現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

エンタ―テインメント作品の書き方

2018-09-15 10:21:32 | 考察
 児童文学のエンターテインメント作品には、それに適した書き方があります。
 いくら文章や会話や描写がすぐれていても、それだけでは優れたエンターテインメント作品にはなりません。
 いや、最近のエンターテインメント作品では、かえってそのために古い感じがして、読者から敬遠されるかもしれません。
 そこでは、大人のエンターテインメント作品と同様に、偶然の多用、荒唐無稽な設定、極端にデフォルメされたキャラクターなどが、スピーディなストーリー展開と読者の興味をつないでページをめくらせるために有効です。
 さらに最近では、ストーリーの一貫性よりも、個々のシーンがいかに読者にうけるかが重要になっています。
 一番大事な点は、作者がエンターテナーに徹して、芸術性、社会性などの文学に求められる他のエレメントを捨てて、消費財としていかに読者を楽しませることができるかに注力することです。

物語の世紀末―エンターテインメント批評宣言
クリエーター情報なし
集英社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする