新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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賢明な有権者は一人でも多く投票所へ!

2024年10月20日 11時45分18秒 | 衆院選挙

投開票まで1週間を切った総選挙なのだが、まずは石破茂の内閣支持率が あの森内閣を下回っていたという結果から・・。
時事通信「支持率28%」の驚きと必然…総選挙直前、まるで政権末期の阿鼻叫喚
 

ご祝儀相場で選挙突入、逃げ切り戦略はこの数字を見れば、もはや完全破綻だろう。読売も3割そこそこという前代未聞の不人気は裏金対応だけではない。化けの皮が剥がれた「口だけ正論」、岸田継承の経済無策など、この政権は自公過半数でも、もう短命。
  ◇  ◇  ◇
 いま頃、本人は真っ青になっているのではないか。選挙戦を戦っている自民党内にも動揺が広がっている。
 石破首相の就任後、「時事通信」が初めて実施した世論調査(10月)の結果は、なんと内閣支持率28.0%だった。発足時としては、2000年以降の歴代内閣のなかで最低である。政権の発足直後は「ご祝儀」もあり、通常、支持率は高く出るものだ。それが、いきなり政権維持の「危険水域」とされる2割台でのスタートである。
 政権発足時、岸田内閣の支持率は40.3%、菅内閣は51.2%だった。石破内閣は、2000年以降、最低だった森内閣の33.3%も下回ってしまった。選挙中の自民党内に激震が走るのも当然である。
 首相側近は「誰がやってもいまは難しい」と、支持率低迷の原因を「裏金事件」に押しつけているが、ここまで支持率が低いのは、裏金事件だけが理由じゃないだろう。発言を次々に変える、石破の「変節」が嫌われたのは間違いない。
 なにしろ、総裁選に出馬した時、あれほど「日米地位協定の改定」や「アジア版NATO創設」を訴えていたのに、党内やメディアから批判されると、所信表明演説で一言も触れず、「やらない理由が分からない」と主張していた「選択的夫婦別姓の導入」も、党内右派の反発を恐れ、衆院選の公約に入れなかった。
 衆院の解散時期にしても「予算委員会を開いて野党の方々と論戦を交わした上で国民に判断いただく」と約束していたのに、「選挙に有利」だからと、内閣発足の8日後、予算委員会を開くこともなく解散してしまった。
 これでは、支持率28%も「必然」というものだ。
 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)がこう言う。
「国民はよく観察していますよ。『期待』が『失望』に変わったということでしょう。石破さんの国民人気が高かったのは、たとえ党内で冷遇されても国民の立場に立って『正論』を吐きつづけたからです。ところが、権力を握った途端、百八十度、違うことを口にしはじめた。発言も右に左にぶれている。たとえば、『政策活動費』を衆院選で使うかどうかについて、党首討論では『使うことはある』と明言していたのに、批判されると、一転『選挙に使うことはない』と、テレビ番組で表明している。これでは国民の支持は離れますよ」
 政権発足から、わずか20日。「ハネムーン期間」もなく、いきなり政権末期のような状況となっている。
■もはや「選挙の顔」にはならない
 総裁選を大々的に開催して「選挙の顔」を選び、内閣支持率が高いうちに解散総選挙になだれ込めば負けない──という自民党の“逃げ切り戦略”も、内閣支持率が28%と低迷し、もはや破綻寸前である。自民党候補は、各地で苦戦を強いられている状況だ。
 読売新聞の情勢調査によると、自民党は、野党系が強い都市部などでは多くの選挙区で劣勢や接戦となっているという。比例区も、前回獲得した72議席を下回り、60議席台にとどまりそうとのことだ。無党派層からの支持は、1割に達していないという。
 自民党議員は「国民人気の高い石破なら無党派層からも票を取れる」と計算し、新総裁に選んだのだろうが、完全に当てが外れた形だろう。
 1日に4、5カ所の街頭演説をこなしている石破は、まず「テレビで見るより怖くない、と言われる石破茂であります」と挨拶して軽く笑いを取り、演説の中盤に、ご当地のラーメン店の名前を列挙して「私、ラーメン議連の会長なんです」と、つなげるのが毎度のパターンだ。以前のように国民人気が高かったら喜ばれたろうが、支持率28%の不人気首相では、もはや「選挙の顔」にならないのではないか。
 時事通信の調査でも、内閣不支持の理由は「期待が持てない」17.5%、「首相を信頼できない」が10.1%だった。
「首相就任後、よく分かったのは、石破首相には、一国のトップに必要な胆力がない、ということです。常に右顧左眄している。もし、最初から裏金議員12人を非公認とし、34人は比例名簿に載せない、と毅然とした態度で決断していれば、国民も『少しはやるじゃないか』と、拍手喝采し、支持したはずです。ところが、当初、裏金議員を『原則公認』とする方向で動き、国民からの批判が強いと分かると、慌てて『12人は非公認』『34人は比例重複を認めない』と軌道修正している。要するに、トップとして裏金事件にどう対応すべきか確固たる強い信念もなく、安倍派からの反発を引き受ける胆力もない、ということです。恐らく、与党内野党として正論を吐いていたのも、その程度の軽い話だったのでしょう。さもないと、『選択的夫婦別姓』にしろ、『金融所得課税の強化』にしろ、持論を次々に封印したりしないはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)
 化けの皮が剥がれるのに、1カ月もかからなかった、ということだ。
■「石破降ろし」が始まる
 10.27「総選挙」は、どんな結果になりそうなのか。現時点では、自民党は単独過半数割れ、自公でギリギリ過半数確保──という予測が多い。
 自公で過半数を確保すれば、不人気の石破内閣も、とりあえず政権を維持するとみられている。
 しかし、たとえ政権を維持できても、自民党の単独過半数割れとなったら、いずれ「石破降ろし」が勃発するに違いない。公認を得られなかった裏金議員や、比例重複を認められなかった裏金議員は「石破だけは許さない」と怒り狂っている。
「反主流派になった安倍派、麻生派、茂木派の候補のもとには、すでに『反石破』の旗印として高市早苗が応援に駆けつけています。高市事務所には、9月下旬から応援依頼が殺到し、120件以上、寄せられているといいます。選挙後、彼らが『石破降ろし』を画策し、党内抗争が勃発する可能性は十分に考えられます」(自民党関係者)
 来年夏には参院選が行われるから、選挙を控えた参院議員が「石破首相では選挙の顔にならない」と、騒ぎ立ててもおかしくない。ただでさえ、党内基盤が弱い石破内閣の足元は、大揺れとなるだろう。
「党内基盤の弱い石破内閣にとって、頼れるのは国民の支持しかありません。かつて、同じように党内基盤が弱かった三木内閣は、国民世論を命綱として『三木降ろし』をしのいでいます。問題は、党内の顔色をうかがい、政権の発足直後から国民の支持を失っている石破首相に、いまから国民世論を頼りとする政権運営ができるのかどうか、ということです。せめて、国民生活を豊かにするような経済政策を打ち出せればいいが、石破首相は、岸田政権がやってきた経済政策を全面的に継承する意向です。岸田政権の経済政策は、アベノミクスの拡充でしかなく、大衆には恩恵がなかった、ということが分かっていないのでしょうか。このままでは石破内閣は短命に終わる可能性が高いですよ」(本澤二郎氏=前出)
 対面で行われる時事通信の世論調査は、国民世論のトレンドを正確に表すとされている。支持率28%は、国民を裏切った自業自得だ。

 
一応バランスをとって、石破茂の実態を確認しておく。
 
『前言撤回』『有言不実行』と言われてもいっさい気にしない…図太すぎる石破茂総理を支える『宗教的バックボーン』
 
■父は田中角栄の友
自民党総裁の石破茂首相がプロテスタント長老派(プレスビテリアン)の信者であることはあまり知られていない。
正直いって筆者も石破氏がクリスチャンであるとは承知していたが、それ以上でもそれ以下でもなかった。だが、石破氏は敬虔なクリスチャンというよりも「筋金入り」と知って腑に落ちることがあった。
1875(明治8年)年11月、京都に同志社大学の前身である同志社英学校を創立した幕末から明治にかけてのクリスチャン教育者の新島襄の愛弟子・金森通倫牧師は母方の曽祖父。同祖父・金森太郎は徳島県知事、山形県知事を歴任。熱心なクリスチャンだった母・和子が通った日本基督教団鳥取教会で石破氏は洗礼を受けた。慶應義塾高校から同大学法学部に進学する直前の18歳の時だ。すなわち、石破氏はクリスチャン4代目である。
ちなみに、父・石破二朗は戦前の内務省官僚出身で、戦後は旧建設省都市局長、官房長、事務次官を歴任し、鳥取県知事を経て参院議員(鈴木善幸政権の旧自治大臣)。祖父・市造が県内八頭郡大御門村長、村議を歴任したので政治家3代目。父が田中角栄元首相に口説かれて政界に転出したことは永田町でよく知られるエピソードだ。
そして石破氏も父の急死によって1983年1月に角栄の強い勧誘もあり旧三井銀行を退職して木曜クラブ(田中派)事務局員になる。政治の道に脚を踏み入れた。初当選は86年7月の総選挙。
齢67歳、衆院当選12回の石破は、挑戦5回目にして自民党総裁の座を掌中に収めた。これまで自民党内の非主流派であり続けたことから「媚びない」、「党内野党」、「正論アウトサイダー」などと呼ばれ、今回総裁選の前と後で主張が変わったとして「ブレる」、「前言撤回」、「有言不実行」と断じられた。
では、政治家・石破茂とはいったい何者なのか。
■寄り道をしても構わない
石破氏を、あえて簡潔に「神のご加護を信じつつ、敬して止まない角栄的なリアリスト」と言い表したい。
このように位置付ける理由は、石破氏のクリスチャニティに求める事ができる。石破氏は長老派(プレスビテリアン)とされるが、カルヴァン派であるとも言われている。16世紀のフランス出身の神学者で、改革派教会の教理と実践を指導したジャン・カルヴァンは厳格な教会改革と政治改革をスイスのジュネーブを拠点に実行した「神権政治」の指導者である。
著書『キリスト教綱要』では、魂の救済は予め神によって決められているとの「予定説」を唱えた。一方でカルヴァンは、神から与えられた現世の職業を含むすべてに対して誠実に生きるべきとも説く。そう、教義では現世でリアリストであることを否定していない。それだけではない。「改革」志向が強いことも同宗派の特色(キーワード)なのだ。
以て石破氏は、政治と宗教の間に矛盾を感じない。プロセスはどうでもいいとまで言わないが、すべてはゴールに行き着くことにある。すなわち、設定した政治課題の実現に向けてたとえその過程で寄り道しても、目的地に到達すればそれで良し―これが石破氏の政治手法のようだ。
そう考えると得心できることが少なくない。
■あのトランプと「同じ宗派」
たとえば厳しい批判もある「アジア版NATO構想」である。NATO(北大西洋条約機構)加盟国の過半はヨーロッパ大陸に位置する欧州諸国であり、東・南シナ海からマラッカ海峡を経てインド、太平洋に至る海洋国家が過半のアジア諸国とでは地政学から歴史・宗教までが大きく異なる。要するに、リアリティがない。
ところが石破首相は、怯むどころか燃えるのだ。まるで自分には神のご加護があるからだとでも言わんばかりである。衆院選公示前の10月12日の各党党首討論会(日本記者クラブ主催)でも「アジア版NATO」だけでなく、持論の「日米地位協定見直し」推進にも言及した。
27日投開票の衆院選で自公合わせて過半数233議席をクリアすれば、石破首相はほぼ間違いなく12月初旬にニューヨークを訪れる。11月5日の米大統領選で「55:45」の確率で勝利する「ドナルド・トランプ次期大統領」と会談する。
石破氏が「貴方と私は同じプロテスタント長老派です。神はこの会談を必ずや祝福されることでしょう」と語りかけるや、トランプ氏は力強いハグで返すはずだ。
「これこそ神のご加護だ!」と叫んで……。

 
大方の予想では自民党が2桁の議席を失うことは明らかであり、単独過半数も危険水域であり、最悪は自公政権として過半数も危ないとの調査結果もある。
 
但し、新たな政権を担うべく野党の立憲民主党の新しい代表により、共産党との選挙協力が得られず、「第二自民党」と「ゆ党」と競合の選挙区が多く発生しており、政権交代は望めそうもない。
 
それでも、政権党としては、何が何でも過半数割れを回避すりためには、こんな奇策も考えているらしい。
 
自民 森山幹事長 衆院選後の連立の枠組み 拡大の可能性に含み
 
自民党の森山幹事長は18日夜、BSフジの「プライムニュース」に出演し、衆議院選挙での議席の獲得目標について「公明党との連立与党で過半数をしっかりとることが最初の目標だ。残された期間、精一杯、努力しないといけない」と述べました。

また、選挙結果しだいで、自民・公明両党による連立政権の枠組みを、他の党も加えて広げる可能性を問われ「政策的に一致することができれば、会派を同じくして日本の発展のために一緒に頑張るということも大事なことだ。拒むことはあってはならない」と述べ、含みを持たせました。


 

 
もう今日を含めて6日間しかない選挙活動なのだが、腐った自民党と石破政権に怒りをもった懸命な有権者が一人でも多く投票所に足を運ぶことが最も重要ではないだろうか、とオジサンは思う。 
 
    
  
【参考】 

  
朝鮮戦争化するウクライナ
 

ウクライナが、朝鮮半島のように、停戦したが終結せず対立状態が何十年間も続くという予測が出ている。ウクライナの朝鮮戦争化は、9月末にセルビアの親露なブチッチ大統領が最初に指摘した。
ウクライナ戦争が朝鮮戦争のようになって30年続きそうだというブチッチの指摘についてコメントを求められたロシアの大統領広報官が朝鮮化の可能性を否定しなかったため、騒ぎが大きくなった。
ゼレンスキーのウクライナ政府は、黒幕の米国から稚拙な軍事戦略をやらされた結果、兵器も軍人も足りない状態が続き、戦争を継続できず、停戦を望むようになっている。
優勢な露軍がウクライナでの占領を拡大してキエフを陥落し、ゼレンスキーら露敵視な現政権を追い出してロシアの傀儡政権とすり替えれば戦争は終結する。だが、ロシアはそこまでやらない。露軍は今後もずっと、ドンバスなど露系住民が多く住む地域から大きく越えた軍事拡大をやらない。ドンバスはすでにウクライナから分離独立後、ロシアに併合されている。
ロシアは、ウクライナの露敵視政権を転覆しない。今後ゼレンスキーが失脚しても、別の露敵視な指導者が露敵視政権を維持する。ウクライナが露敵視政権である限り、停戦が実現しても、戦争終結にはならない。
すでにウクライナは事実上敗戦しており、米欧でも厭戦機運が強まっている。ゼレンスキーは5月に大統領の任期が切れ、有事を理由に不正に続投している。
ウクライナには親露政治家もいるので、ロシアが彼らを裏から支援して民主的もしくは非民主的に政権転覆する試みもできるはずだが、プーチンはそれをやらない。今まで何度も書いているように、プーチンはこっそりウクライナ戦争の長期化を画策している。
ウクライナ戦争の構図が続く限り、ロシアと中国BRICSなどが結束して非米側が世界の中心になって多極化が進み、ロシアが安保経済の両面で台頭し、米欧の衰退と覇権低下が加速する。ウクライナの朝鮮戦争化は、ロシアや中国BRICSを優勢にし、米欧を衰退させる。
ロシアは、ウクライナ戦争の長期化が(隠然)戦略なので、ウクライナ軍が弱体化しても撃破せず、手加減して戦争を長引かせている。クルスク侵攻・占領から3か月たっても露軍がウクライナ軍を追い出さないことがその一例だ。
プーチンだけでなく、米諜報界を牛耳る隠れ多極派も、ウクライナ戦争が長期化して欧米が衰退し、覇権が非米側に移って多極化が進むことを画策してきた。ウクライナ戦争は、そのために起こされた。
ウクライナ戦争が朝鮮化すると、ゼレンスキーは延々と続投する可能性が強まる。プーチンと米諜報界がゼレンスキーの続投を希望しているのだから、彼は暗殺・転覆されにくい。
トランプが米大統領になると、ロシアとウクライナを仲裁して停戦・和解させたがると考えられている。停戦は可能だが、和解は困難だ。トランプの動きは朝鮮化の範囲から出ない。
バンス副大統領候補の説明によると、トランプは、ウクライナを現状の戦線で停戦させ、停戦ラインを非武装地帯にすることを提案する。この提案に対しロシアは、ウクライナがロシア領のクルスクから撤退することを求めるはずだ。ウクライナは撤退を拒否する。停戦交渉は難航する。
トランプは大統領になったら、米国を一方的にNATOから脱退させるかもしれない。その場合、取り残された欧州が窮乏し、ロシアとの緊張緩和・和解を切望するようになる。こうなると、ウクライナの朝鮮化は維持しにくくなる。
トランプは覇権放棄屋だが、多極化や中露BRICSの台頭をこっそり目標にする隠れ多極派であるのかどうか不明だ。覇権放棄屋だから隠れ多極派だろうと考えるなら、トランプはNATOから脱退せず、米国が欧州を傀儡化してロシアを敵視し続ける構図が維持され、ウクライナ戦争が朝鮮化していく。
トランプは、公約通りウクライナの停戦和平の提案を行い、停戦は実現されるが、和平にはならない。プーチン側近の「喧嘩担当者」メドベージェフも、トランプの和平案を疑問視している。
トランプの一期目(2017-21年)は、ウクライナ戦争の前だった。当時は、米国とロシアが和解してNATOが解体して世界が多極化するのが覇権放棄のシナリオだった。当時はまだ米諜報界で単独覇権派が強く、トランプは濡れ衣のロシアゲートを起こされ、対露和解を阻止された。
ウクライナ開戦後の今、覇権放棄のシナリオは、ウクライナ戦争が長期化し、非米側が団結台頭して多極型の覇権勢力になり、米国側が縮小して多極型世界の極の一つ(か2つ)に成り下がっていく流れだ。
トランプはウクライナの朝鮮化を妨害しないのでないか。ハンガリーのオルバンはトランプに期待しているが、たぶん外れる。
今のトランプは一期目と違う。だから、ウクライナ和平案も自分で発表せず、副大統領候補のバンスに説明させている。トランプは今回の選挙戦で自分の世界戦略をほとんど説明していない。
トランプは、なぜ「極悪な人道犯罪国」であるイスラエルを徹底支援するのかも説明していない。(プーチンもMbSもエルドアンもこっそりイスラエルを支援している。最近は中共も親イスラエルの姿勢をとり始めた)
ウクライナが朝鮮化すると、欧州は衰退が激しくなる。欧州は対米従属と露敵視から離脱できず、今はまだこっそり続けているロシアからの資源類の輸入もしだいにできなくなる。
ウクライナは対露開戦後も、欧州からの兵器支援と引き換えに、ロシアの天然ガスが自国のパイプラインを通って欧州に輸出されるのを認めていた。だがウクライナ政府は最近、今年末に天然ガスの自国通過の協定を更新せずに終わらせると発表した。
これは、兵器や資金を渋りだした欧州への脅しにすぎず、協定は土壇場で延長されるかもしれない。だが、これから欧州の厭戦機運が強まると、いずれウクライナはガスの通過を認めなくなる。
欧州は、ロシアと完全に経済関係を切ったふりをして、その後も資源類をロシアから輸入している。ウクライナが朝鮮化すると、欧州はロシアから資源類を輸入できなくなる。非米側の経済体制の構築が進み、ロシアは欧州に送っていた資源類を非米側に送りたくなる。ロシアからの資源類が止まると、欧州経済は劇的に悪化する。
(米露の国際経済システム間の長い対決になる)
フランスの専門家エマニュエル・トッドは、ウクライナ戦争でロシアが勝つと、NATOが瓦解して欧州が対米従属から解放されるので良い(ロシアが負けると欧州は永遠に対米従属の監獄に閉じ込められる)と指摘した。トッドの親露反米的な指摘で、欧州言論界は騒動になっているらしい。
トッドのシナリオには朝鮮化がない。ウクライナが朝鮮化すると、ロシアが勝ちも負けもしない状態が何(十)年も続く。NATOは瓦解せず、欧州は対米従属の監獄内で衰弱していく。ロシアは、戦勝でなく、それよりもっと有利な非米世界での発展台頭を得ていく。
プーチンは、欧州を解放してやらない。そもそも、欧州がNATOを離脱して能動的に対米自立するのでなく、それができないから、ロシアが勝ってNATOが瓦解して受動的に対米自立するのを祈願する欧州人は、対米従属一本槍の日本人と変わらない。
日本は覇権を全く希求しないが、対米従属のくせに覇権を希求する欧州は、虎の威を借る愚劣者・偽善者である。欧州が衰退するのは良いことだ。

 

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