特に日本と韓国の間において問題になっている、いわゆる従軍慰安婦について論じた本です。
「慰安婦問題」を単なる特定のエピソードにとどめずに、「性犯罪」として捉えている点が優れていると思います。
ただ、保守にもリベラルにも偏らないように配慮しすぎていて(そうしないと、どちらか側から激しくたたかれる恐れがあるのでしょう)、著者自身の意見が見えづらくなっているようです。
また、学術的にできるだけ意味あるものを目指したせいか、話題が広がりすぎて「慰安婦問題」に対する焦点がぼやけてしまっています。
この本が出版された2014年6月10日の後に、朝日新聞が「慰安婦問題」についての強制連行に関する重要な記事を取り消したので、「河野談話」を継承していくべきだという本書の主張が揺らいでしまったのは、間が悪かったとしか言いようがありません。
「慰安婦問題」を単なる特定のエピソードにとどめずに、「性犯罪」として捉えている点が優れていると思います。
ただ、保守にもリベラルにも偏らないように配慮しすぎていて(そうしないと、どちらか側から激しくたたかれる恐れがあるのでしょう)、著者自身の意見が見えづらくなっているようです。
また、学術的にできるだけ意味あるものを目指したせいか、話題が広がりすぎて「慰安婦問題」に対する焦点がぼやけてしまっています。
この本が出版された2014年6月10日の後に、朝日新聞が「慰安婦問題」についての強制連行に関する重要な記事を取り消したので、「河野談話」を継承していくべきだという本書の主張が揺らいでしまったのは、間が悪かったとしか言いようがありません。
慰安婦問題 (ちくま新書) | |
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筑摩書房 |