今まで余り政治には興味がなかった我が家のノンポリオバサンは、国政選挙の場合は必ず2人で期日前投票に行き、投票所前に掲示されている候補者の写真を指して、投票者を決めていた。
日頃から小難しい番組よりは「お笑い系番組」を見て腹の底から笑っていたが、最近は近くのスーパーへ買い物に行って帰宅後の第一声が、「また値上がりした!」とか、「袋が同じで中身が減った」等々の物価の上昇には怒りが渦巻いていた。
今回の参院選は政権選択選挙ではなく、しかも現在の安倍晋三内閣に代わる野党内閣のイメージも曖昧なため、投票行動に今一動きが鈍かった。
しかし、「今のまま物価が上がり、毎年年金が下がる」ということが受け入れられるならば棄権してもいいが、そうでければ、少なくとも自公の候補者以外の候補者を選ぶべきであると説得し、昨日、期日前投票に行かせた。
これは、ネット上でも盛んに言われている「戦略的投票」なのだが、すでに台湾では常識になっていたという。
#戦略的投票 について台湾の友人にいろいろ聞かれた。台湾では常識だから、やられてなかったのが不思議と、このバナーをみた台湾人の間で話題になったらしい。台湾ではトップからギリギリの候補者に票を回すのを「配票」、明らかに当選できない候補からギリギリへのの票回しを「棄保」というらしい。 pic.twitter.com/VcwmvKmz2H
— こたつぬこ『「社会を変えよう」といわれたら』4/17発売 (@sangituyama) 2019年7月17日
その結果、以下のツイッターに従う投票になったらしい。
山本太郎さん、#参院選2019 神奈川選挙区で最後の議席を争う共産党 #あさか由香 の応援に。
— 未来のための公共 (@public4f) July 19, 2019
「大企業に大減税。金持ちに大減税。それで足理なくなった税収、分を消費税で補ってんですよ。しかも10%に上げるつってんですよ。
空 気 読 め っ つ の !
忖 度 し ろ っ つ の !」 pic.twitter.com/kijocyeFbH
神奈川で浅賀由香さん(共産)、兵庫で安田真理さん(立憲民主)の応援に行きました。お二人とも当落線上で頑張っています。相手はアベ補完勢力の維新や公明です。少しでもアベ政権がおかしいと思う人は、支持政党が違っていても、今回は浅賀由香さん、安田真理さんに投票してほしい、とお願いしました。
— 前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民) (@brahmslover) July 19, 2019
一方、マスメディアの本来の使命を捨てるかのような現象が起きているという。
「視聴率が取れない」からテレビのワイドショーなどでは参院選情報を取り上げないという、本末転倒な呆れた話である。
「『視聴率取れない』参院選、TV低調 0分の情報番組も」
【朝日新聞DIGITALより】
「視聴率取れない」参院選、TV低調 0分の情報番組もhttps://t.co/zp86zWeFun
— 毛ば部とる子 投票済み (@kaori_sakai) July 19, 2019
⇒「流しても当たり障りのない映像」だけを紡いで放送したものなんぞ、誰も見ないよ。選挙のせいにするなよ。制作側のレベルの問題だろ。
しかし、視聴者が本当に知りたいことを取り上げれば視聴率も上がるという。
〉モーニングショー。公示日以降、ほぼ毎日30~40分、消費増税、年金などをテーマに、専門家を招いて掘り下げ、各党の主張を紹介している。しかも、視聴率(関東地区)は連日9%台を記録。同時間帯の民放の情報番組の中で首位を走る??「視聴率取れない」参院選、TV低調 https://t.co/Y3Zq3CyC1H
— 前田 直人 (@Nao_Maeda_Asahi) July 19, 2019
〈憲法改正に絡む「緊急事態条項」を取り上げた祝日15日の放送は、15年の番組開始以来2位の11・7%となった。小寺敦チーフプロデューサーは「(略)結果を見て、選挙に関する有権者の知りたいという欲求を確かに感じた」と話す〉
— Takayasu Endo (@TakayasuEndo) July 19, 2019
↑テレビ朝日系「モーニングショー」 https://t.co/2D1LA3vc6j
いまの民放テレビ局は5年前、「自民党、異例の選挙報道要望書は『脅し』か テレビ局で広がる委縮、調査報道の妨げに」という記事によれば、怖気づき政権への忖度レベルが異常に上昇し今でもそれは続いている。
もっとも最近では、かつて民放番組で真っ当な政権批判をして追い出された人が、ナントNHKに出演してありのままの思いをNHKに言っていた。
NHK生放送に久米宏
— 先輩のハト???? (@senpai_hato_) 2019年7月19日
久々にTVで観た。毎週土曜のラジオは聴いてるけど、やっぱり老けたよね。予定調和を嫌う久米宏。この後の番組進行も無視して、スタッフは大変だったと思う。NHKの批判もしっかり言ったし、それこそ「NHKから国民を守る党」から出馬してもおかしくないレベルだった。#久米宏 pic.twitter.com/fV7ysX7cbu
今朝の「あさイチ」
— 滑稽新聞??胸熱れいわ新選組?? (@akasakaromantei) 2019年7月19日
生放送のNHKでは初出演となる久米宏が語ったこととは。
「NHKは独立した放送機関になるべき。人事と予算で国家に首根っこ握られてる放送局があっちゃいけない。そういう国は先進国とは言えない。絶対に報道機関は独立してないといけない」#参院選#れいわ新選組#共産党#野党共闘 pic.twitter.com/k3GL1VqF8i
され、連日の街頭演説で過去6年間の参議院議員の立ち位置を自ら「国会の野良犬」と称していた山本太郎。
その勢いは止まらず、街頭演説に集まる聴衆は、動員をかけ警察に保護されながら行う安倍晋三の応援演説を聴く支援者の数を凌駕している。
「大衆迎合主義」と訳されて批判されがちだったポピュリズムをうまく取り入れ、一部からは「左派ポピュリズム」と批判もあるが、「躍進するれいわ新選組、その公約『消費税廃止』がかなり現実的なワケ」という記事からも分かるように、掲げる政策は既存野党もマネできないが、決して奇をてらった内容ではない。
最近ではこんな人が現れているという。
「『私は山本太郎に発掘されたノンポリ』 自民党議員一家で育った25歳女子が「れいわ新選組」を推す理由」
私は元自民党員。今回れいわに票を投じる。れいわを応援すると自民支持者には批判を受けるが批判するなられいわに集まる「生き辛さ」の声を拾い上げず更に増税をしようとする自民にしてほしい。れいわに集まる人の声は自民が光を当てないだけでずっと存在していた国民の声だ #山本太郎 #れいわ新選組 https://t.co/utJuJBaVE0
— caca (@cacaandcaca) 2019年7月19日
多くの国民の不満のはけ口をうまく受け止めた山本太郎の緻密な戦略が実を結ぶのか、それは明日すべてが分かるのだが、安倍政権よりましな左派ポピュリズムも日本に現れてもいい時期なのではないだろか、とオジサンは思う。
最後に、当たるも八卦で、「【参院選】全選挙区・全候補の「当落予測」生データを公開」を紹介しておく。
「【参院選】全選挙区・全候補の「当落予測」生データを公開」より