名もないファイタータイプのプロボクサーに光をあてた、スポーツノンフィクションです。
取材対象に個人的にも深くかかわっていく、いわゆる私ノンフィクションですが、あまり感情移入せずに淡々と描かれています。
ボクサーを対象にした私ノンフィクションとしては、沢木耕太郎の「一瞬の夏」が有名です。
あの作品は、対象がカシアス内藤というかつての人気ボクサーで、沢木は自ら彼を再起させて世界タイトルマッチのマッチメークまでやるというどっぷり深くかかわった作品でした。
そういった点では、「咬ませ犬」は対象も関わり方も平凡で、ドラマチックになる部分が少なかったかもしれません。
ただ、作者の、市井の人に対する愛情のある視線は十分に感じられました。
取材対象に個人的にも深くかかわっていく、いわゆる私ノンフィクションですが、あまり感情移入せずに淡々と描かれています。
ボクサーを対象にした私ノンフィクションとしては、沢木耕太郎の「一瞬の夏」が有名です。
あの作品は、対象がカシアス内藤というかつての人気ボクサーで、沢木は自ら彼を再起させて世界タイトルマッチのマッチメークまでやるというどっぷり深くかかわった作品でした。
そういった点では、「咬ませ犬」は対象も関わり方も平凡で、ドラマチックになる部分が少なかったかもしれません。
ただ、作者の、市井の人に対する愛情のある視線は十分に感じられました。
スポーツノンフィクション 咬ませ犬 (同時代ライブラリー (296)) | |
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