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散歩道・15~山の日

 今日は“山の日”。山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝するという趣旨で2014年に制定された。写真は高尾山頂から見る富士山の眺めで、残念ながら裾は雲が掛かっているが山頂は見られた。あの山頂に立ったのは2009年と2010年の2回だが、どちらも富士登山ツアーでバスで5合目(標高2,305m)まで登りそこからスタートした。そこで2011年に吉田口馬返しの1合目(標高1,450m)から5合目までを実際に歩き1合目から10合目までが繋がった。これを自慢していると本当の富士登山は駿河湾の標高0メートル地点からスタートし古道を登るのが正しいと知り、いつか歩いてみたいと思っていたが、残念ながら右膝半月板損傷のためそのチャレンジは出来なくなった。
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サワギキョウ・2~花

 キキョウ科ミゾカクシ属の「サワギキョウ(沢桔梗)」。草丈は60~80センチで低山の湿地などに生育し夏に長さ3センチほどの濃紫色の唇形花を多数咲かせる。全草に毒性の強いアルカロイドのロベリンを含んでおり誤食すると嘔吐、呼吸困難などを引き起こし死に至ることもある。横溝正史氏の長編小説『悪魔の手毬唄』ではこのサワギキョウが殺人に使われている。
 明治35年(1902年)に神戸で生まれた横溝正史氏は東京での博物館勤務を経て昭和7年(1932年)に作家となり昭和20年(1945年)に疎開で岡山県真備町岡田地区に住み、翌年『本陣殺人事件』を発表して“金田一耕助シリーズ”がスタートした。
 倉敷市真備町では金田一耕助に因んだイベントが度々開催されていたが、2018年7月の西日本豪雨で、真備町公民館岡田分館に保管されていたイベント用の金田一耕助の衣装30点や小道具50点が浸水で泥にまみれてしまった。それらの復元のために地元の有志が“金田一募金”を呼びかけたところ全国から『金田一耕助』『犬神佐兵衛』『スケキヨ(佐清)』『江戸川乱歩』『アガサクリスティ』などの名で続々と寄付金が集まったという。その後、コロナ禍でイベントは中止や縮小を余儀なくされているようだが、今年11月には『1000人の金田一耕助(横溝正史作品のキャラクターに扮して街を歩くコスプレイベント)』や『1000問の金田一耕助(金田一耕助に関する知識の検定試験)』が開催されるようだ。
 余談だが真備町は奈良時代の遣唐使“吉備真備(きびのまきび)”に因んで付けられているが、読み方は“まびちょう”になる。
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ムクロジ・5~三心皮

 ムクロジ科ムクロジ属の「ムクロジ(無患子)」。新潟県、茨城県以西の山地に自生する落葉高木で寺社などに植栽されていることもある。花期は6月頃で雌雄同株。枝先に円錐花序を出し雌雄の花を咲かせる。ムクロジの雌花の雌蕊は三心皮(心皮=雌蕊における構成単位)で受粉すると子房はすぐに膨らみ始める。しかしそのまま成長を続け果実になるのは通常はそのうちの1個で残り2個は成長が止まりちょうど果実の“蓋”のような形で残る。写真は若い果実で大きく成長しているが残り2個の心皮は果柄近くで成長が止まっている。果実の中には稀に2個の心皮が成長したもの、3個とも成長したものが見られる
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ハツユキソウ

 トウダイグサ科トウダイグサ属の「ハツユキソウ(初雪草)」。北アメリカ原産の一年草で日本には江戸時代末期に渡来した。7~8月の花期に茎の頂部の葉が白く縁取られ雪をかぶったように見える。真夏に初雪とは季節感が真逆だがそれが名前の由来になる。草丈は40~50センチでトウダイグサ属特有の杯状花序を出す。
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