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イチョウ・4~清水入緑地

 清水入緑地のシンボルツリーの「イチョウ(銀杏・公孫樹)」。イチョウ科イチョウ属の落葉高木で古くから寺社の境内などに多く植えられ、現在は街路樹や公園樹で見ることが多い。
 ところが今年9月に隣市の日野市多摩平の緑地で36歳の男性に折れたイチョウの枝が直撃した死亡事故が起こった。現場は誰でも自由に通れる遊歩道で私も以前その辺りを通ったことがある。事故があった日は特に強風が吹いていたわけでもなく、突然上部の枝が折れ下方の枝を巻き込みながら計10本が落下した。最大のものは直径約30センチで長さは5メートルで重量は約200キロ。10本の総重量は約1トンと推定されている。枝にはいずれも腐食は見られずギンナンが大量に稔っていたというが、落枝の原因は未だにわかっていない。
 この事故を受けて全国各地の緑地や街路樹の総点検が指示されているが、全国の街路樹だけでも約630万本あるとされ、それに公園や緑地の樹木を加えるととても維持管理できる数ではないだろう。近年はナラ枯れによるコナラなどの落枝も多く、樹の下を通る時は足元だけでなく頭上も確認しなければならない。
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ハカタシダ・4~高尾山4号路

 高尾山“4号路”で見掛けた「ハカタシダ(博多羊歯)」。オシダ科カナワラビ属の常緑性シダ植物で福島県以西の山地の林床に生育する。中軸基部側から側羽片が通常は3~5対見られその先は頂羽片となる。基部に一番近い最下羽片の第一小羽片はピンと長くなっているのが特徴。葉に白い斑が出るものがありそれを博多帯の模様に見立てて名付けられているが、残念ながら高尾山系で見るものは緑一色。学名は“rachniodes simplicior”、つまりシンプルを意味しており羽片がわずか3対しかない。写真では中軸の基部側から3対の羽片が左右に開き、その先(手前側)に頂羽片が伸びている。一般的なシダは多くの羽片が中軸から対になって出ている。
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