阿佐ヶ谷です。
中野ブロードウェイでオタクな遊びをしたあとに、ちょっと足をのばしてみてください。
スターロードとかパールロードといった、ちょっとシラフじゃ通れないような、通り名がついてます。
赤面しながら通りを進みましょう。
なんのへんてつもない壁に、なぜか映像が投影されてます。
お洒落なんだか、なんなんだか……。
そうこうしてると、
“善知鳥”があります。
“ぜんちどり”なんて読まないでね。
これで“うとう”って読むんだよ。パソコンでだって漢字に変換できるんだから。
ちなみに、善知鳥とは、チドリ目ウミスズメ科に属する海鳥です。
では、さっそく太田センセイに紹介してもらいましょう。
途中、飲みすぎてぶっ倒れることのないよう、みんなでお祈りしてね。
そんな飲みかたしてんのか、そいつぁ?
では、センセイ、どうぞ。
【雪国の温もりが燗酒をうまくする】
阿佐ヶ谷パールロードの横丁暗がり。縄のれんを照らす裸電灯、雪国にありそうな小さな居酒屋だ。ここは日本酒をじっくり味わう店で、青森出身の主人が一人。照れ屋ながら酒の燗を始めると顔が引き締まる。まず常温で一口含み、状態をみて燗に入り、両手で慎重に温度を確かめその酒の最良の燗に専念する。酒は青森をはじめ燗に向くしっかりした実力派ぞろい。肴は幾種もある塩辛など豊富な珍味と、帆立貝殻で葱や具を味噌と焼く「貝焼き」や、根菜類の「けの汁」、ウニとアワビの「いちご煮」、「せんべい汁」など青森の郷土料理いろいろだ。
ぼんやり明るい店内、小さなカウンター、現役のダイヤル式黒電話、冬は床に置いた石油ストーブが温かい。
都会に失われた郷愁につつまれて味わう燗酒のうまいこと。
太田和彦の居酒屋味酒覧―精選173(2008/01)太田 和彦商品詳細を見る |
左手のサイン色紙は、太田センセイのです。
そして真ん中のカレンダーは、な、なんと、あのペコちゃんを描いてるヒトらしいです。
『蔵人』の隣は『夏子の酒』。
これだけでも、どんだけすごい店かわかりますよね。
『蔵人』には、ここの店も出てくるらしいので、要チェックです。
今回は写真は、これでおしまい。
なんせ、酒のバーみたいな店なんで、店内が暗いんです。
下北沢の『両花』を小さくした感じかな?
ビールとかないんで、その手の飲み物を飲みたい方は、あとで極意を伝授します。
ここは、日本酒を楽しむためだけにある店です。
ちらっとメニュー見えてるけど、ほんとこの手の珍味しかありません。
ていうか、こういうアテさえあれば、他はいらないです。
まずは冷で、豊盃の雪燈籠にごり。
開けたてなので、発砲してるような感じ。
口のなかで、しゅわしゃわしてました。
今ちゃん(店のご主人)は、どんどん味が変わっていくので――と、二回飲むことを薦められ、実際そうしてみたら、まあ、なんと、見事にちがう味。
これがワインとちがうところですね。
日本酒は、ほんの数分で味が変わります。
お通しは“さもだし”(なら茸?)。これがうまい。
白魚の塩辛(ぜんぜんしょっぱくない)が、絶妙に合いました。
この時は、奇跡的に客が少なく、今ちゃんと青森の話で、おおいに盛り上がりました。
つーか、友だちかよ?
今ちゃんは、四谷の“萬屋おかげさん”のご主人ともお友だちのようで、よくふたりで飲みに行くらしい。(ふたりで行ったら、店側が緊張するってば)
酒(豊盃純米)を燗してもらって、エビ味噌をアテにキュッとやりながら、そんな話しをとりとめもなく話しました。
よし、こうなったら、青森へ行こう!今宵、そう決心しました。
今ちゃんの紹介ももらったことだし、来週は青森の“ふくろ”に行くぞぉ!1,000円で。
高速料金安いからな。
さて、本日の脳内JAZZは二曲紹介しなければならない。
旅チャンネル『太田和彦の日本百名居酒屋』#14 ~中央線沿線、新旧ふたつの名居酒屋~で使用されたものです。
まずは、
ザ・ベスト・オブ・ザ・クレイトン~ハミルトン・ジャズ・オーケストラ(2004/08/21)ザ・クレイトン・ハミルトン・ジャズ・オーケストラ商品詳細を見る |
こちらから「15 MINUTES LATE」を。
そして、
ナイト・トレイン(2003/04/23)オスカー・ピーターソン・トリオ商品詳細を見る |
からは「HYMN TO FREEDOM」をどうぞ。
【くりす的全国名酒場紀行/善知鳥】←詳細
居酒屋
次回、善知鳥で飲む極意を教えます。徳利を用意して待て!
今回じゃねえのか!?