今度は、人間の集団を考えてみます。仮に独りであると、能力に限りがあって、強くなるには限界がありますね。自分があらゆる役割を行う必要があります。独りで狩猟をしたり、食べ物を探したり、寒さを凌ぐ毛皮を着られるようにしたり、武器を作ったり・・・色々あるでしょう。ですが、少人数になれば、多少役割分担が出来てくるかもしれません。狩猟する者、木の実を採取するもの、魚を釣るもの、革をなめす者、・・・どのような仕事が割り当てられたか判りませんが、機能的な分担(=生物での機能分化)が行われるでしょう。体の小さく、力の弱い人間が狩猟をしても、あまりうまくいかなかったんだろうと思います。小集団の効率性を上げるには、そういった分担が必然であったことでしょう。そして、独りの時よりも、生き延びられる可能性が高くなり、他の猛獣などにも襲われずに済むようになったかもしれません。単細胞生物が、巨大化では限界に達して多細胞生物へと変わっていったのと似ていますね。小集団を作り(=多細胞化)、機能的分担が行われれば(分化)、全体の効率性が良くなるということなんだろうな、と。
小集団以降は恐らくある程度のルールが必要になっていったと思います。それは内部環境(=集団内)安定化の為のシステムが必要になっていくということです。そして、幾つかのルールができれば、それに矛盾するとか、うまく行かない面もあったり、諍いなども起こってしまう(=システムの欠陥)こともあったでしょうね。動物の死骸を適当に捨てていたら、ある集団の半数が死亡した、とか、そういったことも生じたりして、ゴミを村から離れた一箇所に捨てる、というようなシステムも考えられていったかもしれません。何かのシステムができれば、必ず他のシステムが必要となっていく、というシステムの自己膨張と似たような状況は、集団が大きくなっていくと増えていったかもしれません。
また、集団が社会性を備えるようになればなる程、複雑化したシステムを支える為に情報というものが必要となっていきます。生物に伝達物質や、tissueとしての神経・脳が生み出されたのと同じように、情報伝達というシステムが作られていったのだろう、と思います。これは一定以上の数の集団になれば、必然的に獲得されたものなのではないか、と思います。それが効率化を飛躍的に促進するシステムだからであり、システム自体が自己膨張をするとしたら、獲得されることは必然なのではないか、と思います。それを持たない生物・集団は、生き延びることが出来なかったんだろうと推測しています。人間の場合には、主として言葉という情報でした。それによって、知識の集積が起こっていったのだろうと思います()。
生物の場合には、主に外部環境変化の情報と細胞内部の情報を伝達するシステムが出来上がったのだろう。一個の細胞内部にも色々の機能別のシステムが存在しますが、恐らく情報伝達を獲得したことで内部的なシステム変更が行われ、機能分化は更に進められただろう。これによって、単体(一個の細胞)自体の効率がよくなったはずだ。情報伝達システムを獲得することは、機能分化を促進し効率化を図ることになる、ということだろう、と。
人間集団においても、時に別集団との交渉(争い、協力、支配・・・とか?)によって、それまで獲得していなかったシステムや情報を得ることが出来るようになったであろう。まるで、小さな閉鎖的島に遥か遠くから渡り鳥がやってきて、島の生物系に変化をもたらすようなものかもしれない。集団内部において機能分化が進むことと、集団の巨大化、それによって更なる外部エネルギー獲得へと向かっただろう。その結果、内部システムは複雑化していっただろう。
文明がある程度発達して、人間の集団が村とか町のレベルになれば、内部の効率化には限界があったりするだろうし、獲得エネルギーは無限ではないので、外部にそれを求めることとなるだろうが、物々交換のようなものから、略奪とか戦争による獲得ということになるだろう。支配する王様、占い師や司祭、強い戦士、などというものも、複雑化によって機能分化が進んだ結果と見ることもできるかもしれない。村や町は更に大型化していくか、町を一つの細胞と見なせば、細胞が分裂して複製されるように、町が増殖していくことになるだろう。そういう集合が機能的な関係を持つに至れば、国のような形となっていったのだろう。多細胞生物と同じような状態になるということだ。単独の都市国家も存在したが、内部の効率化・複雑化の限界に近づいても、「生存」だけに重点が置かれたりするなら、敢えて巨大化を選択しないことも有り得るということだろう。現在でも単細胞生物が全滅している訳ではなく、生き延びているだろうから、単細胞という選択が全て淘汰を意味するものではない、ということだ。ただ、主流派にはなれないし、大部分を支配したりは出来ない。生き延びるということの目的が達せられればよい、ということだろう。現在、バチカン市国やシンガポールのような存在があるのと似ているな。
町をいくつも支配して国ができ、戦争に勝ってもっと大きな国ができ、大きな国同士がさらに戦争して、勝った方がもっと大きな国となり、・・・という具合で、巨大化は進んだだろうが、それが永続的な安定化を持つ訳ではないことは歴史的に見ても明らかですね。ローマ帝国も、元も、オスマントルコも、巨大化することが出来たとしても、これを維持することは困難なのです。あたかも巨大化に成功した恐竜達が死滅したのと似ています。国の崩壊は外部環境の変化や、元々持っている内部システムの欠陥や誤りによる崩壊なのか、正確には判りません。しかし、巨大化に成功したとしても、巨大さゆえに崩壊させられる場合がある、ということですね。どのサイズがよいのか、というのは判りません。生物はサイズが異なっており、巨大な鯨や象は数が少なく存在し、昆虫のような小さいものはたくさんいます。それぞれが存在しているので、どのサイズでもいいかもしれないですね。遠い未来にどうなっているか、というのはよく判りません。
現在の大きな国というのは、アメリカ、中国、ロシアなどがありますけれども、その巨体ゆえに弱点となることがあるかもしれません。それは従来続けられてきた外部エネルギー獲得が非常に困難になるかもしれない、ということです。恐竜は絶滅したが、ネズミみたいな小型の哺乳類が生存できたという推測があるならば、小さいことが有利で巨大なことが命取りとなる場合もあると思います。そういう外部環境変化に対応可能なシステムを持っているかどうかでしょうね。しかし、内部維持システムというのは完璧ということがないだろうし、巨体を維持し続けられないかもしれない、と思っています。それでも鯨や象は絶滅していないのですから、生き延びられることもあるでしょう。
大きな変革が有り得るとしたら、何か全く違ったシステムを獲得することでしょうね。細胞の例で言えば、内部システムに解糖系と電子伝達系を持つようになった、というようなことでしょうか。大まかに言えば、昔の細胞には電子伝達系がなかったので、エネルギー利用は限られていましたが、ミトコンドリアを得ることで酸素を用いた効率的エネルギー利用が可能になり、はるかに多くのエネルギーを取り出せるようになったのですね(瀬名秀明著の『パラサイト・イヴ』で一躍脚光を浴びることとなったミトコンドリアです、笑)。そういった大きな内部システムの変革が起これば、これはかなり違った世界となるでしょう。他の可能性としては、全く新たな異組織間の情報伝達物質登場のようなものでしょうか。人体で言うと、心臓と肝臓の間で情報が交換されることで、肝臓の状態によっては心臓が自己調節を行い、逆に心臓の状態によって肝臓が自己調節を行う、というような関係を作ることでしょうか。これまでは、国家間には敵対的関係が主であり、弱肉強食的関係が多かっただろうと思いますが、今後はもっと大きな部分の全体効率を向上させるという視点で、虫と虫や虫と植物とか(例が思い浮かばないのですみません)、クマノミとイソギンチャクとか、色々な形の共生があると思いますが、そういう関係を持つ可能性ですね。中にはコバンザメのようなずるい生き物もいるので、必ずしもよいことばかりではないかもしれませんが。
別組織(他者)の為の調節機能を持つことで、自己の内部システムに変化を生じ新たなシステム獲得に繋がるかもしれません。それが新たな形の国家を生む原動力となり得るかどうかは判りません。
(かなり不評とは思いましたが、続けて書いてみました。まず、「何が言いたいのか分らん」、それと、「妄想は止めにしてくれ」というご批判は承知いたしております。戯言と思ってご寛容にお願い致します。)
小集団以降は恐らくある程度のルールが必要になっていったと思います。それは内部環境(=集団内)安定化の為のシステムが必要になっていくということです。そして、幾つかのルールができれば、それに矛盾するとか、うまく行かない面もあったり、諍いなども起こってしまう(=システムの欠陥)こともあったでしょうね。動物の死骸を適当に捨てていたら、ある集団の半数が死亡した、とか、そういったことも生じたりして、ゴミを村から離れた一箇所に捨てる、というようなシステムも考えられていったかもしれません。何かのシステムができれば、必ず他のシステムが必要となっていく、というシステムの自己膨張と似たような状況は、集団が大きくなっていくと増えていったかもしれません。
また、集団が社会性を備えるようになればなる程、複雑化したシステムを支える為に情報というものが必要となっていきます。生物に伝達物質や、tissueとしての神経・脳が生み出されたのと同じように、情報伝達というシステムが作られていったのだろう、と思います。これは一定以上の数の集団になれば、必然的に獲得されたものなのではないか、と思います。それが効率化を飛躍的に促進するシステムだからであり、システム自体が自己膨張をするとしたら、獲得されることは必然なのではないか、と思います。それを持たない生物・集団は、生き延びることが出来なかったんだろうと推測しています。人間の場合には、主として言葉という情報でした。それによって、知識の集積が起こっていったのだろうと思います()。
生物の場合には、主に外部環境変化の情報と細胞内部の情報を伝達するシステムが出来上がったのだろう。一個の細胞内部にも色々の機能別のシステムが存在しますが、恐らく情報伝達を獲得したことで内部的なシステム変更が行われ、機能分化は更に進められただろう。これによって、単体(一個の細胞)自体の効率がよくなったはずだ。情報伝達システムを獲得することは、機能分化を促進し効率化を図ることになる、ということだろう、と。
人間集団においても、時に別集団との交渉(争い、協力、支配・・・とか?)によって、それまで獲得していなかったシステムや情報を得ることが出来るようになったであろう。まるで、小さな閉鎖的島に遥か遠くから渡り鳥がやってきて、島の生物系に変化をもたらすようなものかもしれない。集団内部において機能分化が進むことと、集団の巨大化、それによって更なる外部エネルギー獲得へと向かっただろう。その結果、内部システムは複雑化していっただろう。
文明がある程度発達して、人間の集団が村とか町のレベルになれば、内部の効率化には限界があったりするだろうし、獲得エネルギーは無限ではないので、外部にそれを求めることとなるだろうが、物々交換のようなものから、略奪とか戦争による獲得ということになるだろう。支配する王様、占い師や司祭、強い戦士、などというものも、複雑化によって機能分化が進んだ結果と見ることもできるかもしれない。村や町は更に大型化していくか、町を一つの細胞と見なせば、細胞が分裂して複製されるように、町が増殖していくことになるだろう。そういう集合が機能的な関係を持つに至れば、国のような形となっていったのだろう。多細胞生物と同じような状態になるということだ。単独の都市国家も存在したが、内部の効率化・複雑化の限界に近づいても、「生存」だけに重点が置かれたりするなら、敢えて巨大化を選択しないことも有り得るということだろう。現在でも単細胞生物が全滅している訳ではなく、生き延びているだろうから、単細胞という選択が全て淘汰を意味するものではない、ということだ。ただ、主流派にはなれないし、大部分を支配したりは出来ない。生き延びるということの目的が達せられればよい、ということだろう。現在、バチカン市国やシンガポールのような存在があるのと似ているな。
町をいくつも支配して国ができ、戦争に勝ってもっと大きな国ができ、大きな国同士がさらに戦争して、勝った方がもっと大きな国となり、・・・という具合で、巨大化は進んだだろうが、それが永続的な安定化を持つ訳ではないことは歴史的に見ても明らかですね。ローマ帝国も、元も、オスマントルコも、巨大化することが出来たとしても、これを維持することは困難なのです。あたかも巨大化に成功した恐竜達が死滅したのと似ています。国の崩壊は外部環境の変化や、元々持っている内部システムの欠陥や誤りによる崩壊なのか、正確には判りません。しかし、巨大化に成功したとしても、巨大さゆえに崩壊させられる場合がある、ということですね。どのサイズがよいのか、というのは判りません。生物はサイズが異なっており、巨大な鯨や象は数が少なく存在し、昆虫のような小さいものはたくさんいます。それぞれが存在しているので、どのサイズでもいいかもしれないですね。遠い未来にどうなっているか、というのはよく判りません。
現在の大きな国というのは、アメリカ、中国、ロシアなどがありますけれども、その巨体ゆえに弱点となることがあるかもしれません。それは従来続けられてきた外部エネルギー獲得が非常に困難になるかもしれない、ということです。恐竜は絶滅したが、ネズミみたいな小型の哺乳類が生存できたという推測があるならば、小さいことが有利で巨大なことが命取りとなる場合もあると思います。そういう外部環境変化に対応可能なシステムを持っているかどうかでしょうね。しかし、内部維持システムというのは完璧ということがないだろうし、巨体を維持し続けられないかもしれない、と思っています。それでも鯨や象は絶滅していないのですから、生き延びられることもあるでしょう。
大きな変革が有り得るとしたら、何か全く違ったシステムを獲得することでしょうね。細胞の例で言えば、内部システムに解糖系と電子伝達系を持つようになった、というようなことでしょうか。大まかに言えば、昔の細胞には電子伝達系がなかったので、エネルギー利用は限られていましたが、ミトコンドリアを得ることで酸素を用いた効率的エネルギー利用が可能になり、はるかに多くのエネルギーを取り出せるようになったのですね(瀬名秀明著の『パラサイト・イヴ』で一躍脚光を浴びることとなったミトコンドリアです、笑)。そういった大きな内部システムの変革が起これば、これはかなり違った世界となるでしょう。他の可能性としては、全く新たな異組織間の情報伝達物質登場のようなものでしょうか。人体で言うと、心臓と肝臓の間で情報が交換されることで、肝臓の状態によっては心臓が自己調節を行い、逆に心臓の状態によって肝臓が自己調節を行う、というような関係を作ることでしょうか。これまでは、国家間には敵対的関係が主であり、弱肉強食的関係が多かっただろうと思いますが、今後はもっと大きな部分の全体効率を向上させるという視点で、虫と虫や虫と植物とか(例が思い浮かばないのですみません)、クマノミとイソギンチャクとか、色々な形の共生があると思いますが、そういう関係を持つ可能性ですね。中にはコバンザメのようなずるい生き物もいるので、必ずしもよいことばかりではないかもしれませんが。
別組織(他者)の為の調節機能を持つことで、自己の内部システムに変化を生じ新たなシステム獲得に繋がるかもしれません。それが新たな形の国家を生む原動力となり得るかどうかは判りません。
(かなり不評とは思いましたが、続けて書いてみました。まず、「何が言いたいのか分らん」、それと、「妄想は止めにしてくれ」というご批判は承知いたしております。戯言と思ってご寛容にお願い致します。)