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虫・8~ナナフシ

 高尾山“1号路”のオオカモメヅルの花を撮り果実が出来ていないものかと蔓を確認していると長さ10センチほどの物体が見えた。オオカモメヅルの果実は長さ7~8センチで二又になっているがこれは一直線。少し様子が違うのでじっくり見てみるとこれは昆虫の「ナナフシ(七節・竹節虫)」だった。ナナフシモドキ科ナナフシモドキ属で枝に擬態している。昆虫の足は6本だが写真では4本しか見えない。残りの2本は頭の先に伸びているもので全身で長細い枝に見せている。別名は「ナナフシモドキ(七節)」でややこしいが、そもそも“ナナフシ”は枝のことでそれに似せていることで“モドキ”の名が付けられている。この仲間には色々あるようだがここではナナフシとしておこう。
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ブナ・8~駅前ブナ

 高尾山ケーブルカー“高尾山”の駅前で見られる「ブナ(ぶな※)」。ブナ科ブナ属の落葉高木でこれは愛好家の間では“駅前ブナ”と呼ばれている。ここは標高472mで冷温帯に生育するブナの生育環境としては暖か過ぎるが、江戸時代の小氷期に高尾山に拡がったと考えられている。今春に枝いっぱいに雌雄の花を咲かせ今は果実が鈴なりに稔っているが、現代の温暖化の気温ではたとえ発芽しても大きく育つことはないとされている。
 ※“ぶな”の漢字は木へんに無。
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トサノクロムヨウラン・5~一日花

 堀之内地区の雑木林で開花した「トサノクロムヨウラン(土佐の黒無葉蘭)」。ラン科クロムヨウラン属の多年草でベニタケ属やチチタケ属に寄生する菌従属栄養植物。光があまり届かない暗い林床に生育する。数日前に蕾を見ていたがやっとひとつ開花した。花被片はまだ大きく開いていないがここで咲いたという証拠写真。この4日後に訪れてみると花はすっかり終わっていた。トサノクロムヨウランは午前中に開花して午後には閉じてしまう。開花している時間は短く開かないまま落ちてしまう蕾もあり、ちょうど開花日に訪れるのは極めて難しい。それにいつもやぶ蚊の大群に襲われるのでゆっくり観察できない。
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