花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

黄りんちゃん

2013年09月06日 | 学校
第1農場、名農の果樹園です。
リンゴの木の下にはこのようなシルバーシートが
いたるところに敷かれています。
リンゴの赤い色はポリフェノールのアントシアニン。
強い光や紫外線から身を守るために植物自身が作る色素です。
したがってこのようにシルバーシートで光を反射させ
光の当たりにくい果実の下部まで赤くしようとしているのです。
ところがアントシアニンは高温になると合成が抑制されます。
つまり最近の猛暑はリンゴを赤くするのを妨げているのです。
しかし高温でもできるのが黄色の色素!
白いリンゴが最近、みんな黄色になってしまうのはこのせいです。
青森県りんご対策協議会では先日「黄りんちゃん」という
キャラクターを発表しました。
県産の黄色いリンゴをPRしようという目的ですが
これは猛暑で色がつかなくなった赤い品種から
黄色の品種に変えていこうという意味もあります。
近い将来、本州では黄色、赤いリンゴは北海道という
時代がくるかもしれません。
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Short-Day Plant

2013年09月06日 | 学校
9月に入り、日の入りも早くなりました。
まだ18時過ぎですが、もう電灯をつけなければ真っ暗です。
遠くの灯りはアーチェリーレンジ。
新人戦が近いので、どの部も一生懸命頑張っているようです。
さて植物には短日植物という種類があります。
英語では「short-day plant」といいます!
しかしこの言葉のために、短日植物は日長が短くなると花芽をつける
というふうに理解されてしまいました。
でも本当は花芽形成が左右されるのは昼の長さでなくて夜の長さ。
夜が長くなると花芽をつけるというのが正解です。
したがって真夜中に1時間ほど照明をつけ
夜を分断してやると、昼の長さを変えていないのに
短日植物の花芽はつかなくなります。
つまり「Long-night plant」というべきなのです。
チームが昨年発表したのは薬剤によって
植物の光感受性を高め開花を遅らせるという技術。
開発まで3年というチームにしては時間をかけた光マジックという研究で
京大他、いろいろな大学から賞をいただいています。

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