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韓国哨戒艦沈没事故についての疑問~9

2010年06月05日 19時13分17秒 | 外交問題
○「浅海域では米国原潜は潜航行動しない」は本当か?

このテーマについて、考えてみます。


割と簡単なデマゴギーというのに惑わされる方々がおられるかもしれませんが、少し否定的な事実を挙げておきたいと思います。


多分、そう言い切るのはかなり難しいでしょう。
【事例1】09年3月 ホルムズ海峡で衝突事故
【事例2】03年10月 地中海で座礁事故
この2例を飾ったのは、米国原潜ハートフォードだったそうです。
ハートフォード (原子力潜水艦) - Wikipedia

ホルムズ海峡で揚陸艦ニューオーリンズと衝突した際の水深や潜航中だったかどうかは定かではありません。ただ、浮上航行でぶつけるなら、それは双方ともに操船技術としてどうなんだろうか、という別な疑念を生じさせます(笑)。
ホルムズ海峡は平均水深が50m程度と浅いらしいので、潜水艦にとっては嫌な場所ではあるでしょう。
もっと重要なのは、座礁事故を起こしている、ということです。どうして座礁するのかというと、浅いところに行くから、ということなのかなと思うわけですが、そうであるのに「米国原潜は浅い海域には行くわけがない」とか言い張る人たちが出てくるとすれば大変不思議ですね(笑)。


【事例3】07年1月 ホルムズ海峡で衝突事故
これはタンカー「最上川」(約16万t)と米国原潜「ニューポート・ニューズ」が、やはりホルムズ海峡で衝突した事故だったようです。事故地点の水深は約50mで、相手はタンカーですから喫水が深い為にぶつかりやすい、というのはあるかもしれません。でもぶつけるなら、浮上航行しろよ、と言われるかも。

参考までに、潜水艦はぶつかる、という面白い事例がこちら。
「乗組員も何が起きたか分からなかった」、英仏原潜衝突でモラン仏国防相 国際ニュース : AFPBB News
拙ブログでも当時に取り上げたネタですね。


米国原潜が衝突した事例では、水深がさほど深くないのに潜水航行中であった、ということは言えます。
また、上記衝突事例は、ぶつけた相手側がかなりの大型船であったということ、原潜側は全て自力航行が可能であったこと、というのは重要だろうと思います。原潜は、かなり頑丈(当たり前か)、ということです。
天安の約1200tと比べものにならないほどに大きい船だったので、この程度で済んだということなのかもしれませんし、衝突速度の問題なのかもしれませんが、どうなんですかね。


・訓練船えひめ丸(約500t)→真っ二つに折れた
・哨戒艦天安(約1200t)  →真っ二つに折れた
・タンカー最上川(16万~25万t)   →へこんだ
・揚陸艦ニューオーリンズ(約25000t) →へこんだ

原潜は約7000tです。



韓国哨戒艦が沈没した日には、米韓合同演習期間中であったというのは公式発表でしたので、米国原潜が事故現場海域に潜航していたとしても、別段不思議でもなければ疑問とも思わないですが、どうなんでしょうか(笑)。

夜間対潜訓練とかだったら?
潜水艦からの特殊部隊上陸と、その阻止訓練だったら?

場面を想定することなど、不可能ではないように思いますが、どうなんですかね。


米国原潜が、水深約50mでも潜水行動を行っている、ということならば、訓練でもう少し浅い深度にトライしていてもそんなに疑問には思わないですけどね。