昨夜からの大きなニュースは1月の地震と大津波からの復旧が終わっていない能登半島を襲った大雨の見るも無残な被害状況であった。
そもそも日本列島は平地が少なく田畑を中心に開墾が進み、おのずと住民は山間部に近いところに住むようになっていた。
当然ながら大雨が降ればがけ崩れや土砂災害が発生することは止められなかった。
「違法盛り土が栃木で千葉で…関東に山ほど 静岡・熱海だけじゃない「行政の不作為」 都市開発のツケが地方に」
2021年7月に静岡県熱海市伊豆山(いずさん)で発生し、災害関連死を含め28人が犠牲となった大規模土石流災害は、住宅地の上部に業者が造成した違法盛り土の崩落が原因とされる。業者への消極的な行政指導が問題視されたが、実は他県でも盛り土問題は後を絶たない。とりわけ関東近郊は高度成長期からの開発で大量の土が排出され、不適切な処理が横行してきた。危険な盛り土の現状を追った ◆平地だった土地は、見上げるほどの高さに 東京都心から北西に90キロほど離れた栃木県佐野市飛駒町(ひこまちょう)の山間地に、高さ数十メートルの盛り土が積まれている。道路から見ると傾斜はきつく崖のようになっており、茶色い地肌がむき出しに。一部は草木に覆われ、奥行きは確認しきれない。道路に漏れ出す土には、コンクリートやタイルの破片が混ざっていた。そばにある川の下流約400メートルには住宅があり、集落へと続く。 |
ところで、自民党の総裁選よりも早く立憲民主党の代表選が昨日終了した。
「野田佳彦新代表の「現実路線」とは? 外交・安保「継続性」、原発ゼロ封印…反自民層を幅広く取り込む狙い」
立憲民主党の野田佳彦新代表は、早期の衆院解散・総選挙が見込まれる中、総裁選で刷新感を競い合う自民党に対抗し、かつて政権を担った経験で安定感を打ち出す。外交・安全保障やエネルギー政策などで現実路線を掲げ、旧民主党政権で失った信頼の回復を訴えるが、自民党との違いは見えづらくなる側面もある。政権交代に向け、従来の野党連携にとどまらず、穏健な保守層を含めた幅広い反自民勢力を取り込むことができるか。 ◆「金権政治を終わらせ、世襲政治を制限する」 野田氏は23日、東京都内で開かれた臨時党大会で「何よりも大事なのは、国民の政治に対する信頼だ。金権政治を終わらせ、世襲政治を制限する」と強調。世襲が多く、派閥の政治資金パーティー裏金事件で政治不信を招いている自民との違いをアピールした。 経済政策では第2次安倍政権以降、大企業や富裕層が潤っても、物価上昇に苦しむ多くの家計には恩恵が届いていないことから「格差を是正し、分厚い中間層を復活させる」と主張。低所得者への恩恵が大きい給付付き税額控除や、代表選で吉田晴美衆院議員も訴えた教育無償化を実現する考えを示した。 ◆「安保法制の違憲部分の廃止」トーンダウン 政治とカネの問題や経済政策では独自色を発揮する一方、旧民主党政権で大幅な政策転換を模索して頓挫した反省から、日米同盟など外交・安全保障などには自民政権からの継続性を重視する。安全保障では党が基本政策に掲げる「安保法制の違憲部分の廃止」をトーンダウン。党綱領に明記されている「原発ゼロ」は「封印」し、原発に依存しない社会を目指すという現実的な表現に切り替えた。 立民を特徴付けてきたリベラル色を薄め、穏健な保守層へ支持を広げる構えだが、これまでの候補者擁立は順調とは言い難い。289の小選挙区のうち、候補を擁立できたのは約190にとどまる。自公を過半数割れに追い込むために、他党との候補のすみ分けや連携の調整が急務となる。 立民は前回の2021年衆院選で、共産党と候補者調整や「限定的な閣外協力」の合意を交わし、自民から「立憲共産党」と批判され、思うように票を伸ばせなかった。今回は安保政策を現実路線に転換し、野田氏は「共産党と同じ政権を担えない」として選挙協力を見直す考えだ。 ◆協力見直し方針に共産は警戒 共産の小池晃書記局長は23日、記者団に「安保法制の廃止は野党共闘の『一丁目一番地』だ。すぐに廃止できないということは重大だ」と対応を問題視。代表選の期間中に愛知や千葉などで立て続けに候補を擁立し、前回は立民を支援した選挙区にも候補をぶつけ、早くも反自民票の分散が懸念される状況となった。 反自民勢力の結集には、野田氏が連携に意欲を示す国民民主党に加え、日本維新の会など他の野党との協調も検討課題となる。立民の中堅議員は「まずは党役員人事で挙党態勢を築いた上で、野党連携の道を探ってほしい。次期衆院選で共産に対抗馬を立てられ、維新とも協力できないようなことになれば、悲惨な結果につながる」と指摘した。 ◇ ◇ ◆10月臨時国会の論戦へ…まずは裏金事件の徹底追及が課題に 立憲民主党の野田佳彦新代表が10月の臨時国会で、重要課題として位置付けるのは自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件の徹底追及だ。自民党総裁選の9候補はいずれも政治改革を唱えるものの、実態解明には後ろ向き。野田氏は「政治に信頼がない限り、政策は推進できない」として、政治資金規正法の再改正や裏金議員の政治倫理審査会への出席を岸田文雄首相の後任となる新首相に迫る構えだ。(近藤統義) 野田氏は臨時党大会の決意表明で「政権交代こそが最大の政治改革だ」と主張。代表選を通じて、自民に裏金事件の再調査を求めたほか、企業・団体献金の禁止や政策活動費の廃止、調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開といった抜本改革を訴えてきた。臨時国会では、本会議での各党代表質問だけでなく、一問一答形式で論戦する衆参予算委員会の開催を与党に要求する。 ◆維新「野田氏なら一緒に改革進められる」 政治改革は野党が一致できるテーマで、野田氏は8月、日本維新の会の勉強会に講師として出席した。党内には野田新体制での維新との接近に警戒感があるものの、維新幹部は「野田氏なら一緒に改革を進められる」と連携を期待する。 さらに、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党との親密な関係に関しても、新政権に真相究明を要求して対峙(たいじ)する。最近も安倍晋三元首相が2013年の参院選前に教団幹部と自民党本部で面談していたと報じられたが、総裁選候補者の反応は総じて鈍い。野田氏は「組織的な関係があったと見なさざるを得ない」と再調査を厳しく求めていく。 |
立憲民主党の代表に野田佳彦氏が選ばれました。私は党本部で会見しました。
— 小池 晃(日本共産党) (@koike_akira) September 23, 2024
私は野田氏の代表就任に祝意を表した上で、3点表明しました。… pic.twitter.com/nAvxk7DiD8
「ノダメが代表になったことで、立憲の「終わりの始まり」とならないことを願うばかりだ。」という悲観論もネットでは少なくはなかったが、こんな意見もあった。
SNSを中心に立憲の野田佳彦氏を非難する声が喧しい。
— 白坂和哉|ジャーナリスト|”突き刺さる” 政治情報を提供します! (@shirasaka_k) September 23, 2024
しかし、今回は安易に野田氏を非難しないことにした。
自民は次の衆院選に焦点を当て総裁選を展開している。
──新総裁は政権および党勢維持が使命だ。
立憲も次の衆院選に焦点を当て代表選を展開している。… https://t.co/SngTV9g4pS pic.twitter.com/KhDDORtCJb
しかし、やはり過去の大きな罪はなかなか許されるものではなさそうである。
野田首相の最大の罪は、陸山会事件で「小沢氏不起訴」を検察で組織決定した後に、東京地検特捜部が、虚偽捜査報告書を作成して検察審査会を騙して強制起訴に持ち込むという、「検察組織内のクーデター」を起こしたことが表面化、当時の小川敏夫法務大臣が検察の不起訴処分に指揮権発動しようとした際、…
— 郷原信郎【長いものには巻かれない・権力と戦う弁護士】 (@nobuogohara) September 23, 2024
そしてあまりにも現実路線を掲げているため、「これでは自民党がリベラルになり憲民主党が保守党になる」との指摘もネット上では散見されていた。
さらに、野田佳彦の代表を予期していたような記事が出ていた。
「安倍晋三が「予見」していた、「野田佳彦」に“決定的に欠けている資質”の「意外な中身」…!」
自民党総裁選の裏側で立憲民主党の代表選の投開票が9月23日行われ、4人の候補の中から野田佳彦元首相が選ばれた。党勢を立て直し、裏金問題に揺れる自民党をさらに追い込むことはできるのか。その手腕が注目される野田氏に、かつて一定の評価を与えていた政治家がいた。 安倍晋三元首相だ。 しかし、それは「一定」という条件付きであり、本質的な評価は辛かった。実際、産経新聞の阿比留瑠比論説委員が手掛けた話題の書『安倍晋三“最後の肉声”』(産経新聞出版)では安倍氏独特の視点から野田氏の“実力”を赤裸々に診断していて、興味が尽きない。安倍氏から見て、野田氏に決定的に足りなかった政治家の資質とは何だったのか――。同書の一部抜粋・再構成でお届けする。 ■「A級戦犯」認識で相通じる安倍氏と野田氏 第1次安倍内閣発足間もない2006年11月、安倍氏は野田氏の歴史認識とは相通じるものがあると感じ取った。 当時、安倍氏は国会で、東京裁判で裁かれたいわゆる「A級戦犯」について「国内法的に、戦争犯罪人ではない」と答弁し、「戦争犯罪人だという認識がある」と述べていた小泉純一郎前首相の見解を修正した。これに対し、民主党の岡田克也元代表(現・立憲民主党幹事長)が反論し、論戦となっていた。 この問題に関しては、野田氏は自身のホームページで「『A級戦犯』と呼ばれる人たちはもはや戦争犯罪人ではない」と主張し、次のように記していた。岡田氏よりもはるかに安倍氏の見解に近い。 「刑罰が終了した時点で受刑者の罪は消失するというのが近代法の理念である。(中略)既に『A級戦犯』として絞首刑になっている7人の人々も同様に解するのが自然だ」 |
産経新聞の阿比留瑠比の記事なのでかなり割り引いて読まなければならないが、少なくとも野田佳彦は「力不足」であったかもしれないが、「安倍氏とは政治家として持って生まれた「運命」が全く異なっていた」おかげで統一教会の信者2世に天誅を食らうことなく再び政権を奪取する機会を得た野田佳彦の運命にすくなからず期待したいものである、とオジサンは思う。