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ムジナモ・5~復活

 モウセンゴケ科ムジナモ属の「ムジナモ(貉藻)」。1890年(明治23年)に牧野富太郎博士が江戸川河川敷の用水池で発見し『植物学雑誌』でムジナモの名前で発表された。牧野博士による発見からは日本各地で発見されたが開発や台風による水害などで各地の自生種が絶滅し、最後に残った自生地、埼玉県羽生市法蔵寺沼でも台風による水害や流入した農薬の影響で1967年(昭和42年)に絶滅した。
 しかし宝蔵寺沼では羽生市や地元の保存会などが15年にわたってムジナモを育て、天敵のウシガエルを駆除するなど環境を整備した結果、このたびその数が110万株を超えるほどに増え自然状態で繁殖していることが確認された。
 埼玉県は来年3月に改定するレッドデータブックでムジナモの分類を現在の“野生絶滅(EW)”から1ランク下の“絶滅危惧1A類(CR)”とすることにしたという。環境省によるとこのような改訂は野鳥のトキが野生復帰して以来のようだ。
 写真は東京都立大学牧野標本館の水槽で栽培されているものだが、近い将来、東京都の湖沼でも復活することを願っている。
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アオハダ・4~上柚木公園

 上柚木公園“テニスコート”付近で綺麗に色付いている樹。なかなか名前がわからず枝振りや葉の形を眺めていて浮かんだのが「アオハダ(青肌)」。モチノキ科モチノキ属の落葉高木で雌雄異株。5~6月に緑白色の花を咲かせ果実は秋に赤く稔る。この株には果実が見られなかったので雄株かも知れない。来年忘れずに確認しよう。
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シオデ・7~熟果

 長沼公園“霧降の道”に生えている「シオデ(牛尾菜・四緒手)」。シオデ科(←ユリ科)シオデ属のつる性多年草で雌雄異株。全国各地の山野に分布するつる性多年草で7~8月に淡緑色の花を咲かせ秋に直径1センチほどの球形の果実を稔らせる。果実は液果で中に長さ4~5ミリの種子が数個入っている。
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