがたさが身にしみます。
運行してくれてありがとう。
見に行けてよかったです。
来年こそはねぶた祭りに参加したい。
そして子供たちは運行やお囃子にも興味があるので、
地域のねぷたの囃子団体にも所属することを考えてみたいなぁと思いました。