2018年公開のアメリカのドキュメンタリー映画で、アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞しています。
ロッククライマーのアレックス・オノルドが、2017年にヨセミテ公園のエル・キャピタンという大岩壁を、フリーソロ(単独で一切の道具を使わずに岩壁を登ります)で登攀した時の記録映画です。
大岩壁のフリーソロの失敗は死を意味します。
実際に、アレックスの多くの先輩たちは、登攀失敗で命を落としています。
実際の登攀の様子ももちろん素晴らしいのですが、それは4時間近くの実際の登攀を10分ほどにまとめているだけで、この挑戦に至るアレックスの人生、家族、恋人などをたんねんに描いています。
特に、恋人との関係に時間を割いていて、それが回り道のようで実際は最後の成功につながったのだと思えたのが感動的でした。
生活をフリー・クライミングだけに絞り込んでストイックに生きてきた(バンの中に寝泊まりして生活費も切り詰めています)アレックスは、恋人ができたとたん、彼女のミスもあって連続して大怪我を負います。
彼女と別れてまた文字通りソロになるのかと思ったら、むしろ彼女のために家を持って家庭的な環境を整えるのでした。
そして、そうしたことも糧にして、精神的に一回り大きくなって(失うものができたからでしょう)最後の成功につなげます。
映画でははっきり示されていませんが、アレックスの両親は二人ともかなり個性的な人のようなので、子どものころの心の空白を埋めるようにしてフリー・クライミングに打ち込んでいた彼が、初めて愛する対象(本当に平凡な普通の女の子なのですが、長所ばかりでなくその欠点までもが彼にとってはクライミングと同様に心の空白を埋めるものだったのでしょう)を得たことが、彼を絶対に成功できると確信するまでは辛抱する気持ちを養ったのでしょう。
この映画では、クライミングシーンや人間ドラマもいいのですが、ヨセミテ公園の素晴らしい風景(エル・キャピタンだけでなく、ハーフドームやヨセミテ滝など)が魅力的で、見た人は絶対に行きたくなります。
私が行ったのはもう四十年近くも前になりますが、グレイシャー・ポイントから眺めたエル・キャピタンやハーフドームの景色や、無謀にも革靴で途中まで登ったヨセミテ滝の飛沫や、素晴らしいホテル・アワニー(今は名前が変わったみたいですね)が懐かしいです。
ロッククライマーのアレックス・オノルドが、2017年にヨセミテ公園のエル・キャピタンという大岩壁を、フリーソロ(単独で一切の道具を使わずに岩壁を登ります)で登攀した時の記録映画です。
大岩壁のフリーソロの失敗は死を意味します。
実際に、アレックスの多くの先輩たちは、登攀失敗で命を落としています。
実際の登攀の様子ももちろん素晴らしいのですが、それは4時間近くの実際の登攀を10分ほどにまとめているだけで、この挑戦に至るアレックスの人生、家族、恋人などをたんねんに描いています。
特に、恋人との関係に時間を割いていて、それが回り道のようで実際は最後の成功につながったのだと思えたのが感動的でした。
生活をフリー・クライミングだけに絞り込んでストイックに生きてきた(バンの中に寝泊まりして生活費も切り詰めています)アレックスは、恋人ができたとたん、彼女のミスもあって連続して大怪我を負います。
彼女と別れてまた文字通りソロになるのかと思ったら、むしろ彼女のために家を持って家庭的な環境を整えるのでした。
そして、そうしたことも糧にして、精神的に一回り大きくなって(失うものができたからでしょう)最後の成功につなげます。
映画でははっきり示されていませんが、アレックスの両親は二人ともかなり個性的な人のようなので、子どものころの心の空白を埋めるようにしてフリー・クライミングに打ち込んでいた彼が、初めて愛する対象(本当に平凡な普通の女の子なのですが、長所ばかりでなくその欠点までもが彼にとってはクライミングと同様に心の空白を埋めるものだったのでしょう)を得たことが、彼を絶対に成功できると確信するまでは辛抱する気持ちを養ったのでしょう。
この映画では、クライミングシーンや人間ドラマもいいのですが、ヨセミテ公園の素晴らしい風景(エル・キャピタンだけでなく、ハーフドームやヨセミテ滝など)が魅力的で、見た人は絶対に行きたくなります。
私が行ったのはもう四十年近くも前になりますが、グレイシャー・ポイントから眺めたエル・キャピタンやハーフドームの景色や、無謀にも革靴で途中まで登ったヨセミテ滝の飛沫や、素晴らしいホテル・アワニー(今は名前が変わったみたいですね)が懐かしいです。