笑顔浴

優しい時間

不寛容な国

2020年02月20日 | Weblog

雨宮処凛×対談

 

今「この国の不寛容の果てに」を読んでいます。

つくいやまゆり園で起きた大量殺人事件についての対談です。

犯人に死刑が求刑されました。

 

この対談が企画されたのは

犯人の主張を支持した人々の存在を通して

現代の日本人の価値観を問うた気がします。

私が犯人と同じ行為をしなくても

同じ思考が無いと否定できるか?

 

私自身にある<非情さ>を味わいます。

私の幸福は、他者の犠牲により成立するなら

他者の不幸はしかたがないとする 自己中心的な考え方です。

例えば、

私の快適な暮らしを奪われるなら、

今、どこかの国の人が異常気象により、

生命や自宅や仕事や故郷を喪失することを忘れる とか。

紛争地域から逃れた難民に同情はしても

様々な理由で、受け入れないとか。

私が特別何かをしなくても、どこかで優秀な誰かが、

うまい具合に解決してくれるだろうとか。

 

瀬戸内海の島に、生涯を封じ込められた人々がいて

国策を非難する声が、上がりましたが

「病気がうつるなら、しかたがない」と

黙認したのは、周囲の人々でした。

 

優勢保護法下では、強制的に避妊手術が行われました。

施設職員の生理介助が面倒との理由から

子宮を取られた障がい女性達がいました。

「忙しいので、しかたがない」

 

2019年、台風19号の被災者が目指した避難所に、

路上生活者は入れてもらえませんでした。

「ホームレスは税金を払っていないから、しかたがない。

 臭い・不潔等の衛生上の問題があるから、しかたがない」

 

<人助けランキング、日本は世界125位で最下位>という

無関心で、冷たい国にしてしまったのは、誰だろう?と考えます。

きっと、私と 私の親しい人々も含まれてるはず・・・

「しかたがない」を言う前に もう少しだけ

1 見知らぬ人を助ける

2 寄付をする

3 ボランティアをする

を考えてみます。

 

 

(参考)

英国の「チャリティーズ・エイド・ファンデーション(CAF)」が

世界の国々を対象に、人々のGiving(他者に与えること、寛容度、人助け度)

の状況を調査して”World Giving Index”(世界人助け指数)を発表している。

2009年から毎年行われているこの調査は、

「この1ヶ月の間に、見知らぬ人、或いは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」、「この1ヶ月の間に寄付をしたか」、「この1ヶ月の間にボランティアをしたか」という3つの観点から各国の人々にインタビューを行い、各国の寛容度を採点している。

 CAFは、2009年から2018年まで10年間に渡り、125カ国以上の国々を対象に、

 130万人以上の人々にインタビューを行った。

この10年間の調査データを集計して出した”World Giving Index 10th edition” 

10年間総合ランキングを2019年10月に紹介した。

1位アメリカ、2位ミヤンマー、3位ニュージーランド。

総合順位の世界最下位は、中国。

日本の総合順位は、126カ国中107位だった。


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