のびのびにしていた『大津絵の世界』展にやっと行くことが出来た。これも大津市歴史博物館まで車で連れて行ってくれた夫・H氏のおかげである。
会場の博物館は、天台寺門宗の総本山、三井寺http://www.shiga-miidera.or.jp/の隣にある。H氏が道を間違えて迷い込んでくれたおかげで、桜に埋もれるような三井寺を見ることができた。雨の降る肌寒い天候のため桜の下に集う人も無く、存分に心が迷うような、浮「くらいの満開の桜の大木の連なりを見ることが出来た。
博物館の入り口前には、大津絵のモチーフ「釣り鐘弁慶」と「藤娘」の顔出し看板がある。もちろん夫婦でかわりばんこに顔を出して写真を撮り合う。
で大津絵展である。最初は安価な大量生産の木版仏画が、次第に風刺や教訓を込めた素朴な絵に変わり、護符になりお土産になっていった流れを、存分に見ることが出来た。
が、今回の収穫はそれだけではない。著名な画家たちも大津絵のモチーフに魅せられ、描かれた作品が集められているのだ。丸山応挙や池大雅の『鬼の念仏図』、伊藤若冲や神坂雪佳の『藤娘』、富岡鉄斎や浅井忠も大津絵の数々を残している。
また浄瑠璃や歌舞伎、日本舞踊に登場する大津絵師、浮世又平を主題にした浮世絵を、歌川国芳、喜多川歌麿などが描いている。
そのほか、薬屋さんでもらえるサトちゃん、ケロちゃん人形ほどの大きさの大津絵人形が並んでいたり、大津絵落雁の木型が展示されていたり、大津絵煎餅のお店が紹介されていたり、某小学校のイラストクラブが模造紙に描いた大津絵が張り出されていたりして、出口付近はなかなか楽しかった。
そしてトリを飾るのは、なんと四コママンガ! その名も『かいけつ!寒ちゃん』。主人公は大津絵「鬼の寒念仏」から拝借された「鬼野寒念仏」という名のちょっとズレた鬼。
携帯を自慢げに見せる藤娘に「ぼくも!」とばかりに伝書鳩をとばしてみたり、2月3日の節分にはアパートのドアに「しばらく旅に出ます」と張り紙して逃亡したりする。大津市職員互助会報に連載されているそうである。
4作品が展示されていたが、図録にも1点掲載されていて、大変うれしかった。
会期は明日まで。なんとかセーフで間にあった。大津絵に関する知識がきちんと整理され、なおかつより身近に感じられた上、深みと広がりを持てた企画展だった。
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『鬼の念仏』顔出し看板と『大津絵の世界』企画展のャXター。博物館の中、企画展会場出入り口付近にて。
会場の博物館は、天台寺門宗の総本山、三井寺http://www.shiga-miidera.or.jp/の隣にある。H氏が道を間違えて迷い込んでくれたおかげで、桜に埋もれるような三井寺を見ることができた。雨の降る肌寒い天候のため桜の下に集う人も無く、存分に心が迷うような、浮「くらいの満開の桜の大木の連なりを見ることが出来た。
博物館の入り口前には、大津絵のモチーフ「釣り鐘弁慶」と「藤娘」の顔出し看板がある。もちろん夫婦でかわりばんこに顔を出して写真を撮り合う。
で大津絵展である。最初は安価な大量生産の木版仏画が、次第に風刺や教訓を込めた素朴な絵に変わり、護符になりお土産になっていった流れを、存分に見ることが出来た。
が、今回の収穫はそれだけではない。著名な画家たちも大津絵のモチーフに魅せられ、描かれた作品が集められているのだ。丸山応挙や池大雅の『鬼の念仏図』、伊藤若冲や神坂雪佳の『藤娘』、富岡鉄斎や浅井忠も大津絵の数々を残している。
また浄瑠璃や歌舞伎、日本舞踊に登場する大津絵師、浮世又平を主題にした浮世絵を、歌川国芳、喜多川歌麿などが描いている。
そのほか、薬屋さんでもらえるサトちゃん、ケロちゃん人形ほどの大きさの大津絵人形が並んでいたり、大津絵落雁の木型が展示されていたり、大津絵煎餅のお店が紹介されていたり、某小学校のイラストクラブが模造紙に描いた大津絵が張り出されていたりして、出口付近はなかなか楽しかった。
そしてトリを飾るのは、なんと四コママンガ! その名も『かいけつ!寒ちゃん』。主人公は大津絵「鬼の寒念仏」から拝借された「鬼野寒念仏」という名のちょっとズレた鬼。
携帯を自慢げに見せる藤娘に「ぼくも!」とばかりに伝書鳩をとばしてみたり、2月3日の節分にはアパートのドアに「しばらく旅に出ます」と張り紙して逃亡したりする。大津市職員互助会報に連載されているそうである。
4作品が展示されていたが、図録にも1点掲載されていて、大変うれしかった。
会期は明日まで。なんとかセーフで間にあった。大津絵に関する知識がきちんと整理され、なおかつより身近に感じられた上、深みと広がりを持てた企画展だった。
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『鬼の念仏』顔出し看板と『大津絵の世界』企画展のャXター。博物館の中、企画展会場出入り口付近にて。