連作短編集の第二話です。
第一話で塾に通うになったぼくは、ひょんなことからその通う道の途中で、私立小学校の女の子二人と知り合います。
私立の女の子は制服姿がとても似合っていて、同じ学校の女の子たちとは比べ物にならないぐらいに可愛く感じられます。
ぼくは、その女の子たちに会うのを励みに塾へ通っています。
ところが、女の子たちの狙いはぼくではなく、彼女たちが通っているのが女子校なので、かっこいい男の子をぼくに紹介してもらいたいことだったのです。
女の子の眼中にぼくはいないことがわかって、ぼくは塾に通うのが嫌になります。
ぼくは、草野球仲間でおにいさんが中学のブラスバンド部の洋平くんに頼んで、一緒にトランペットを教えてもらうことになりました。
しかし、トランペットでも、洋平くんと違ってなかなか上手にならないぼくは挫折してしまいます。
ラストシーンで、ぼくは、好きになっていた私立の女の子が、これも草野球仲間だったもて男(第一話で学校のアイドルのランちゃんを草野球に連れてきた)茂くんと仲良く歩いてくるのを見て、(スイミング・スクールに入って、ランちゃんと友だちになるのをねらおうかな)と、一瞬考えます。
ぼくは、野口くんのように勉強はできず、洋平くんのように音楽の才能もなく、茂くんのように女の子にもてない、さえない、でもどこか人のいい普通の男の子です。
そんな男の子(特に小学校高学年)を主人公にした作品なんて、現在ではまったく売れませんから、今ではとても本にはなりません。
主人公が女の子ならば、読者層が厚いので今でもふつうの女の子が主人公の作品でも、まだ本になるチャンスが少しはあるでしょう。
しかし、男の子が主人公の場合、あさのあつこの「バッテリー」のエースピッチャー原田巧のように、イケメンで超人的な能力を持っていないと、本にならないのかもしれません。
いつの世も、女の子(大人の女性も含めて)の読者は、かっこいい男の子の主人公を求めているようです(男の子も同様にかわいい女の子が好きですが、この場合はサブキャラの方が多いようです)。
でも、この本が出た三十年前だけでなく現在も変わりなく、大半の男の子はこの作品の主人公のようにさえない普通の子なのです。
そのような子たちが主人公の本が全く出版されない今の状況は、やはりいびつな事だと思います。
第一話で塾に通うになったぼくは、ひょんなことからその通う道の途中で、私立小学校の女の子二人と知り合います。
私立の女の子は制服姿がとても似合っていて、同じ学校の女の子たちとは比べ物にならないぐらいに可愛く感じられます。
ぼくは、その女の子たちに会うのを励みに塾へ通っています。
ところが、女の子たちの狙いはぼくではなく、彼女たちが通っているのが女子校なので、かっこいい男の子をぼくに紹介してもらいたいことだったのです。
女の子の眼中にぼくはいないことがわかって、ぼくは塾に通うのが嫌になります。
ぼくは、草野球仲間でおにいさんが中学のブラスバンド部の洋平くんに頼んで、一緒にトランペットを教えてもらうことになりました。
しかし、トランペットでも、洋平くんと違ってなかなか上手にならないぼくは挫折してしまいます。
ラストシーンで、ぼくは、好きになっていた私立の女の子が、これも草野球仲間だったもて男(第一話で学校のアイドルのランちゃんを草野球に連れてきた)茂くんと仲良く歩いてくるのを見て、(スイミング・スクールに入って、ランちゃんと友だちになるのをねらおうかな)と、一瞬考えます。
ぼくは、野口くんのように勉強はできず、洋平くんのように音楽の才能もなく、茂くんのように女の子にもてない、さえない、でもどこか人のいい普通の男の子です。
そんな男の子(特に小学校高学年)を主人公にした作品なんて、現在ではまったく売れませんから、今ではとても本にはなりません。
主人公が女の子ならば、読者層が厚いので今でもふつうの女の子が主人公の作品でも、まだ本になるチャンスが少しはあるでしょう。
しかし、男の子が主人公の場合、あさのあつこの「バッテリー」のエースピッチャー原田巧のように、イケメンで超人的な能力を持っていないと、本にならないのかもしれません。
いつの世も、女の子(大人の女性も含めて)の読者は、かっこいい男の子の主人公を求めているようです(男の子も同様にかわいい女の子が好きですが、この場合はサブキャラの方が多いようです)。
でも、この本が出た三十年前だけでなく現在も変わりなく、大半の男の子はこの作品の主人公のようにさえない普通の子なのです。
そのような子たちが主人公の本が全く出版されない今の状況は、やはりいびつな事だと思います。
野口くんの勉強べや (偕成社の創作) | |
クリエーター情報なし | |
偕成社 |