都心の「猛暑日」も一休みらしく、本日の予報によれば最高気温が30℃そこそこらしく、朝からすがすがしい気候となっている。
もっとも猛暑を避けて北欧諸国をわけのわからぬ「外遊」したデジタル大臣がいたが、メディアはほとんどスルー。
公金を自由に使える公僕の一挙手一投足には常に監視の目を光らしているのが本来のジャーナリストであろう。
最近の大手在京メディアは悪しき「記者クラブ」の住人であり政権に近すぎることから、奥歯にものが挟まったような記事しか書けなくなっているようである。
それと比べれば地方紙はかなり自由度が大きいのか忖度記事が少ないことが特徴であろう。
とりわけ故安倍晋三の地元の長周新聞は最近、匿名ながらも記者座談会が誌上で行われていた。
「記者座談会 統一教会と自民の関係にメスを 反共右派として育てた為政者の罪」
「解明されぬ統一教会の政界汚染 1年経っても誰1人処分もなく 反共カルトを培養し利用した戦後政治の闇【記者座談会】」
【必見!!】#反共はカルト政党の魔女狩り
— トト🕙野党共闘チーム✊Kouji Maeda (@toto_0921) July 17, 2023
少し長いが長周新聞に自民党↔勝共連合↔統一教会↔CIAとの関係や歴史が分かり易く書かれている。結局のところ自分達だけの富を生む権力を占める為に「共産主義」は資本主義の敵として戦後75年利用してきたのだ。#自民党は反日劇団https://t.co/qnRwYlfC6f
昨年7月8日に安倍晋三元首相が奈良県での街頭演説中に銃撃され、死亡した事件から1年が経過した。その後、犯人の動機とともに浮き彫りになったのは、安倍晋三を元締めとする清和会を中心とした自民党政治家と統一教会との密接な関係であり、それは歴史的経緯をたどると岸信介、安倍晋太郎から引き継がれたある種の「政治資産」として存在感を示していたことである。「政教分離」などと嘯(うそぶ)きながら、その実、反共右翼セクターのカルト教団を培養してすがり、時として裏部隊として利用し、選挙応援だけにとどまらず100人をこえる国会秘書軍団をあてがわれ、ひどいのになると跪(ひざまず)いて教祖夫妻を「真のお父様、真のお母様」「マザームーン」などと崇め奉っている実態でもあった。事件から1年という節目に、安倍晋三の回顧やおべんちゃら特集が組まれる一方で、統一教会の解散命令はいまだ出ずにグダグダとした展開を見せ、本来標的だった韓鶴子本人は「岸田を呼びつけて教育を受けさせなさい!」と逆上している有り様である。決して曖昧にしてはならない日本政界と韓国発のカルト宗教団体との蜜月関係について、改めて記者座談会で論議した。 むしり取った金はどこへ? の疑問 A あの事件から1年ということで、山上被告の生い立ちだったり、事件に駆り立てた動機や背景だったりの特集が組まれているが、事件直後とさほど変わり映えもない内容の反復が大半だった。 そして本来なら狙われていたのは統一教会総裁である韓鶴子だったのに、本人は韓国の教団聖地で日本人の幹部たちに「今の日本の政治家たちは統一教会に対してなんたる仕打ちなの。家庭連合を追い詰めているじゃない。政治家たち、岸田をここに呼びつけて教育を受けさせなさい。わかってるわね!」「私を救世主と理解できない罪は許さないといったのに、その道に向かっている日本の政治はどうなると思う? 滅びるしかないわよね!」と語っている音声を『報道特集』が報じた。 まあ、それが統一教会の本音でもあるのだろう。さんざん世話してきたのに、あるいは尽くしてきたのに「いまさらなんたる仕打ちなの!」に聞こえて仕方ない。統一教会としては当然日本の政治家たちのスキャンダルや急所を握っているだろうし、何かあったときは「わかってるわね」な関係でもあるのだろう。 要は、統一教会側は強気であるし、裏切った者については震えて待っとけ! くらいの姿勢なのかも知れない。それに対して自民党は弱みを握られてしまって、この宗教団体に抗えない。弱みを握られているからこそスパッと関係を清算できないし、世間を欺きつつ濁すような対応に終始しているのだ。 すなわち政界に統一教会はいまだに巣くっているということだ。この宗教団体と政界との結びつきについて1年経っても何らメスなど入っていないし、本格的な解明もなされていない。鈴木エイト氏や有田芳生氏のような長年にわたって取材調査してきた人々による暴露によっておぼろげながら見えてきた部分もあるものの、全般としてはベールを被ったままなのだ。 B 京都の国会議員秘書の養成所で育てた秘書軍団が100人といわず自民党はじめとした国会議員の公設・私設秘書として配置されてきたというから、それはもう情報も抜きたい放題だろうし、相当に日本の政界に食い込んでいると見なすのが自然だ。100人がかりで諜報活動に勤しむなら、相当の情報量が集まるだろうし、それは週刊誌や新聞といったメディアが2~3人体制のチームで取材テーマに当たるのとも規模が違う。機動力としても桁違いだ。韓国発のカルト教団がそれだけ権力中枢に接近していたというなら、それこそスパイ防止云々を騒いでいる折に大問題だろうに、なぜかシレッとスルーしている。まことに奇妙な光景だ。 C もっぱら家庭連合の解散命令請求がどうなるかばかりやっているが、文科省が6回質問をぶつけたくらいで、結論は先送りされている。事件直後は、それまで表舞台に出てこなかった統一教会と自民党政治家とのつながりへの衝撃から、誰が統一教会の会合に出席したとか、メッセージを寄せたとか、さまざま取り沙汰されていた。世間も隠されていたその関係性に驚き、大いに反応もしていた。 しかし、結局のところ誰一人としておとがめなしで、処分された者もいない。まともに調査もされず、臭い物に蓋をした状態だ。 ![]() 統一教会系の国会議員連合の総会写真(2021年6月)。自民党の現職国会議員19人(うち安倍派7人)が参加し、細田博之衆院議長(前列右から5人目)や梶栗正勝勝共連合会長(同4人目)など幹部の姿もある。 国権の最高機関である国会のトップである細田衆院議長自身が統一教会の式典に出席していたのに、何らの弁もない。落とし前をつける訳でもない。萩生田などは八王子の教会に入り浸っていたというが、これまた清和会の5人衆などといって君臨している有り様だ。そして、何もなかったかのように時間だけが経過している。みんなして目をつぶり、“人の噂も75日"でやり過ごそうというのだろう。それはつまり、関係を温存するということでしかない。 B 先ほども出ていたが、100人をこえるカルト教団から送り込まれた秘書軍団の存在など、本来なら大変な政界汚染としてもっと大問題にされておかしくない。しっかりと特定して関係を清算するなりして然るべきだ。ところが見事にスルーされている。給料も払わないでただ働きしてくれる私設秘書なり選挙運動員ということで、政治家にとっては使い勝手が良いのだろうが、その分、丸裸にされている関係だ。特定秘密保護とかはさんざん騒いで法制化もしてきたのに、国家機密への接触すら考えられるこの秘書軍団の存在については、とくに危険視すらなされていない。いったいどうしたことかと思う。 A その規模からして自民党と統一教会が一心同体だったことを物語っている。通常ならタダ働きの秘書など雇うさいに警戒するはずで、その出身や所属について身辺調査をやるはずだ。しかし、持ちつ持たれつで、統一教会から秘書をあてがわれることについて特におかしいとも思わないし、普通に受け入れる関係があったということだ。相互依存の関係が出来上がっているのだ。タダ働きさせておいて、「えっ? 統一教会だったの? 知らなかった」なんて話はまずあり得ない。わかっていて、秘書として働かせていたと見なすのが自然だ。自民党界隈に斡旋する組織なり人物がいたと見なさなければ説明がつかないのだ。 それらが100人規模で永田町に目を光らせ、政治家の懐に入り込んでありとあらゆる情報をキャッチしていたとすると、それはもう公安もかなわないくらいの組織力だろうし、彼らの言葉通り政権中枢に巣くって「国を動かす」をやっていたと考えてもおかしくない。「政治家の弱みを握れ」が文鮮明の指示だったのだ。はじめからそのための政界工作だったのだから――。 安倍政権時代の極端な右傾化なるものの正体は何だったのか、改めて検証する必要があるのではないか。われらが親玉、安倍晋三が天下をとって反共右翼がオラオラと飛び出してきたというなら、なるほど納得で腑に落ちる。SNSで大暴れしたDappiは自民党がカネを出して組織していたアカウントだったことが発覚したが、ネットサポーターズとか含めて、誰がカネを出して世論操作なりに勤しんでいたのか、その実働部隊は誰だったのか、統一教会の存在と無関係とは思えないものがある。どう見ても背後に組織的な力があるのだ。 自然発生的な右傾化などではなく、組織的に仕掛けたといえる。日本会議ルートの宗教右派と、統一教会ルートの右派が一緒になって担ぎ上げたのが第二次安倍政権であろうし、大臣や副大臣といった要職に統一教会絡みの政治家が盤踞(ばんきょ)していたことの意味を考えないといけない。ある意味、染まりきっているのだから。 安倍政権時代 極端な右傾化の正体 D 韓鶴子の「岸田をつれてきて教育しなさい」発言について、いわゆるネトウヨとか自称愛国保守の側がまったく無反応で、「この反日教団が!」といって騒ぐでもなし、統一教会については当たらず障らずなのが極めて不可解で不自然な点だ。仲間なのだろうかと思うほど、なんだか身内批判は避けます的な対応というか、むしろ庇(かば)います的な対応というか、本来の威勢の良さが消え失せていかにも歯切れが悪い。いわゆる左翼というか彼らにとっての「パヨク」をネットリンチする際はもっと悲憤慷慨して元気がいいだろうに、おしなべてダンマリを決め込んでいるのだ。これはいったい何だろう? と思うほどだ。 アメリカにはうだつが上がらない者が、韓国、北朝鮮や中国を侮蔑することには専売特許みたく振る舞い、何かことあるごとに「やい、この反日が!」「日教組が!」とか寄ってたかってやっていたのに、この教団と蜜月関係を切り結んでいたいわば売国奴にも当たるであろう安倍晋三については無批判なのだ。怒っていない。日本人信者から金品をむしりとるカルト教団について無批判というのは、いったいなぜなのだろうか? ひょっとして世話になっているんだろうか? という疑問がある。 日本は第二次大戦で朝鮮民族に苦難を強いた犯罪国家であり、そんな日本や日本人からカネを巻き上げて賠償させるのは当然だ。天皇を跪かせるのだ――といっていた教団と自民党がベッタリと寄り添い、表では「この国を守り抜く」「美しい国」などと嘯(うそぶ)いているのだから、まったく変態的でもある。 しかし、その関係が明らかになった以上、日本人からカネをむしりとる宗教団体とタッグを組んでいる政治家について、本当に保守であるならば「けしからん!」と激怒して然るべきなのだ。黙っているというのは「そのことには触れないで…」という態度であり、日頃から愛国とか反日とか叫んでいる割にはいい加減なものだと感じさせる。「愛国」の仮面を被ったインチキ、「愛国」の仮面を被った統一教会とでもいうのだろうか。政治思想的には節操のない変態プレイといっても過言ではないと思うのだが…。 B この教団の信者たちへの過酷な寄付強要は銃撃事件の動機にもなったが、そうして巻き上げられた膨大な資金が教団本部の置かれた韓国のみならず、「政界工作」に注がれたことは誰しもが容易に想像のつくことだ。政界工作とはタダ働きの秘書を送り込むだけだったと信じるようなお人好しがどこにいるだろうか。「政治とカネ」ではなく「政治はカネ」なわけで、あれほど自民党所属の国会議員どもがまぶりつくというのは、単純に選挙で組織票を回してもらえるからという理由だけでは説明がつかない。非課税の宗教法人を迂回して日本の政界、政治家どもに足のつかない裏金が回っていた――など、素人が考えても想像がつく話だろう。 こうした案件は本来、捜査機関が徹底的に調査しないと暴けるものでもない。しかも足がつかない裏金となると立証するのも少々ではない。しかし、その捜査機関の元締めである国家公安委員長までが統一教会のイベントの実行委員長をしていたことも暴露されているし、どうしようもない汚染状況といえる。 斯くして日本人信者が過酷な寄付強要で家庭が破壊され、2世たちが苦しんできた一方で、政界にはその一部が環流してウハウハしていたのだとすると、まったくもってひどい話だ。こうした宗教マネーについても徹底的に解明されなければならないし、清和会なるものの派閥の原資にいたるまで暴かれなければ、誰も政界汚染は解決したなどと思わない。「真のお父様、お母様」「マザームーン」とか崇め奉るのだから、そこには卑しい乞食根性が滲み出ているし、「相当にもらってんな」と思われても仕方がないものがある。信者からの過酷な収奪を野放しにして摘発するでもなく、むしろ壺のなかで一体化して仲むつまじくつるんでいるのだから当然だ。この腐った関係を温存して、統一教会問題の解決などない。 統一教会のルーツ 戦後支配の道具として A この教団が勢いを増してきたのが2000年代後半からといわれているが、歴史を辿(たど)ると闇は深い。もともとが第二次大戦後の米ソ二極構造のもとで為政者によって培養された反共右翼組織であり、その役割を背負って産声を上げたのだ。有田芳生氏の書籍『統一教会とはなにか』で統一教会のルーツを探っているが、それは第二次大戦直後のウクライナのネオナチにさかのぼるという。 第二次大戦中、ウクライナの独立運動をやっていたヤロスラフ・ステツコは、ナチスに逮捕されて転向し、ユダヤ人虐殺に手を染めるようになる。彼はその後、反ボルシェビキ国家連合(ABN)という反共団体を結成し、西ドイツのミュンヘンで暮らしながら、1950年代後半からは台湾をしばしば訪問して総統の蒋介石と親交を深めたという。 一方、アジアでは蒋介石や韓国大統領の李承晩、笹川良一や児玉誉士夫(戦時中は大日本帝国の特務機関長、戦後はCIAのエージェント)らが1954年にアジア人民反共連盟(APACL)を韓国・ソウルで結成。同じ年、韓国で文鮮明が統一教会を結成している。 他方、ステツコらのグループは1958年、メキシコシティで開かれた世界反共連盟発足準備会議に参加。やがてこれらの流れが合流して、1966年に世界反共連盟(WACL)がソウルで結成される。そして1986年までこの世界反共連盟の会長だったのが、ベトナム戦争当時は特殊戦争統合司令官で、その後在韓国連軍司令官になったジョン・K・シングローブ米陸軍少将だという。 その彼らが韓国で見出したのが文鮮明だった。1961年の軍事クーデターで朴正煕政権が成立すると、文鮮明の統一教会は、韓国国内で「勝共」という特別の役割を与えられる。米下院のフレイザー委員会は1978年の調査報告で、「1963年2月のCIAの報告は、金鍾泌がKCIA部長だったとき統一教会を“再組織"し、それ以来統一教会を“政治的用具"として利用してきた、とのべている」と明らかにしている。KCIAはアメリカのCIAを真似てつくられた、CIAと一体化した韓国の情報機関のことだ。つまり統一教会は戦後の米ソ冷戦構造のもとで、世界覇権を求めるアメリカが道具と位置づけていたことがわかる。 日本をめぐっては1967年、文鮮明が来日し、山梨県本栖湖畔にあった全国モーターボート競走会連合会(当時)の厚生施設で「第一回アジア反共連盟結成準備会議」が持たれた。児玉誉士夫の代理として白井為雄、笹川良一、畑時夫、久保木修己らが出席し、勝共運動を日本でも受け入れることで一致。1968年4月に韓国に続き日本でも笹川良一を名誉会長、久保木修己を会長に国際勝共連合が結成された。元首相の岸信介も発起人として名前を連ねた。岸信介と統一教会との深い関係は、統一教会が日本で活動を始めた初期からで、東京都渋谷区南平台の岸邸の隣に統一教会の研修所があり、岸は3度も統一教会本部で演説しているくらいだ。 B 文鮮明をとり立てた朴正煕といえば、岸信介にとっては満州国時代の部下(元日本軍将校)で、戦後は8000万㌦の経済援助で日韓の戦後処理を解決したように見せかけ、主要事業であったソウル地下鉄や鉄鋼事業などでは三菱や丸紅などに資金を還流するなど日韓を股に掛けた癒着関係を築いてきた。ともに「国際勝共連合」草創期を支えた人物だ。 韓国では戦後、旧植民地時代に日本の占領統治に加担した為政者なり官僚組織がそのまま引き継がれ、それこそ岸信介であったり本来戦犯として処分されるべき日本の為政者とも繋がりを持ってきた。アメリカとしてはそれらを戦後支配の道具として利用しながら反共の砦を築いてきたし、統一教会も培養されてきた関係なのだ。 C 今の40代から上の世代になると、文鮮明が決めた相手との合同結婚式なんかがメディアを賑わせていたこともあって、統一教会といえば壺を売ったり悪質な霊感商法をやっている団体というイメージがあるが、60代から上の世代としては70年代に教団系列の大学生組織・原理研究会のイメージも強く印象に残っているようだ。近年はあまり存在感がなくメディアで扱われることも少なくなっていたが、実は2000年代後半から存在感を強めていたことが明るみになっている。 とくに第二次安倍政権のもとで、政権トップが率先して統一教会との関係を構築するなかで、それを見た国会議員や地方議員は忖度し、大挙して全国各地で開かれる統一教会やフロント組織のイベントに来賓として参加するようになったといわれている。一方、教団サイドはこうした自民党国会議員との蜜月ぶりを内外にアピールして、勢力拡大に利用していった。そして霊感商法や偽装勧誘、高額献金強要などに対する警察の追及は、2010年以降、鳴りを潜めたままになった。 A 岸や児玉などのA級戦犯がアメリカによって免罪され、これらを駒にして戦後の統治が形作られていくうえで、こうした統一教会をはじめとした反共右翼組織も大いに培養されて、右派の軸が出来上がっていった。 いわば年期の入った同志みたいな関係なのだ。統一教会がアメリカでの活動を本格化させていた80年代初頭、文鮮明がアメリカで脱税容疑で起訴され、懲役1年6カ月の実刑判決を受けて連邦刑務所に収監されたとき、元首相である岸信介が「彼(文鮮明)の存在は、現在そして将来にわたって、希少かつ貴重なものであり、自由と民主主義の維持にとって不可欠」「不当な拘禁から解放されるようお願いしたい」とする異例の嘆願書をレーガン大統領宛に出していたことも明るみになっている。 安倍晋三と統一教会の関係でいえば、戦後から続く祖父からの三代にわたる盟友関係があり、これが「反共」を軸とする日・米・韓の政界人脈を繋ぐ媒体になっていたのだろう。まさに「政治資産」なのだ。親米保守の自民党政治家たちがこぞって統一教会に入り浸り、「マザームーン」などといって持ち上げる根拠があるのだ。 B 1年が経過したといっても、事態は何らメスなど入っておらず、自民党なり統一教会はこのままの逃げ切りをはかっているかのようだ。とはいえ、山上某が引きずり出した戦後政治の闇について、社会全体としても決して曖昧にして放置してはならないし、政界汚染の実態についても引き続き注視しなければならない問題だ。裏世界の話だけに、そして闇であるだけに、しっかりと光を当てて検証すべきなのだ。統一教会なる反共右翼が歴史的に誰によって何の目的で培養され、存在を許されるだけでなく野放しを黙認され、何をしてきたのか、歴史的社会的な検証が必要だ。「標的は韓鶴子だったのにとばっちりで安倍晋三が射殺されました。終わり」ではそれこそ安倍晋三も浮かばれないだろう。 |
旧統一協会との癒着は銃殺された安倍晋三の母方の祖父である岸信介と文鮮明との関係から始まっているのだろうが、「安倍晋三ができなかった政策を実現した」と意気揚々の護憲リベラル・宏池会会長の岸田文雄の出自が話題になっている。
「<護憲リベラルの宏池会会長・岸田文雄の改憲超軍拡政治の黒い闇>」
生前の平和軍縮派の巨頭・宇都宮徳馬は「今の政治家は信念がない。みなカネで動く」と嘆いた。それでも有権者の洗礼に配慮して、自民党議員でさえも増税や「改憲軍拡」を口に出す者はいなかった。したがって非戦の憲法下、「武器弾薬に43兆円」と公然と予算化するとし、武器弾薬メーカーに血税を流すなどという芸当を、今を生きるジャーナリストには予想さえも、夢に見ることさえも出来なかった。護憲リベラル・宏池会会長のどす黒い闇が存在する! 1,地獄へと舵を切った戦争準備43兆円の大罪 43兆円を貧者や福祉に回したらこの国は明るく一変する。岸田のそれは あたかも日本政府が、そっくり「死の商人」に変身したことを内外に誇示するものだから、隣国は驚愕しながら身構え、国際社会はアメリカを含めてあっけに取られた。G7ヒロシマ首脳会議に姿を見せた国連事務総長は、会議がロシア・ウクライナ戦争を終結させるための話し合いの場では全くなく、ロシア退治の談合だったことにひどく衝撃を受けた。 しかし、この大事な評価が活字や映像になることはなかった。 怪しげな一面を有するバイデンのためのG7会議にもかかわらず、批判めいた西側報道はほとんど見られなかった。日本の新聞テレビはというと、こぞって会議の議長である岸田を持ち上げ、岸田向けのまじかに具体化するであろう解散論に拍車をかけた。事務方は内外の記者向けには、例によって贅沢な酒と食事をたっぷりと用意したG7サミットだった。 自民党内では今も「年末の岸田の倅の忘年会写真が露見しない、さらには岸田の知恵袋で作戦参謀の木原誠二(官房副長官)の、愛人宅から愛人の運転で官邸に飛び込む様子が週刊誌に掲載されなければ、最高の解散の機会だった。残念の極みだ」と歯ぎしりしている。くせ球は日本人全てに首輪をつけるマイナンバーカードだったのだが。 どうだろう、戦争準備のための43兆円=軍需産業死の商人に法制度面から支援=軍事要員の確保=異次元少子化対策という一連の流れが何を意味するのか。子供や孫に男子のいる家庭は、内心衝撃を受けている。まさかの軍靴の音が鳴り響いてきた! ロシア退治の戦争に並走しての日本の43兆円超軍拡計画を非難する国際世論は、ついぞ表面化しなかった。強いてマイナス要因を探すと、LGBT法案にかこつけた米紙の神道政治連盟・日本会議への警鐘乱打だった。 2,安倍晋三以上にA級戦犯の岸信介路線を踏襲した岸田文雄 宏池会の宮澤喜一内閣が誕生する直前に、週刊文春記者から出版社(ぴいぷる社)を立ち上げた恩田貢からの急な依頼で「総理大臣 宮澤喜一」を書き上げた。理由は宮澤は宏池会きっての護憲リベラリストで、信頼に足る信念の政治家だったし、戦後の日米外交に自ら首を突っ込んだ稀有な、戦後政治を知悉した人物だったからだ。戦争に蓋をかける日本の平和主義者との思いも強かった。 彼は生前、親類先の岸田文雄にそれなりに薫陶をして、多少の期待もしていた。文雄の実父・文武は、いつもにこやかな表情で宮澤政権の誕生に汗をかいてくれていたことも、文雄への思いとなっていた。日本外交の基軸となる非戦の憲法9条は、日本の弱点ではなく、むしろ核兵器の時代には、むしろ強みであることを順々と説いたはずである。 思い出すと、宮澤政権誕生の少し前には、政界の悪役フィクサーで知られる渡辺恒雄が「改憲に汗をかくのであれば、全面的に読売グループ挙げて応援したい」と野蛮で危険なボールを投げてきたというが、彼は跳ね飛ばして相手にしなかった。だが、今の岸田文雄は全く違う。宮澤政治の対極にある。「安倍以上に安倍」は本当である。 現に政権を担当した岸田の今を、宏池会を知る誰もが「安倍晋三以上の右翼人士だ」と心底驚きを隠さない。ご存知安倍は、A級戦犯の岸信介の薫陶を受けて、それを政権で容赦なく強行してきた。 その最たるものが集団的自衛権の行使だ。歴代の政府が違憲と判断してきたというのに、安倍は公明党の太田ショウコウ(昭宏)・山口那津男・北側一夫ら右翼トリオと組んで、自衛隊参戦の法律を強行した。戦争する自衛隊を誕生させてしまった。武器弾薬を保持することを禁じた、非戦の9条を否定した明白な憲法違反法である。 参考までに非戦論を唱えた最初の日本人は、足尾鉱毒事件取材で一躍有名になった当時の毎日新聞女性記者の松本英子。明治期の上総の国望陀郡茅野村(現在の木更津市茅野)の出身だ。日本国憲法9条が誕生する20年ほど前に、滞在中のアメリカの邦字紙に繰り返し発表している。非戦の生みの親は日本人ジャーナリストである。中曽根ら国家主義者は「マッカサー憲法の英訳」では全くなかった。この史実は「松本英子の生涯」(府馬清著)に詳しい。 それはさておき自公連立の危うさとは、安倍の思い込みに公明党が金魚のフンよろしく従っていく無節操な政治姿勢にある。それがたとえ憲法に違反していても強行する。カルト教団の怖い点を公明党創価学会は、安倍死後に表面化した統一教会国際勝共連合そっくりのカルト教団であることを内外に知らしめている。 岸田の自公政権は、この安倍路線をさらに深化させ、軍国主義・軍事大国へと突っ込んでいる。護憲リベラルの伝統を有する宏池会の岸田文雄が大胆不敵に演じている。岸田家のルーツがそのことを裏付けている。神道政治連盟・日本会議の中枢の安倍・清和会構成員から岸田批判の声は、まずほとんど聞こえてきていない。 3,ウクライナ・ロシア戦争に介入した厳島神社サミット 政治記者20年を、誰もまねすることは出来ない。一人いた!NHKの安倍番の岩田?筆者は自民党担当の平河クラブと首相官邸の永田クラブに席を置くことが出来た幸運が、今を生かしてくれている。大手新聞では考えられない。しかし、一つだけ大きなミスを犯していた。 それは自民党もまた、公明党同様の政教一致のカルト政党だったのだが、政権政党はうまくそのことを隠すことに成功してきたこともあったろうが、取材記者にも甘さがあった。自民党本部の地底深く巣食う神社本庁の神道政治連盟を全く見逃してきたことだ。昨今は日本会議を名乗っている。戦前の国家神道を引きずる極右の元凶である。 自民党議員はよく町内会・地域の祭りに顔を出していたが、その理由に目を向けなかった。盆踊りなどの祭りが神社神道の祭礼であることさえ理解しなかった。選挙になると、事務所内の中央に「神棚」を祀っている不思議さえも意識しなかった。うかつにも神道の政治グループが自民党そのものだったことを無視してきた。 役所が建物を建てる際に「地鎮祭」なる不可解な行事をする。原始的お祓いカルト教に疑問さえ持たなかった。政府自民党や中央地方の役所、さらには財閥も、このまじないか占いレベルのお祓い原始宗教にからめとられていることも。正月に首相が伊勢神宮参拝と記者会見のことにも。自民党政府は、戦前の国家神道そっくりの行事をこなしていることも認識しなかった。 要するに、憲法20条の政教分離がズタズタにされていたことに気付かなかった。公明党創価学会どころではない。政権は政教一致の自民党と公明党で動いている。憲法を少しは学んできたものの、肝心要を忘却したまま20年を過ごしてしまった。悔やまれてならない。 疑獄のデパートと評される森喜朗が、首相として「日本は天皇中心の神の国」と公言したのは神道政治連盟の集会だった。初めて凡人ジャーナリストは目を覚ました。気付くのが遅すぎた。 国家神道は戦前の神社群の総体である。今の自民党を牛耳っている極右の震源地である。日本会議と神道政治連盟は一体である。統一教会と国際勝共連合もまた一体なのだ。相手次第で姿かたちを変えるワルの手口である。それは公明党と創価学会もまた同様である。 言論界に筆者のような不勉強な人間が多い証拠でもある。それでも自衛隊基地内の神社や司令官室の神棚には、おかしいと疑問を抱いた。戦前の体制が政府や官界財界に今も継承されている。岸田が安倍路線に突っ込んでいった政治環境だ。戦争神社は戦争を好む。ロシア・ウクライナ戦争を好事と判断し、それに沿った形でのヒロシマG7首脳会談だった!平和のヒロシマではなく、厳島神社サミットによるゼレンスキーへのテコ入れ会議だった。 これにおかしいと気付いたのは国連のグティレス事務局長くらいか。 4,アベノミクスは日銀・黒田東彦から学者馬鹿・植田和夫起用の円激安株高物価急騰財閥暴利策! 支配する側からすると、日本国民は穏健で実に好ましい。フランス人の真似をすることは無理か。最大の原因は、言論界が衰退し、真実に蓋をしてしまっていることと無関係ではない。正義の言論を言論界が封じ込める?それ以上に編集人がカネに左右されている。電通が幅を利かすマスコミ界! アベノミクスで暴利を手にしたのは、財閥である。内部留保は500兆円を軽く超えているとみたい。それに貢献しているのが庶民・大衆と労働者である。奴隷扱いされても「沈黙は金」だとほざいている。図星ではないだろうか。 日銀の金融政策に精通していなくても分かるだろう。10年後の黒田東彦の責任が今も問われている。岸田の下で交代した学者馬鹿といわれる植田和夫もしかりだ。円激安路線の儲けは、ほとんどが財閥と海外の投機筋の懐に入っていく。円紙切れ政策と言っても過言ではない。ハイパーインフレの主役は、中央銀行と言われかねないだろう。物価の番人という大事な使命を放棄して恥じない。 このことが議会でさえも追及されない不思議日本!そこに岸田の43兆円超軍拡計画が驀進している。なぜだ! 5,LGBT法で気付いた米高級紙NYTが指摘した神道政治連盟の「神の国」 6月20日に閉幕した国会の最終局面で新聞テレビが大きく報じたLGBT法案の審議で、話題を集めた点は、自民党内の確執だった。 党議拘束を撥ねつけるような保守・極右の自民党議員を、米紙ニューヨークタイムズは「神道政治連盟」と報じて注目を集めた。統一教会も仲間だが、森喜朗の「神の国」信者ということになる。 森内閣発足に貢献した中曽根は「天皇国家元首論」を改憲理由の一つにしている。戦前の現人神復活を夢見ている。LGBT法案の抵抗右翼が神道政治連盟だった。岸田の43兆円超軍事大国化推進グループである。 6,岸人脈に乗って満洲でぼろ儲けした祖父の岸田正記! 岸田文雄の祖父・正記はなかなかのやり手だった。岸田家の研究家・古田二三子は自身のFB(フェイスブック)で以下のような記事を書いて、事情を知らない国民に向かって叫んでいる。正記は岸の配下、満洲人脈の人だった。特権を手にして「幾久屋」百貨店を立ち上げて、独占的に暴利を懐に入れた、今でいう政商である。世界入りしたが敗戦直前に足元に原爆を投下された。 安倍は祖父・岸信介から、岸田は祖父・正記のカネで優雅な暮らしをして少年期を過ごしてきた。安倍側近の下村博文は「岸田家ってやっぱり非常に一般の人から見ると、特権階級的、ブルジョアですよ。日本人はやっぱり家系とか家柄、血統というか、なんとなく安心する部分があるんですよ」とやや皮肉気味にコメントしている。 古田のFBコメントはきつい。 「ちょび髭の極悪人の名は、岸田正記。岸田文雄の祖父だ! 普通なら、国内で実績抜群の白木屋、高島屋が満州に進出するでしょ?しかし、岸田正記は岸信介と結託した!日本には一軒もない「幾久屋」百貨店を満州に作った。「既得権益を排除する」というヒトラーの「疑似社会主義」思想だ!かくして、ファシスト・岸田正記は巨万の富を得た。 <東京・千駄ヶ谷の穏田にあった岸田の邸宅は白亜の洋館で、「穏田マンション」と呼ばれた。これは東京で「マンション」と呼ばれた初めての建物であった> ここで「銀のスプーン」をくわえて生まれてきたのが岸田文雄! そして、息子・岸田朔太郎だ! <岸田首相、長男を秘書官辞職後も公邸に住まわせる“異次元"待遇に「親離れ、子離れできてない」呆れる声> 岸信介も岸田文雄も同じ満洲人脈の戦犯。安倍も岸田も同じ穴の貉・護憲リベラルの人ではなかった。 |
最近の岸田文雄に対する評価は「聞く力より聞き流す力が勝っている」ということらしい。
「岸田の43兆円超軍事大国化推進」に対抗するには多くの良心的なジャーナリストが「ペンは剣よりも強し」ということわざを改めて思い出してほしいものである、とオジサンは思う。