What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

音楽を愉しみたいのなら、垣根を作らずに。

2007年03月17日 10時01分38秒 | 日常
asahi.com:キレる客対策、業界本腰 クラシック演奏会でトラブル急増?-?音楽?-?文化芸能

 特定のクレーマーや、マナーに無神経な客は昔からいたが、最近の特徴はごく普通にみえるクラシック好きの常連客が、周囲の音や行動に過敏に反応し、突如キレる客に変貌(へんぼう)する点だ。

 「クラシック業界には、得意客を大切にする老舗(しにせ)旅館的な空気がある。従来のファンが、気付かないうちに、他者に自分の『聴き方』を強要している面もあるのかも」と新日本フィルハーモニー交響楽団の桑原浩事務局長は語る。

 精神科医の春日武彦さんは「ノイズを完全に遮断する高性能ヘッドホンの登場など、今は『公』の空間にいても『私』の空間と知覚することが多くなった。公共空間において五感が妙に潔癖になり、自分の空間を突然侵されることへの不安が強くなっている。無菌室のような音楽ホールでは、特に感じやすいのではないか」と分析する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

>他者に自分の『聴き方』を強要している

 これはあると思いますよ。これを読んでいたら「昔のオタク」と「いまどきの萌えオタク」との、ネット上でよく見られる世代抗争を思い出しました。

>公共空間において五感が妙に潔癖になり、自分の空間を突然侵されることへの不安が強くなっている。

 これは携帯電話の普及も影響しているんじゃないでしょうか?家の電話と同じように、外でもプライベートな会話を平気で大声で話している人が、ときどき居るじゃないですか?これだけ普及すれば、年齢に関係なく「公」と「私」の空間認識だって変化しますよ。

 楽器や声などの「音」は、様々な物体にぶつかり共鳴し反響して、よりふくよかで雑味のある「生きた音」になって行きます。いくら再生技術が発達しても、空間を漂う響きまでは再生出来ないのでは?と思います。それを愉しみに劇場に行くのですから、些細な雑音たちを感受する幅を、心に持って欲しいですよね。カチカチに固まった心じゃ、感覚も鈍りますよ、もったいない。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする