暑いとあっさりした冷奴、枝豆、ざる蕎麦などで済ましたくなる一方、
あっさりしたものでは気力がわかないので、肉も食べたくなるというか、肉を食べる使命感(?)も感じたりします。
しかし、好き嫌いの激しく、高級な牛肉以外、肉と認めない奥さんがいると、大好きなニラレバ、鶏唐揚げ、豚生姜焼きなどを食卓に並べられません。
なので、奥さんが、夕飯食べて帰る、とか、友達と夕飯行ってくるという時に合わせて、肉を食べる使命感を盛り上げたりします。
そして、先日ちょうどそういうタイミングがあったので、
一人分には明らかに多いと思われる、豚レバー300g超で、がっつりニラレバ炒めです。
ちゃんと血抜きして、片栗粉まぶして揚げて、タレが絡まるようにし、
もやし一袋にニラ一束、まあ4人前ってところでしょうか。
生姜もニンニクもたっぷり。
貧血、血虚体質の私ですから、がっつり食べきりました。
ただ、タバコを吸う人も、他人のタバコの煙は気になるのと同様、
レバーの血抜きして、油で揚げると、かなり複雑な匂いが部屋中に充満して、
食べるときの匂いは気にならないものの、部屋の匂いは自分でも気になるので、窓全開で空気を入れ替え、奥さんが帰ってきた時、文句を言われぬよう。。。
ところで、このレシピも、いつもの楽天レシピに掲載していたのですが、
掲載する時、カテゴリーとかキーワードを登録するのですが、
既存のカテゴリーが、人気メニュー>野菜炒め>レバニラ炒め、になっています。
レバニラ炒めでしょうか?それとも、ニラレバ炒めでしょうか?
様々な意見、解釈がネット上存在していますが、概ね、正しくは「ニラレバ炒め」、一般的に普及しているのが「レバニラ炒め」ということらしいです。
レバーとニラを炒めた中国の家庭料理「韮菜猪肝(ジウツァイジゥガン)」が、日本のニラレバ炒めと同じものですが、語順通りに訳せば、「ニラレバ炒め」で、1960年代に日本に普及したようです。
同じ頃、天才バカボンのバカボンのパパが、「レバニラ炒め」が大好物と繰り返し言ったことで、「レバニラ炒め」が一般的に普及しました。
バカボンのパパは、賛成の反対は反対とか、西から昇ったお日様が東に沈むと、反対のことをいう設定だったので、正しくは「ニラレバ炒め」を「レバニラ炒め」と入れ替えたのではないかと推測されています。
こういう外国から来た言葉の、順番は、ちゃんと言語として勉強すると奥が深いものがあります。
私はインドネシアでも色々仕事をしましたが、インドネシア語は、修飾語や形容詞が、名詞の後ろに来るので、料理の名前も、例えば、サテ・カンビン(焼き・羊)、ソト・アヤム(スープ・鶏)、ナシ・ゴレン(飯・焼き)になります。
じゃあ、日本に入ってきたとき、ナシゴレンは”飯焼き”と訳すかといえば、そんなことはなく、
このバカボンのくだりのようなのが、真実に近いものかと思っていて、理屈ではない、偶然のきっかけで定着する、または変化するものと思っています。
同様に「カレーライス」か「ライスカレー」の議論もありますが、まあ、違うものを指すことにはならないので、議論そのものは楽しいものの、訂正するようなものではなかろうかと。
なお、私にとっては、ずっと「レバニラ」が一般的だったのですが、ハノイでのある出来事から、「ニラレバ」派に変わりました。
一時、オフィスがKim Ma通り沿いにあったとき、近くにできた日本食屋のラーメン(特に、醤油ラーメン、味噌ラーメン)が、日本のラーメンそのまま(というか、マルちゃんの生麺そのまま)で、昼ご飯に通っていたことがありました。(後に、お互い引っ越してしまいましたが)
ご飯セットのメニューも豊富で、その中にニラレバ炒めがあったのですが、
「レバニラ炒め」と注文すると、ベトナム人スタッフに「ニラレバ炒め」と”必ず”訂正されるのでした。
漢字を読める訳ではないし、ベトナム人って根拠はなくても思い込んだら、決して人の話を聞かないので、どこかで「ニラレバ」に固執したのかな、と不思議に思っていたのですが、
日本語ができるフロアマネージャーが、「スタッフ全員が日本語の意味をわかって使っている訳ではないので、ちょっと音が違ったり、違う呼び名をされると、スタッフからスタッフに伝わる時に間違っていくので、自分たちが標準で使う名前に、修正するようにしている。」と。
これは恐れ入りました。
確かに、伝言ゲームでどんどんずれる感じを防いでいるのですね。
素晴らしいスタッフ教育とオペレーションマネジメントです。
思い返すと、バンコクのらーめん亭で、出張者が「中華どんぶり」と注文したら「中華丼大盛り」が来て、スタッフと言った言わないの喧嘩が始まったことがありましたっけ。
加えて、その場で、どっちが正しいか検索したら、上記の由来に行き着いて「ニラレバ」が正しいとわかったので、以来、「ニラレバ炒め」と正確に注文することにしました。
普段づかいも「ニラレバ炒め」にしました。
ただ、楽天レシピでは、「レバニラ炒め」が一般名称なので、料理名は「ニラレバ炒め」、カテゴリーは「レバニラ炒め」、キーワードは「ニラレバ炒め」「レバニラ炒め」の両方で登録しました。
ではでは