久しぶりに映画を見ました。
アウシュビッツ収容所の隣に住む家族の映画「関心領域」です。
数々の賞を受賞したこの映画を観てみたいなぁと思いつつなかなか時間が取れず公開からだいぶ時間が経ってしまいました。
先日、ムスメが学校の宿泊訓練で夜いなかったので、急に思い立って、仕事の後に観に行ってきました。久しぶりの映画、しかも久しぶりのレイトショーです。なんとなくそれだけで解放感を感じていたのですが、映画自体はとても恐ろしい映画でした・・・
広大な庭と豪邸、プールではしゃぐ子供たち、豪華な食事。その壁を隔てた隣の大きな建物からはいつも煙が上がっていました。壁の向こうで何が行われているか、考えないようにしているようにも見えましたし、本当に無関心のようにも見えました。映画の中では残虐なシーンは全く出てこないのですが、立ち上る煙や、叫び声、銃声が常に聞こえているので、それだけで想像力を掻き立てれ、音楽も相まって恐怖心が増してきます。
人間は自分の関心から外れたことに対してこんなにも平常心でいられるのかと思い、そこに恐ろしさを感じます。それは何もこの時代のこの家族に限ったことではなく、今現在の私自身もそうなのだと言われているような気持になります。
解放感を感じながらの映画鑑賞の帰り道はずいぶんといろんな事を考えさせられる時間となりました。決して楽しい映画ではありませんが、忘れてはいけない、心に留めておくべき映画でした。