紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

知恵熱?

2007-10-16 11:58:09 | ファミリー
 今日は読書会だったが、昨日より腰痛がひどく、たぶん熱が腰に来ているようだったので、途中で早引き。帰りの車中でぐいぐい熱が上がっているようだったので、家の手前のかかりつけ個人医院に立寄り、受付時間セーフで受診出来た。

 薬をもらい、やっとのことでウチに辿り着き、布団に唐鼾桙゙。そのままお昼も食べずに昏々と2時間、根の生えたように眠る。

 それでも洗濯物取りこまなきゃ、晩ご飯のスタンバイを始めなきゃ、おばあちゃんを整骨院に送り込まなきゃ、銀行行って、お兄ちゃん迎えに行って、買い物行って・・・と足を引きずるように歩くうち、徐々に熱が引いて行くのが判る。明日はなんとか仕事に行けそう。お兄ちゃんの帰宅も早かったので、大助かり!

 きっと昨日は柄にも無く真面目に難しいこと書いたし、へんに当たって知恵熱出たん違う?というH氏のツッコミが聞こえそうである。


先週あたりから、みずきが色付き始めました。

ノーベル文学賞

2007-10-15 18:57:12 | 読書
 イギリスのドリス・レッシングさんがノーベル文学賞を受賞した。日本のメディアは、「高齢な女性がノーベル賞を受賞した」程度の関心しか示していないように見える。誰、それ?みたいな空気が見え見え。

 私が初めて彼女の名前を耳にしたのは、アフガニスタンの石仏が破壊された2001年頃だったように思う。雑誌か新聞で、もうずっと以前からアフガニスタンの惨状を書き、未来を予見し、警告していた人がいるというのを読んで興味を持ち、自館に1冊だけあったレッシングの『アフガニスタンの風』を数ページだけ読んだ。あまりにもショックな数ページだった。

 彼女がアフガニスタンを訪ねたのは1987年で、それより7年も前にソ連が侵攻していたこと。この時点ですでに、アフガンの美しい町は破壊され、文化財は失われてしまったこと、アフガン人もソ連人も敵味方の区別無く殺され、死んで行ったこと。

 そしてそれについては世界中が無関心で、「アフガニスタンになんて誰も興味を持たないから」という理由で、世界中のメディアから黙殺されていたこと。

 もしかしたら、よほどの大規模虐殺でない限り、報道されない戦いは、世界中にあちこちあるのかもしれない。あまりの無力感にショックを受けた。「自分の目で世界を見たい」という正義感溢れる若い人が、わざわざ危険な地帯に行くのも、メディアへの不信感の現われではないのかとも思う。

 よくアニメや戦隊ものの悪役は「愚かなる人間ども」というフレーズを好んで口にしているが、残念ながら当たっているよなあ、と向こうずねを蹴られたような気分になる。

 マザーテレサが「愛の反対にあるのは無関心です」とおっしゃっていたのは、こういうことだったのだ。


 本国イギリスでは有名な作家さんなのに、日本では著作を探し出すのに苦労する。しかも絶版、品切れが多数ある。たぶん、ドリス・レッシングの著作は、読むのに苦労を強いられるのかもしれない。歯ごたえがありすぎる作風なのかもしれない。
 それでも受賞を機会に、多少なりとも復刊されますように。

夜景の値段

2007-10-14 23:00:48 | ファミリー
 昨日H氏と二人でKちゃんを塾に送った帰り、市の境目にある川を渡るため坂になっている道を上り橋を通った。次は当然下り坂になる。橋を渡りきって坂を下り始めるところで、H氏に声をかける。

 「ねえねえ、ここからみえる一瞬の夜景が大好きやねん! 暗闇の中にまばらに光が灯っている中途半端な夜景。この中途半端に侘しい感じがなんともいえへん、ええねん!」

 そう、派手すぎず、かといってまばらすぎず、適度な散らばり具合の光は、その時々の心境で温かくも見えるし、胸が締めつけられるような切ない感じにも見えるのだ。物思いにふける私に、H氏の答が返って来る。

 「この中途半端な感じは『62円の夜景』やな。63円やったら3円消費税やて判るけど、62てゆう数字はどっから出るンや?ていうとこが、中途半端なんやな」
「なるほど~~!」といたく感心する私。数字には滅法弱いので、数字の比喩を使われると、言うがまま、されるがままであるので、ひたすら感心する。

 感心ついでにKちゃんを迎えに行った帰り、同じ場所で同じ話を彼女にしたら、「それは賢いヒトのするつっこみ?やな。計算されてるし、よう考えてはるな」と絶讃である。62円の中途半端さは絶妙だと思う。

 が、しかし。62円ってなんだか私には馴染みがあるような気が・・・。

ああ、思い出した!昔、封書の切手代が62円だったことがあったんだ! ・・・そういう中途半端な数字を出して来るようだから、民営化なんてされちゃうんだよな。

ちりとてちん

2007-10-13 19:54:16 | テレビ
 9月に毎週楽しみにしていたアニメ『風の少女エミリー』が終了してしまい、淋しい思いをして日々を過ごしていた。テレビを観る時には、思い切り入れ込んで観てしまうので、番組が終了すると、がっくりと気落ちする程、やや「抜け殻」状態になる。
 
 そんな私に新たな生き甲斐ドラマの予感が芽生えている。

 今週2回だけ、NHK朝の連続テレビ小説『ちりとてちん』を観た。予想以上に、それがあまりにもよかったので、今日は覚悟を決め、 9時半よりテレビの前で座り込みを決行。繕い物とウエストゴムの入れ替えを要するものをいくつも置き、仕事をしながらテレビを見られるようスタンバイ! そうして用意周到の上、今週の分の『ちりとてちん』をすべて観た。おまけに懸案だった繕い物、ウエストゴムの入れ替えもすべて終了できた♪ 一石二鳥の土曜の午前を過ごす。

 これは・・・いい! 今回、朝ドラにありがちなもったりしたところがないのは、なぜ? まだ2週目なのに、キャストが見事にそれぞれ際立っていて、しかもチームワーク抜群。最初の頃のドラマは、まだ役者さんやスタッフの皆さんが慣れないのか、ギクシャクしていることが多々あるのに、まるで事前に親睦合宿でもしたような和気あいあいさ。しかも皆さん、上手い! ぐいぐい引き込まれる15分なのだ。音楽もほどよい感じがいい。カメラも、場所設定も、申し分無し!

 今回のヒロイン、貫地谷しほりさんは、(今週分は)ダメダメな女子高生の役どころ。彼女は『スウィングガールズ』でもちょっとひねた役をし、かなりの存在感があったが、今回も全開!の演技である。私は彼女のみならず、彼女の親友「じゅんちゃん」役の宮嶋麻衣さんまで大好きになってしまった。なかなかの大器である(と、思う)。

 キャストが軒並み上手い。いきなり先週の回で、すでにお亡くなりになってしまったが、ヒロインのおじいちゃんは米倉斉加年である。

 ヒロインと同じ家に住む叔父の役で、京本政樹がいたりする(名前を見るまで、私は誰だかわからなかった!派手なヤツだとは思ったが・・・しかも嘘のように見かけ若い!)

 この先登場する落語関係の役では、狂言の茂山宗彦さんとか、大河ドラマ『新選組!』で新選組の密偵を好演したホンモノの落語家、桂吉弥さん(密かにファン)とかがいらっしゃる。どきどきわくわくなのだ。

 早速、本屋さんに走り『ドラマガイド ちりとてちん』を購入したのは言うまでもないのである。

角川にならえ!

2007-10-12 17:03:40 | おしごと
 私が小学生のとき、最初に自分で買った忘れもしない文庫本は、角川文庫である。ディケンズの『クリスマス・キャロル』だった。地が赤で映画『クリスマス・キャロル』のロマンティックで美しい場面がオールカラーでカバー印刷されていたこと、100円で本が買えることに感動したことが決め手だった。それは角川商法である「メディアミックス」のハシリだったのかもしれない。

 高校生の頃、角川書店は「メディアミックス」という大作戦で、映画×本×音楽を複合させ、横溝正史シリーズなどを大ブレイクさせていた。これは従来の読書人や出版関係者の評判は決して芳しくはなかった。しかしこれも、販売促進の手のひとつだとは思う。

 そしてこれをライブラリ・ワークに応用しない手はないのだ。名づけてライブラリ/メディアミックス作戦。

 新聞クリッピングには採用しないテレビ欄も、だからあえてチェックしている。
 スペシャルドラマなどで取り上げられたもの、ルャ泣^ージュ、有名な人物にスャbトライトが当たった番組、マンガのドラマ化などなど、蔵書につながる情報をチェックするのだ。その情報と一緒に本を並べるだけで、あっさりと借り出される(ことが多い)。

 もちろんシネマガイドや、新作上映予定などにも目を光らせる。最近では映画『ミス・ャ^ー』(ピーター・ラビットの生みの親)が雑誌の書評欄で取り上げられていたので、いち早く目立つ所にべアトリクス・ャ^ー(&ピーターラビット)コーナーを作り、本を集め、並べ、案内する。
 映画上映の効果で、出たことのないような本も、たちまちのうちに借り出されていく。それは面白いほど、くっきりと反応がわかる。もっとも当たり外れはあるので、これは珍しいくらい当たった例なのだが。

 音楽だって評論や、歌手や演奏家、作曲家の自伝や評伝があるので、看過できない。『千の風になって』という絵本だってある。

 金儲けではないのに、守銭奴のようにガメツく「食いつき」のいいネタを、猟犬のようにしぶとく丹念に探す私。「食いつき」が期待できる本を探して、面出し展示して、その日のうちにそこが空っぽになるときの「やったね!!」感といったら! うーん、まるで「趣味は仕事」の見本だなあ・・・私もH氏を「わ~い、マニアック~」と笑える立場ではないな、とつい苦笑。H氏には、さんざん指摘されているところであるが。

 それにしてもベアトリクス・ャ^ー関連書があんなに動いているのに、同様に映画化(『エディット・ピアフ~愛の讃歌」)されたエディット・ピアフの自伝、動かんなあ・・・。閲覧された形跡はあるのに。映画化されりゃいいってもんでもないんですね。やはり、多くの人の嗜好に合うテイストというものがあるんでしょうね、きっと。