紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

パイン

2008-06-08 21:13:41 | たべもの
 パインが好調である。喜ばしいことである。

 最近、スーパーかシャトレーゼに行ってアイスの冷凍庫を覗いたら『パイン』を発見して、うわー、なつかしー!!と涙ぐみそうになった。子どもの頃、大好きだったのだ。

 森永のバニラカップ、オレンジやメロンを型取った入れ物に入ったいい加減なシャーベット、ホームランバー、ジャイアントコーン、そしてパイン。

 『パイン』はパイナップル味で、缶詰の輪切りのパインそのままの、黄色いドーナッツ型で、もちろんパイナップル味。そのアイスの弱点は、棒が刺さっている訳でもカップに入っている訳でもないので、ビニール袋を直に手で持たなければならず、指の体温で溶ける速度と食べる速度との戦いになることだった。

 この、アイスにとっては致命的ともいえる弱点のせいだったのか、いつの間にか市場より姿を消していたのだ。
 それがたぶん昨今のパインブームに乗り、復活を果たしたのかも知れない。今日は下調べなしなので、個人的な思い入れと、一方的な偏愛と、それらが混ざった想像のみで書いているので、あまり信憑性はないということも、補足する。

 パイナップルは私の子どもの頃には、現在で言えばドリアンくらいに、まだ珍しい果物だった。

 大阪万博に連れて行ってもらった時に、長蛇の列の人気パビリオンを離れ、南太平洋かどこか南方の小国のパビリオンに立ち寄った。高床式で藁葺き屋根の弱小パビリオンである。そこでは現地のヒトがジューサーでフルーツジュースを作る、というデモンストレーション&商売を行っていた。もしかすれば、それが唯一のその国の「売り」だったのかもしれない。
 しかし! そのパインのジュースは信じられないくらい美味しくて、いまだにあんなに美味しいパイナップルジュースを飲んだことはない。その名前も知らないパビリオンは、このことだけでも大成功だったんじゃないかと思う。
 
 愛知万博でKちゃんと飲んだキューバ館のマンゴージュースや、ドミニカ館のマンゴーアイスは、酷暑と相まって最高に美味しかった。きっと彼女にとって忘れられないものとなっただろう。私にとってのパインジュースのように。