石墨山の山頂って、周囲から頭ひとつ飛び出しているので、登った~って気になれますね。抜群の達成感です。山頂も狭いわけでもなく展望も効きます。こういうところ、好きだなぁ。
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数日前に登った東三方ヶ森は若干“まにやっく”なところでしたが、こちらは割と登山者も多いようですね。ただし、そこまでメジャーではないのもまた間違いないかと。
そんな石墨山に、白猪の滝からアタックをかけました。白猪の滝~白猪峠~根無山~白猪山~法師山~石墨山~唐岬の滝~林道経由で白猪の滝とつなぎます。このルート自体はそんなにたどる人はいないんじゃなかろうかなぁ。
ということで、朝早くに白猪の滝へ向かいます。今日は(も?)長丁場になりそうですしね。国道脇の駐車場には7時半頃到着。GPSが衛星を捕まえる間に恒例のストレッチ。10分ほどして白猪の滝へと林道を歩きはじめます。山道への入り口は目立たないところのようですが、目印はあるとのことなので、大丈夫でしょう、ほらあった。林道から白猪の滝へ行く遊歩道の入り口が見えるあたり。車で行ける最後のストレートの真ん中にありました。さぁ、ここからが本番ですね。
そういえばこのあたりは昨年9月の大雨で酷いことになっていたんでしたね。白猪の滝も橋が流されていましたし。山道は白猪の滝のかなり上を通過しますが、この先何度もその大雨の痕跡を見かけることになります。そのひとつ、白猪の滝の上流部。
果たしてここは道なんでしょうか・・・。斜面には大量の倒木。そして、倒木から立ち枯れた枝の数々。道はほとんどわかりませんが踏み跡があるからここなんだろう、と・・・。この後山道は渡渉しますが、そこも流木が大量にたまっていて道をふさいでいました。しばらくの間必死に道を探しました。こりゃ大変だわ・・・。
そんなこんなでしばらく歩くと唐岬の滝への分岐が。逆に言えば、唐岬の滝からこちらに来る道があると言うこと。帰りはこの辺から出てくるのね、ということで周辺の地形をよく見ておきます。
ここまでの道は、流木や倒木、枝が散乱していたり、所々路肩が踏み抜かれたりして荒れ放題の様相を呈していましたが、それでも歩けなくはないレベル。大雨の傷跡は未だに健在でした。そしてこの分岐からの道は普通の山道になって、ふわふわの落ち葉の上を歩けるので快適そのもの。一部道幅の狭いところもあったけれど、総じて快適でした。どんよりと空を覆っていた雲の上に出て、晴れてきたな~と思っていたら白猪峠に到着。峠とはいえ急坂の途中にくっついた感じの場所です。いつもなら休憩を挟むところですが、今回は西に折れて一気に根無山まで行ってしまいます。ほらついた。っていうくらいあっさり到着。ここで一服します。白猪の滝を出てから2時間弱ほどかかっていますかね。
そしたら今度は折り返して白猪山を目指します。白猪峠を通過すると目の前に笹に覆われた急坂が登場。これは・・・(ーー; 案の定、滑りまくりで、支えになるものが何もないので笹をつかみながら登る羽目になってしまいました。が、登れたからよしですね。登ってしまうと、割とフラットな稜線歩きになるのは楽なのですが、どうも山道は崖ギリギリのところについているのが・・・ねぇ。怖くてたまりません。
そうこうしながら狭いところを苦労して登っていくと、岸壁が目の前に立ちはだかります。石墨山への案内は右を示していますが、目前の岸壁にロープが垂らしてあります。右側は巻き道のようですね。で、ロープは直登、と。こちらに行けとおっしゃいますか?しょうがないなぁ、行ってあげようじゃないか。しかし軽く後悔。本気で怖い・・・。>左側は崖。肩幅より狭いところを必死によじ登ります。区間が短いのだけが救いでしたね。そして到着したピークは法師山。あ・・・れ・・・?白猪山は?どうやら先ほど通過した稜線のどこかにあったみたいです。それらしいピークはなかったようにも・・・。ま、いいやね、通過はしてるんだし。法師山ではおにぎりをいただきます。前回の東三方ヶ森では途中で軽く食べるために菓子パンを持参していたんですが、菓子パンを食べると異様にのどが渇いてしまったので・・・>水分を吸われた感じ。おにぎりだと適度に水分を持っているのでそんなことにもならず。やっぱりおにぎりですね。
で、なおも稜線歩きを続けますが、細尾根が続きますねぇ。でも、見晴らしが良く気持ちの良い稜線歩きです。踏み跡は一部不明瞭なところもありましたが、どこを通ってもピークを目指せばいいので迷うことにはならず。快適なまま唐岬の滝への分岐に到着。ここで唐岬の滝から登ってきていた方とお話。「白猪の滝から来ました」って言うと「元気だねぇ」って言われてしまいました。結果論だけど、唐岬の滝から登ってくる方がよっぽどしんどそうな気がするんだけどなぁ・・・>急登が洒落になってない・・・。その方もやっぱりお疲れでしたので「お先に」と言ってお別れ。後で山頂で会うでしょうしね。
このあたりの稜線からだと、石鎚山方面もよく見えています。
南側の松山平野から押し寄せる雲が、滝雲になって久万高原に入ってきているようですね。で、そこで蒸発しているわけですな。そんな景色を見ながらの稜線歩き。笹のしげり具合がすごいですね。足下が見えないものだから、石や穴を捜すため足をズリズリしながら歩いていると、笹が足に絡まるくらいに繁茂しています。そして未だに根雪が残っていました。さすがは標高が高いだけありますね。登りがちょっときついな、と感じたら、そこがもう山頂でした。やった~ついた~。登り始めてからは約3時間半くらいかな。思ったより早かったですかね。
お弁当を食べて、のんびり休憩していると、先ほどの方が登ってこられました。その方もお食事のようでその間雑談。唐岬の滝から白猪の滝へ向かう林道の存在をご存じなかったようで。やっぱりあまりメジャーなルートではないんだろうなぁ。やっぱりこちらが先に出発します。今度は唐岬の滝へと下ります。
で、例の分岐からの下りですが、あきれるほど、まっすぐですね。しかも稜線をジグザグに間切ることなく稜線を直滑降。傾斜がきついままですよ・・・。地面は粘土質。これさぁ、相当きっついよ・・・。いくらロープがあってもだめだよ、これじゃ。というkとで滑りまくりながら下へ降りていくます。しかも相当長いし。ここだけで標高を150mほど稼いでいるみたい。滑ったことを気にしてもしょうがないので、どんどこどんどこ下っていると、割石峠に出ました。ここで黒森峠と唐岬の滝へ分岐しますので、当然滝方面へと下ります。その途中で滝の音が聞こえてきたのでふらふらと寄ってみることにしました。結構立派な滝ですよ。でも、どうやら無名。そろそろ唐岬の滝の駐車場が林道の隙間から見えてこようか、くらいの位置で、唐岬の滝の上流にあります。
落差は15mほど。黒く膨らんだ岩を滑るように落ちていました。が、この写真を撮るのに、林道を大きく外れて荒れ放題かつ急斜面の杉林の間を縫って、あちこちに擦り傷を作りながら、でした。私が気がつくくらいだから、このルートをたどる人の間では有名なんじゃないかなぁ。
で、唐岬の滝駐車場に到着。川の水で顔を洗ってすっきりします。>ついでに擦り傷とか洗って綺麗にします。走行していると入ってくる一台の車。3人ほどが降りてきてなにやらやっていますが、どうやら山菜採りのようです。そんな人とたちを横目に唐岬の滝へと向かいます。そういえば昔来たときは秋口で、木々が茂りすぎていてよく見えなかったんですよね。今回は春先で木の葉も少なく、相当な落差を拝むことができました。
林道に戻ってようやく白猪の滝へと向かいます。が、案内にあるのは白猪峠への道。林道はどんどん登っていきます。おかしい、くだらなければたどり着かないはずなのに。結局林道は標高1000mの地点まで登り、その後急降下。周辺は絶壁だらけだから仕方ないんだろうなぁ・・・。この林道も倒木だらけで相当しんどかったですね。ただ、もう倒木にも慣れてしまったとか。それよりも、あちこちで大崩落していて、中にはこんなに土砂がたまっているところも。
ここ、林道が分岐していたところなんですが、完全に埋没しているようです。本来の道はここからすぐ右に折れて林道から外れるようですが、そんなものわかるワケもなく。この先に埋まった林道の分岐をどちらに行こうか、悩みました。片方は登っていて、片方は下っていて。まぁ、位置関係と標高から行って、下るのは自明なんですけれど。
そのあとも道が流失していたりするところもありましたが、今更驚いたりもせず淡々と迂回して下りきります。結局白猪の滝の駐車場に戻ったのは15時でした。7時間半の行程ですか?よく歩いたなぁ。
今日の温泉は「ていれぎの湯」。ここを使うのは2回目ですが、広々とした感じがステキ。外が少しひんやりしていたので、お湯につかっては外に出てぼーっとして・・・このちょっと体を冷やせるのがステキすぎますね。家じゃできない贅沢だわ。