「憂さを晴らす」の対極

多くの人にとっては、過去の辛かったことや理不尽で納得できないこと、また「〇〇たら、〇〇れば」を思い出すことは、取り返しのつかない傷、辛い心の痛み＝ストレスの原因となる。しかも思い出したくもないのに、なぜか写真のフラッシュのように、思い出されてしまうのである。

こうなると「憂さを晴らす」類の代償行為を何らかの形でしなければ、心のバランスが保てなくなる。プロ野球の選手がロッカールームにはそんな時、思いっきりバットで叩けるゴミ箱とかが置いてある・・・らしい。
私も十数年以上も前のかつて、どういうわけかカラオケにはまったことがある。その時は家庭崩壊とその影響が仕事にも出てのだろう、職場での理不尽な攻撃にも苦しめられていた。おまけアルツハイマーの母まで施設に入って、私は誰にも必要とされない存在で、心は糸が切れた凧状態であった。

カラオケで歌う演歌は、そのほとんどが男女の情念の絡みであって、ハッキリ言えば罪そのものである。だから一部を除いて、歌えば歌うほどストレスを晴らすように見えて、それが、虚しさと肉欲に転化し、その虜に成り下がって行く。この時私は、人生で１番危うかったと今では分かる。

このカラオケと真逆なものがある。それは賛美歌・聖歌であり、特に最近のゴスペル賛美である。その歌詞はすべて悔い改め、神を崇め、ほめたたえ、賛美し、感謝するものである。歌えば歌うほど虚しさは吹っ飛んで、喜びがこみ上げてくる。これは、神を信じている人だけでなく、なぜだろうか、知らず聞いている人をも変えていく。神から与えられた人生を、再び生きて行こうとする力が与えられる。

恨みつらみと肉欲でぎゅうぎゅうの演歌と、すべては感謝と喜びに変わる神への賛美は、これらの源がサタンであるか、聖なる神であるかの違いだ。

来週の金曜日、p.m.６時から当教会で行われるギフツのミニコンサートで聴いて確かめて欲しい。



ケパ