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組織将来像の推測1

2005年10月23日 19時36分39秒 | 俺のそれ
大袈裟なタイトルですが、国家とか企業といった組織体は、これからどういった方向へ進んでいくのか、妄想として考えてみました。私は社会学・経営学・政治学などのような基本的な学問をまるで知らないので、漠然とした感覚でしか分りません。企業と言っても、昔とは随分と様変わりしたと思いますし、将来的な国家像というものも良く判らないという時代だと思います。ですので、全くの個人的な妄想として書いてみたいと思います。組織進化論などの基礎的知識も全く持っていませんので、学術的には何の真実性もないこともお断りしておきます(以前からお読みの方々には、十分ご理解されていることだろうと思いますが)。


初めに、生物の進化について考えてみることにします。何故生物かというと、自然界に何かのヒントが隠されているような気がするからです。ただ、人工的なものが果たしてどの程度合致するのか、というのは判りません。国家や企業という組織が、生物進化などと関連があるとか共通点が無いとかも、よく知りません。でも、似てるかな?と感じることもあるので、まずは「生き物」を推測してみたいと思うのです。

現在、生物がどのようにして誕生したのか、というのは科学的には不明ですね。何が正しいか、ということも判っていません。なので、誰が何を言っても証明することも、正しさを検証することも出来ません。まあ、これは許して下さい(現在の有力な説は、何があるかはご自身で勉強して頂けると幸いです)。

まず、地球には色々な形でエネルギーがあり、内部の地熱とか、太陽から受ける熱や光とか、宇宙線とか・・・正確には答えられませんが、そういった形でエネルギーがあった訳です。地球に海や大気というのは、初めから今のような組成だった訳ではなくて、メタンガスが充満していたり、海水ではなくて硝酸の海(じゃなかったかもしれんが、水ではなかったはず)だったりと、非常に過酷な環境にあって、大陸もどんな形だったか、火山などもどういった形だったかは知りません。現在のような生物の住める環境ではなかったでしょう。ですが、エネルギーを受け続ける中で、現在のような大気や海が形成されていったのです。それは化学反応が促進されて引き起こされたのでしょう。地球には、色々なエネルギーが加えられ、熱エネルギーとして宇宙に放出されたり、何かの化学反応を引き起こしたり、圧力が増加したり、さまざまなエネルギーの形に変換されていったのだろうと思います。地球環境そのものの安定化に、非常に長い時間がかかったのだろう(勿論地震や火山噴火や雷や嵐などはその後も普通に起こっていただろう)。だが、環境の不安定さによって、生物誕生の為の材料などはあれこれと作り出されていたかもしれない。


生物誕生自体も、そういったエネルギーの変換の一部に過ぎないのではないか、というのが、私の感想です。つまり、熱とか紫外線とか雷とか、何が要因か全く判りませんが、存在する原子・分子に何かのエネルギーが加われば、化学反応を生じたりして、その結果偶然タンパク質とか生物原型となる分子構造物が生成された。そこにエネルギーの別な形態として化学結合エネルギーに変換されたのだろう、と思うのです。それでも普通は、複雑な分子が出来上がっても、放っておけば何かの条件で壊れたり結合が切断されたりしますよね。ところが、ある環境下においては破壊されなかった。例えば、外部からのエネルギーを吸収して、高分子群が生成されることとなり、それが破壊されずに残された。物理化学的安定が自然にもたらされるような条件が、生物誕生の環境として偶然整ったのでしょう。


例を挙げてみましょう。密閉されたガラスビンに少し水を入れておき外に置くと、太陽光線を受けたりすればビン内部は温度が上昇して気化が進み内圧が高くなったり、水温が上昇したりしますね。このような変化が生じるのですが、もしも内部に熱を受けると自動的にある吸熱反応を生じ、逆に水温が低下するとその生成物を分解して熱を生じる簡単なシステムが存在するとしたら、ビン内部の環境は何もシステムが存在しない時よりも温度変化を小さく保つことが出来ますね。そういう局所的環境を保つことが出来るシステムが存在すると、従来は壊れ易かった分子も壊れ難くなるかもしれません。このガラスビンは勿論生物ではありませんが、生物原型の初めはそういった外部環境の変化によっても、破壊され難い分子群を存在させられる内部環境を持つものが偶然出来ていったのだろう、と推測しています。それは水の内部にあって(海水かもしれない、温度変化が小さいし、酸塩基平衡も大体保たれている)、細胞膜のような膜構造を持つことで内部環境と外部環境に区分ができ、容易に破壊され難い構造を持ったんだろうな、と。それでも、外部環境の変化は突然やってきて、海底火山噴火とか落雷とか嵐とか、何か判らないけれども、外部エネルギーを受けた結果、そのエネルギーを安定化させるような方向に進んだのではないかな、と思うのです。生物の基本的な指向というのは、本来受けたエネルギーを変換して、状態を安定化させていく方向なんだろう、そういうシステムなのではないかというイメージを持っています。


非常に簡単に言えば、酸素原子がたった一つで存在していると不安定であり、常に「カップル」になれる相手を求めていますね(笑、別に結婚すると”落ち着く”からその方がいい、とかっていう意味ではありませんよ)。なので、比較的安定な形で存在する為には、酸素分子―つまり2原子分子―を作りますね。そういうのと同じようなものではないかな、と。太古から地球には長い年月をかけて、太陽からとか宇宙からのエネルギーを色々な形で受け続けてきましたが、エネルギーは何かの形に変換されなければなりませんね。熱エネルギーかもしれませんし、新たな分子の誕生とか、さまざまな反応形式でエネルギーは変換され続けますが、おおよそ「不安定状態」よりも「安定状態」になっていく、という一般的な性質を考えると、例えば単原子よりも別な化合物が出来ていくとか、大きな分子・物質として成長するとか(タダの炭素原子よりもダイヤモンドみたいな形として、ですね)、そういった色々の変換がなされていき、より安定的な方向へ進んでいったが、それでも局所的には発生した反応エネルギーが使いきれないとか、特別に不安定状態が続いている場所とか(地球全体で見れば、当然エネルギー調和が取れているだろう)、何かの現象があって、そういう中で特別な分子が誕生したのではないかな。それがアミノ酸やタンパク質だったのではないかな、と。


作られた分子群は、色々なエネルギーを受け続けたりしながら、それを安定化させる方向へと更なる大型分子などを生み出していき、遂には生物原型としての膜に囲まれた分子が誕生したのではないかな。その後は、安定化へ向かう為の内部環境維持システムができた。普通、シャボン玉みたいな膜構造の内部にタダの分子が存在しても、外部環境変化(雨が降ってくるというような力学的なエネルギーや、他にも周囲に存在している物質の反応エネルギーとか、熱・圧力とか色々・・・)によって維持されずに壊れていってしまいますね。そうやって破壊された物質は別な反応を引き起こしたりするかもしれないので、中々安定状態が作り出されないのですが、特別な環境に存在した分子群は破壊されずに残り、エネルギーをもっと安定化させるような局所的維持システムが構築されたのではないか。それが細胞膜のような膜構造有するもので、内部には外部エネルギーを利用(吸収と言うべきか?)したりすることで自己が破壊されるのを防ぐ別なシステムを持つ分子群が残された。そうやって生物が誕生し、全ては「物理化学的安定」の方向へと向かうシステムが生み出されていったのではないだろうか。


ただ、内部に安定化の為の維持システムが作られると、そのシステムが存在することによる有害反応とか、不安定化とか、そういった内部的問題も生じてくるので、それが解決出来ないと破壊から免れず淘汰されていっただろう。仮にAシステムという熱エネルギーに強いシステムを持つ生物原型と、Bシステムという酸・塩基変化に強い構造を持つ生物原型が存在して、ある外部環境変化によってはどちらも破壊されてしまうが、偶然残っていたAシステムを持つ生物原型が破壊されて近くに落ちていたBシステムを内部に取り込むことに成功して破壊を免れたり、というようなことが延々と繰り返されたのだろう。そうやって、現在の細胞の基本原理を持つ単純な構造が誕生していったのかもしれない。その後は、強いシステムを持つものだけが生き残り、エネルギー獲得競争までもが起こっていったのではないかと思う。それは内部環境維持システムの自己膨張が生じるということだ。Aシステムを効率的に制御する為のA’システムを獲得したものだけが生き延び、同じようにBシステム安定化の為のB’システム獲得で使用エネルギー量が今までの3倍に増加し、両方のシステムを持つものはもっと強くなったがエネルギーも更に多く使う、といったようなことだ。それによって、外部環境変化に対応可能な細胞が残されていくこととなったのだろう。


なので、生物の基本的性質というのは「安定化指向」なのであり、外部エネルギーによって破壊されないような(寧ろエネルギーを吸収することで安定化を図る)構造を持ったのではないかな。地球という大きな系に受けたエネルギーが変換された形が、現代の姿なのではないかな、と思っています。


普通の物理化学的法則というのは、システムというものとは違っており、基本的に「何故」という部分は存在しないような気がします。ちょっと上手く言えないので、表現がおかしいかもしれませんが。例えば、水は低い方に流れる、というのは現象として既にそうなっています。何故低い方に流れるかという意義のようなものが存在しません。自然界には、動植物の内部での水の移動には必ずしもそうならないような「システム」が作り上げられており、それには何らかの「意義」が存在しています。生物内部に一定の環境を保てるように水が移動するような仕組みが作られていますね。これには歴とした理由があるということです。人間は水をわざわざ高い方に流すようなシステムを作り上げています。水道であったり、利水であったり、色々あるでしょうが、同じく「意義」のあることなのです。でも雨滴が上空から落下してくることには、特段の理由というか意義はないですが、そういう現象は必ず起こります。これはシステムとはちょっと違うのかな、と(地球環境という面で見れば、水の形態変化・循環というシステムにも見えるかもしれませんが、これは何かの目的・意図があってそうなった訳ではなくて、勝手にそうなったに過ぎません。タバコの煙が勝手に拡散していってしまうことも同じです)。


細胞が破壊を免れて残るようになりましたが、それでも完全破壊を防ぐ完璧なシステムを獲得することは出来なかった。何故なら、外部環境変化が余りに多様で、無限の組み合わせがあり、それを全て網羅出来るシステムは存在し得ない、ということなんだろうと思います。しかも、別な種類の能力を持つ細胞がどんな攻撃をしてくるか全く判らないでしょうし。攻撃することの意図は不明ですが、多分同一種だけだと、より安定的なのでしょう(気分的には分かり易いですけど、笑)。「夢のパーフェクトシステム」が作られるとしたら、そのエネルギー使用量は膨大なものとなってしまい、普通には存在しなくなってしまうのかもしれません。システムの自己膨張によって、先に述べたようにAシステムを安定化させるには、別のシステムが必要で、これを安定化するにはまた別のシステムができ・・・という具合に、無限に複雑化するために全ての問題を解決出来ないのだろう、と思います。


そこで、細胞が破壊されるのを受け入れるために生み出されたシステムとは、自己複製だったのだろうと思います。外部環境変化の全ての場合に対応出来ないし、内部環境にも多少の問題があるシステムしか出来上がらなかったのだけれども、ある細胞は自分と同じものを残せるという複製能力を持つに至ったのだろう、と。分子群が確率論などを知っているとは思えないのですけれども、何故か一つが破壊されてももう一つの細胞は生き延びるかもしれない、という確率論的な視点のシステムを作ったのでしょう。それに数が増えることは、地球に与えられるエネルギーを更に安定化させる方向へと進ませるということなのかもしれません。こうして自己複製能力を持つことによって、生物としての基本性質を備えた細胞が遂に誕生したのだろう。


ちょっと追記

生物は不完全なシステムを持つことで、次のステップへと進むことができたのだろう。例えばDNA複製は非常に間違いの少ないシステムを持っているけれども、時には間違えたりしてしまう。内部環境の維持に役立っていたシステムであったとしても、特別な条件下では逆に不都合を生じてしまったりして、自分の内部を破壊してしまいかねない状況に陥ったり、というシステムだったのだろう。それ故に、自然消滅していったり、変異型の別種を生み出したりできたのではないかと思う。それは、システム自体に誤りや欠陥があることによる結果なんじゃないか、と。もしも、完璧だとしたら、恒常的状態が永遠に継続される、ということです。


前に例に挙げた、少しの水を入れたガラスビンをもう一度考えてみます。もしも、受けるエネルギーが一定で外部温度や圧力なども一定の環境であるとしましょう。外部環境は恒常性が保たれている、という状態です。ビン内部に液体の水と気化した水分子しか存在しなければ、気化したり液体に戻ったり、一部酸素原子と水素原子が分かれたりしてる極微量の部分もあったりするかもしれませんが、観察者にとって見れば常に一定の状態が保たれていることになるでしょう。水分子一つひとつに番号を付けたりして区別すれば、ある時点では気化している水分子1があっても、別な時点には液体となっているかもしれないが、どの形になっていても一定量の気化した分子数と液体となっている分子数が常に同じはずですね。誰が気体で誰が液体かは、どうだってよいのですね。水分子1が液体で、水分子2が液体であろうが、よいのですね。エネルギー的に一定状態であるということですね。地球環境は常に熱エネルギーや光エネルギーなどの、何かのエネルギーを受けるので、それは何かに変換されなければならないでしょう。ガラスビンで言えば、太陽の光を受け続けた場合、外部に放散される熱エネルギーが減少していく一方だと(地球は大気を持った為に内部に熱エネルギーが残ることになるんじゃないかな?、と)、活性状態の水分子が増加していく一方になり、ビン内部の温度と圧力は上昇していくことで全部が気化した状態になってしまうかもしれませんね。その後も太陽のエネルギーを受け続け、温度低下がなければビン内部圧は上昇し、いずれ破裂するような気がします。地球で言えば、大気がいずれ宇宙に飛んでいってしまい、大気は失われていくかもしれないですね(本当にそうか分かりませんけれども)。もしもそうなら、海は全て干上がってしまうということになりますね。


ところが、熱エネルギーを別なエネルギー形態に変換することに成功したのが、生物というものだったのではないかな。大きなエネルギーを必要とする化学結合をたくさん作ることに成功し、そこにエネルギーが蓄積されてしまう、ということになるのではないか、と。ある低分子モノマーがバラバラに存在するよりも、さらなるエネルギーを消費して高分子のポリマーになっていくことで、結合という部分に多くのエネルギー蓄積が起こっていく、ということに似ているような気がします。そういう生物の体系が出来上がったのだろう、と。


初めは単細胞生物だったが、その後多細胞生物が登場することとなった。単体の持つシステムでは、強くする限界があったのかもしれない。より巨大化した生物には敵わなかったのではないかな。自己複製能は、内部に置けるシステムには限界があるため、あらゆる外部環境変化に対応するシステムを内部環境に作るより、効率的に消滅を防げるシステムだったのだと思う。多細胞生物はそこから一歩進んで、自己複製した個体が複数で存在することで、消滅機会が減少したのだろう。


そうして、どんどんと巨大化していく生物が多くなった。巨大化によって、内部環境を維持するシステムも分化という方向へと進んだのではないかな。より効率的なシステムを内部に作り上げるには、さらなるエネルギー消費を必要とし(=受けるエネルギーの安定化に繋がる)、複雑化・高度化が進展していくことになる。言ってみれば、最初は糸電話という単純構造を獲得したが、その後にはシステムの複雑化が進展してFAXとか携帯電話のような構造を持つに至るようなものです。

人間の体で言うと、皮膚は皮膚の機能を、肝細胞はその機能を、神経細胞は神経の為の機能を、と言う具合に、効率化を追及すると、巨大化と共に機能分化が起こっていったのではないか。