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アケボノスミレ・1〜春はあけぼの

 奥高尾“もみじ台”で咲き始めた「アケボノスミレ(曙菫)」。スミレ科スミレ属の多年草で他のスミレに比べて花期は遅い。開花期には葉は開かず丸まっていることが多い。やはり“春はあけぼの”を見ておきたい。

 春はあけぼの
 やうやう白くなりゆく山際
 少しあかりて 紫だちたる雲の細くたなびきたる
 夏は夜 月の頃はさらなり
 闇もなほ 蛍の多く飛びちがひたる
 また ただ一つ二つなど
 ほのかにうち光りて行くも をかし
 雨など降るも をかし
 秋は夕暮れ
 夕日のさして 山の端いと近うなりたるに
 鳥の 寝どころへ行くとて
 三つ四つ 二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり
 まいて 雁などのつらねたるが
 いと小さく見ゆるは いとをかし
 日入り果てて 風の音 虫の音など
 はた言ふべきにあらず
 冬はつとめて 雪の降りたるは言ふべきにもあらず
 霜のいと白きも またさらでも いと寒きに
 火など急ぎおこして 炭持てわたるも いとつきづきし
 昼になりて ぬるくゆるびもていけば
 火桶の火も 白い灰がちになりて わろし
『枕草子』
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クロウメモドキ・1~雌花

 クロウメモドキ科クロウメモドキ属の「クロウメモドキ(黒梅擬)」。日本原産の落葉低木で雌雄異株。北海道から九州までの山地に生育する。花期は4~5月で写真は雌花。花径はわずか4~5ミリで雌蕊の柱頭が2裂しているのが見える。果実は秋に黒熟するので忘れずに見に来よう。これは高尾山“稲荷山コース”のもの。
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キンラン・1~南大沢駅前

 南大沢駅前から続く遊歩道脇に咲いている「キンラン(金蘭)」。ラン科キンラン属の多年草で草丈は40~50センチ。大きいものは80センチにもなる。右側の花で構造を確認しておくと、中央奥に黄緑色の蕊柱(ずいちゅう)があり、その上に背萼片が1枚とその両側に2枚の側花弁がある。下方の左右に拡がっているものが2枚の側萼片で、中央の紅色の斑があるものが唇弁になる。ラン科植物の花被片の合計は6枚になる。
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