木曜日に、人生初のゲリラ夕立を経験しました。
夕方、相談室に差し込む光が暗くなり、
視界の隅で閃光を感じたら、低い音が響きました。
「雨ですか・・?」と窓辺に近づくと、外は真っ白に煙る、猛烈な雨でした。
近くのビルの屋上で、雨のしぶきが風に舞って立ち上っていて
降り方は濃淡が見えるほど均一でなく、雨音も大きく
思わず、見とれてしまいました。
しばらくすると、ぴたりと雨がやみ、日がさして、静かになりました。
帰る時刻に 私を待ち伏せしていたかのようなゲリラ夕立の再来。
暗くなる玄関で、どしゃぶりの雨を呆然と眺めていたのですが
男子学生が、次々と 傘もささずに走りだすのにつられて
年甲斐もなく、ふっと夕立の中に進みました。
傘をさすと飛ばされたので、たたみました。
バランスを保つために、ゆっくり歩きました。
雷の光が、道路を明るく照らしました。
雨がシャワーどころでなく、
目をあけていられませんでした。
ヒョー!!
途中で、普段は会話のないAさんが声をかけてくれました。
「先生、傘、ささなくても大丈夫ですか!」
「風が強くて~、でも試しにさしてみようか、あ~ダメ~、やっぱりこのまま行くよ~」
「お気を付けて」
「ありがとう、あなたもどうか、お気を付けて」
車の中に逃げ込んで タオルで化粧ごとふき取って、
下着まで濡れるってこんな感じなのか!
よし暖房で乾かそう
リュックは大丈夫?? わー、びしょびしょじゃん~
あちゃー、教科書が濡れて膨張してる。
預かったプリントをビニール袋に入れてて助かったよ。
駐車場で雨がおさまるのを待って出発。
本当に馬鹿だなと思うわけです。
後30分、玄関で雨宿りして、小雨になるのを待てばよかったのに!
風で飛ばされたら、怖れて、さっさと玄関まで戻ればよかったのに!
なんだか、自分の力を過信して
力任せに、前に進むことしかしない「若造」じゃないか。
「若造」というのは、昔、私の先生がよく口にしていた呼び方です
人間関係に対する姿勢を考えてみても
自分にとって、不安なことが起きると、
これからもっとひどくなるに違いないと思い込み
今、動かないとまずいんじゃないか?と冷静さを失い、
多くの若造は待てない。
少し待てば、環境の方で変化することもあるのにね
若さの勢いって、危ないけど、素晴らしいと思っていて
良いことも、悪いことも、後になってみると
それぞれに意味を持っているから
本人が自分を責めないでいる限りは、応援したい私です
あの日、若造達の後を追いかけたのは
私の中の若さを試したかったのかもしれません。