秩父第１蒸留所
３年物からサンプルを取り寄せて
色、香り、味の変化を見て来ました
３年～９年物のコメントは
「オリジナル・カスク」カテゴリー欄に
過去 記載してますので
ご興味のある方はそちらを
３～９年物をざっくり振り返りますと
アルコール臭の刺々しさ
その中にもクリーミーさ
バニラ香、ビターチョコ、酸味というものが
まだ複雑でバラついた様子
７年物くらいから徐々に
まとまり始めた記憶があります
８年物、この頃から
熟成のピーク期間に入り始めたのかもしれません
特に個人的にテイスティング用に原酒を抜いていたので
より熟成速度が上がったように思います
蒸留所との契約上、最長熟成年数は１０年間（１１年未満）
という内容でしたので
満１０年間熟成を考えていたんですが
コロナ禍ということもあり
蒸留所に赴く機会が遅れしてしまい
１０年１０ヵ月という熟成期間となりました
熟成のピーク幅を超えないように
そのことで味がしつこくならないようにと
願うばかりでした
アルコール度数の変化は
このようになってます
３年 ６１．２％
４年 ６１．２％
５年 ６１．４％
６年 ６１．７％
７年 ６２．０％
８年 ６２．５％
９年 ６２．７％
１０年６３．２％
一般的な樽ですとアルコールは抜け始め度数は下がっていきます
秩父蒸留所はニューポットから加水され６３．５度で樽熟成されます
（現在は異なる可能性もあります）
過去、山崎蒸留所のバーボン樽１０年を樽を購入した時のアルコール度数は５７度
このことについて秩父蒸留所に伺ったところ
３段重ねのダンネージ式の
一番上の３段目で熟成された樽は水分が抜け
アルコール度数が上がる傾向が起きるそうで
全体の割合からも珍しい方だと思います
では・・・テイスティング
香りは注いだばかりですと
フレッシュさが前面に出ているので少し放置
３分間ほどすると徐々に香りが開いてきました
最初は熟成庫の香り、次第にクリーミー、バニラ、バター
味は口当たりマイルドで酸味、とてもフルーティ
この甘酸っぱさは凄い
余韻はビターチョコ、長くビター
度数が６３度あるので
飲み慣れてないと舌がピリピリしますが
これは味覚ではなく痛覚なので
痛覚は除外してますｗ
秩父イチローズモルトというと「クリーミーさ」
そのイメージが強かったんですが
このモルトは甘酸っぱいフルーティからのビターチョコ
ウイスキーの酸味が好きな私にとっても
好みのモルトウイスキー
思い起こせば、３年のサンプルでも
酸味が特徴的でした
それが１０年以上経ち上手くまとまりました
育成成功ですｗ
飲み方はお客様の自由ですが
やはりストレートからの加水トワイスが良いでしょう
ハードルを上げたくないですが
美味いです
このモルト
オススメ度★★★★★
★５にするしかないでしょうｗ
秩父蒸留所（第１）
イチローズモルト
モルトドリームカスク
２０１０ー２０２１
シングルカスクストレングス
１０ｙ ６３．２％
１３５本
とても評価が高く、入手困難な秩父蒸留所
幸運なことに
樽を所有することができ
非常に感謝しております
そのイチローズモルトの１０年１０ヵ月物
現在リリースされてる物の中でも
最長クラスの貴重な原酒です
より多くのお客さまに愉しんでいただきたい
という思いがございますので
ショットのみのご提供とさせていただきます