恐るべき人権侵害というか蹂躙とも言える事態なのかもしれない。中国の強権的抑圧は大都会の発展に隠れていても、やはり厳然として残されている。特にヨーロッパ諸国へのインパクトはかなりあったのではないだろうか。中国政府への公式非難が出されるかもしれない。日本の外務省も、よく他の国の動向を注意深く見ておく必要がある。まだ、事実関係が明らかではないが(先日のコーラン侮辱事件のような「勇み足」ととられる可能性がちょっとある。だが、実質的にコーラン侮辱に類する行為は行われていたと考えられているのだが)、慎重に情報を見極めたなら、正式な外交声明を出して、厳しく批判するべき事態であろうと思う。
記事はこれ:
NIKKEI NET:主要ニュース
後で消えるので、この記事を以下に転載します。

米紙、中国で地元農民への襲撃映像を公表・村民らが死亡
中国河北省で11日未明、発電所建設のための土地収用をめぐり、立ち退きを拒否する地元農民を数百人のグループが襲撃し村民ら7人が死亡した事件で、米ワシントン・ポスト紙が15日までに、当時の様子を写した映像を同紙のウェブサイト上で公表した。映像では、ショットガンやパイプなどを持った数百人の男が、建設予定地に穴を掘って立てこもった農民らを襲う様子が写っている。同紙によると、農民は、男らが6台のバスに分乗して乗り付けて「殺せ」などと叫びながら襲ってきたと証言している。〔共同〕

これを読む限り、情報は「映像情報」となっており、信憑性が高いと思われる。中国政府の「人権侵害」行為は今に始まったことではないが、国際社会の一員としてこれは厳しい非難に曝されるべきであり、当然そうなるだろう。軍隊組織(或いはそういった政府機関の人間たち)の関与は明らかではないが、恐らく権力側に組する連中によって仕掛けられたものと考えられるだろう。ただの憶測に過ぎないのであるが。こんなことは許されるべきではない。恐怖支配は未だに残されているというべきなのだろう。
中国の国際社会での信用はそれ程高いわけではない、と以前にも書いた(
政治大国への道)。今回の出来事は、やはり天安門事件と同じようなイメージを与えるものであり、政府関与は否定されるだろうが、これは大きな失敗であったろうと思う。
日本には大きなチャンスであるな。やっぱり、「お天道様が見ている」んだよ(笑)。悪いことや酷いことをやっていれば、必ず罰が、そしてダメージがあるのだ。ボロは必ず出るはず。日本が人の道に外れたことをしなければ、相手は勝手に転んでくれるものです。