時間の経過と共に地金が出てくる岸田文雄。
2015年、外相として日韓慰安婦合意をまとめあげた岸田文雄は、慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的な解決」をうたった日韓合意をまとめたという実績を持っている。
差し当たって冷え切ったままの日韓関係を憂い、関係改善を模索する韓国側の一部は、その縁で新首相に期待するところも少なくないと言うのだが、朴槿恵大統領の弾劾・罷免で宙に浮いてしまい、そして後任の文在寅大統領が就任早々、反日行動を展開し、そのひとつとして日韓合意の破棄を一方的に宣言してとどめを刺したことに対して、岸田文雄は韓国に対して「距離を置きたくなる気持ち」を持っているらしい。
「朝鮮戦争の終戦宣言に難色 岸田政権、韓国の提案に」
これ、隣国の戦争状態が続くことを望むっていう意思表明ですからね…。恥ずかしいことだと思います。
— 布施祐仁 YujinFuse (@yujinfuse) November 7, 2021
朝鮮戦争の終戦宣言に難色 岸田政権、韓国の提案に | 2021/11/7 - 共同通信 https://t.co/Suk0Gixiur
韓国が戦争状態を解消したいというのに、なぜ背を向ける?
— 小池 晃(日本共産党) (@koike_akira) November 7, 2021
終戦宣言により激変する北東アジアの安全保障環境に対し、朝鮮半島の非核化と北東アジアの平和構築、そして日朝国交正常化や拉致問題の解決といった諸懸案を解決するための、新たな外交戦略構築が求められる。
まさに日本外交の出番ではないか https://t.co/1mDDxpfN0k
ワシントン共同】日米韓3カ国が先月ワシントンで開いた岸田政権発足後初の高官協議で、北朝鮮との信頼醸成措置として休戦状態の朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言を望む韓国に対し、日本が「時期尚早」として難色を示したことが5日分かった。複数の外交筋が明らかにした。米国は態度を留保し、3カ国の温度差が浮き彫りとなった。 韓国の文在寅大統領が9月に国連総会の一般討論演説で終戦宣言を提案後、日本の立場が明らかになったのは初めて。北朝鮮がミサイル実験を繰り返し、核兵器開発と日本人拉致問題で解決への道筋が見えない中、岸田政権は融和ムードだけが拡大することを警戒した。 |
さて総選挙前までにすでに多くの警告や選挙違反者が摘発されている。
「衆院選、選挙違反で3件摘発 3人逮捕 警告は1376件 警察庁」
警察庁は30日、衆院選を巡る選挙違反で全国の警察が29日までに3件を摘発し、3人を逮捕したと発表したのだが、いずれもポスターを破るなどの選挙の自由妨害であり2017年の前回衆院選の同時期より4件4人少ないという。
この程度は軽微な違反であるのだが、すでにニュースになっているのは日本維新の会関連の選挙違反である。
「維新候補者の運動員 公職選挙法違反で逮捕 吉村副代表『事実関係を確認して、しっかりと対応したい』」
いったいどのような対応をするのか期待したいところだが、その対応まえにまたもや別の違反が明らかになっている。
「衆院選兵庫4区 維新の選挙運動員に新たな逮捕者 買収約束の疑い」
大事なことなので、繰り返します。
— 竹内 愛 (@aiai_0829) November 6, 2021
2人目です。
維新の運動員を逮捕 https://t.co/Js48oKfWVT
これらの逮捕者はあくまでも運動員レベルなので、よほどの金銭が動かなければで候補者までには影響が及ばない。
それよりも厄介なのは今回大躍進した維新の会にすり寄り始めた「ゆ党」の動きであろう。
「維新と国民、改憲に向け連携 9日にも幹事長、国対委員長会談」
国民民主党の玉木雄一郎代表は7日のフジテレビ番組で、日本維新の会と国会運営での連携を強化するため、9日にも両党の幹事長、国対委員長会談を開催すると明らかにした。玉木氏と同じ番組に出演した維新の吉村洋文副代表(大阪府知事)は、憲法審査会などで憲法改正論議の促進を目指す考えで一致した。 吉村氏は「国民民主の皆さんとは非常に価値観が近いところがある。個々の政策や、法案などを実現するために協力していくのが非常に重要だ」と強調した。改憲を巡り、玉木氏は「衆参両院の憲法審査会は毎週開いたらいい。議論するために歳費をもらっている。開かない選択肢はない」と語った。 |
当然ながら、こんな批判が出てくる。
総選挙でほとんど争点とならず、求められてもいない改憲を、選挙が終わるやいなや進めたがる政党が続出。
— 山添 拓 (@pioneertaku84) November 7, 2021
「憲法審査会開け」は改憲を煽る自民党が固執してきた主張であり、開けば議論は改憲案のすり合わせに向かう。
憲法を生かす具体的な政策は予算委員会などで徹底論戦を。https://t.co/Eif0IgCKvF
国民民主党も改憲勢力に与するのか。。 https://t.co/5rfMG7YJbN
— 前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民) (@brahmslover) November 7, 2021
衆議院選挙で国民民主党などは改憲が優先課題てあるかのような訴えはしていたのでしょうか?
— 宮本徹 (@miyamototooru) November 7, 2021
現行憲法は戦争しない、そのための戦力は持たないという平和主義があるからこそ、他のアメリカの同盟国とは違い、ベトナム戦争などに参加してこなかった。9条改憲は海外での武力行使への歯止めをなくす。 https://t.co/j3m3fRYbBt
それにしても、フジテレビの番組というのが気にかかってしまう。
このように感じてしまうのも無理はない。
東京のフジテレビは、悪名高い在阪メディアの輸入窓口になる気なのかね。https://t.co/L7WFICxGdN
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) November 7, 2021
#改憲煽るフジテレビは国民の敵です
— 君に届け!滑稽新聞 (@akasakaromantei) November 7, 2021
自民党に「やるなら本気で改憲しろ」とテレビで煽りまくる大阪の吉村知事。現職知事でここまで言うのも異常だが、これを日曜の朝から生でやらせるフジテレビは完全に狂ってる。もはや国民の敵と言っても過言ではない。
pic.twitter.com/QJmE2pqi7J
昔から大嘘つきの橋下徹や「雨合羽」の松井一郎、そして「イソジン小僧」吉村洋文らの顔をテレビで見るたびに不愉快に思っていた。
関西人嫌いの江戸っ子には受けいられない3人であった。
しかしこの維新については、すでに3年前に「維新支持の分析 -- ポピュリズムか,有権者の合理性か」という、かなり高価な単行本が出ており、「精力的な調査結果だが、分析や論理には疑問も。この本に学び、マスコミは「大阪市の廃止に賛成か反対か」世論調査すべきです」という。読者レビューがついていた。
そろそろ明らかにしておかないと怒られそうな気がしますが、当方、大学等で社会学の初歩などを教えることを本職にする教育労働者です(バイトもしてますが)。
— るまたん (@lematin) November 8, 2021
研究者は中年になる頃に廃業しまして、もう何年も学会にも出ていません。
という、この本を読んだ人の示唆に富んだ指摘があった。
今、組織力という点で維新に対抗できるのは日本共産党くらいでしょう(もちろん、公明党にも組織力がありますが、宗教的ネットワークを利用しているという点で、少し質的に異なると思います)。
— るまたん (@lematin) November 5, 2021
ただし、この点は維新を褒めてだけ済む問題ではありません。
のためだったのではないか、とさえ言われたのはよく知られています。
— るまたん (@lematin) November 5, 2021
また、もう一つの柱だった日本教職員組合、日教組も自民党をはじめとする保守勢力に徹底的にたたかれ、力をそがれてきました。今の大阪でも、維新府政、維新市政のもとで、組合は活動を制限され、たいへん苦しめられてきました。
こうしたことの結果…ばかりではないのですが、この三つの組合を主力とする労働団体だった総評は、より経営側に近い立場を取る民間企業の労働組合の団体だった同盟と合併し、連合となりました。
— るまたん (@lematin) November 5, 2021
つまり、今の状況は「しっかりした中道左派の政党が生まれるのを阻止する」ように動いてきた、これまでの日本の歴史の結果なのです。
— るまたん (@lematin) November 5, 2021
この中で、新興勢力が出てきやすいブロックが「右派の組織政党」というところにあり、そこに維新がはまった、ということかと思います。
これまで、大阪では2度にわたって、維新の主要な政治目標である、大阪市と大阪府の制度上の合併を、住民投票で退けてきました。
— るまたん (@lematin) November 5, 2021
その主力になったのは、政党でも、何かの団体でもありません。かといって政党や団体が関与していなかったわけでもなく、そこには無数の組織や個人の協働がありました。
そして最後にこう結んでいた。
「住民投票と違って選挙にはわかりやすい目標がないので、なかなかそう上手くは行かないと思うのですが、いくつも組織を横断的につないでいくという可能性はあり、その一つの形が野党共闘なのではないかと思います。」
まだ野党一党である立憲民主党の「代表を狙っている」連中にぜひ読んでもらいたいものである、とオジサンは思う。