「公訴権を独占する検事と他の公務員の『違い』にこだわらない首相が、今、『インフルエンザウイルス』と『新コロナウイルス』の違いにこだわり、対策実施をさらに1週間遅らせる理由が全く不明である。1週間の政治休戦を望む首相の動機は他にあると疑いたくもなる。」と慶応大名誉教授の小林節が言っていた。
さらに、「権力の私物化に起因する醜聞が続々と噴出してとどめを知らない今、『野党を黙らせたい』と首相が考えているのではないか? と私は『合理的推論』を働かせてしまう。」とズバリ安倍晋三の魂胆を見抜いていたようだ。
「政治休戦が目的?新型肺炎で法改正という名のサボタージュ」(日刊ゲンダイ)
まさに安倍晋三の「野党を黙らせたい」という狙い通り、野党第1党の立憲民主党が賛成してしまい今週末には法案は可決するという。
「『緊急事態宣言』可能にする法案 13日成立へ」によると、「万が一に備えるための法案」のため、自民党の岸田政務調査会長は、「法律に従って丁寧に運用していく中で国民の理解を得ることが大事だ」なので国会の事前承認は否定的で、さらに自民党の森山国会対策委員長は、「できるだけ国会に事前に通知することが大事だ。」と言いながら、「与野党の協議が整えば、付帯決議に盛り込めばいい」と効力のない付帯決議でごまかそうとしていた。
枝野氏「警察法に基づく緊急事態は、都道府県警察を一時的に内閣の統制下に置くもので、民主的統制の点から問題」と指摘するのに、緊急事態宣言の「私権制約は限定的」と断言。なぜ?
— 盛田隆二??Morita Ryuji (@product1954) March 9, 2020
さらに丁寧な説明が必要です。国会への「適時報告」を義務づける立憲修正案の効力にも疑問https://t.co/SzXeK5C9LC
立憲民主党内からも、こんな声があった。
立憲民主は堂々と今新型インフルエンザ等特措法の改正は必要ないと主張すべき。法改正には立法背景と趣旨があるが、安倍総理は緊急事態宣言をできる体制の為に法改正が必要との主張。野党の中には法律があれば、今回のような独善的な休校のようなことはできないと甘い期待をいうが、ますます暴走する。
— あべともこ(衆議院議員・神奈川12区・立憲民主党) (@abe_tomoko) March 6, 2020
そして枝野幸男代表のこのツートが波紋を広げた。
?新型コロナウイルスへの対応で、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正が俎上に上っています。
— 枝野幸男 りっけん 立憲民主党 (@edanoyukio0531) March 8, 2020
同法の対象には新感染症が含まれます。新感染症は条文で「既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なる」とされ、「未知のウイルス」等という限定はありません。
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この党首のツイートを「かなり杜撰」と切り捨てた、1か月前、「『法曹女子』対決は元検事の完勝」でつぶやいたように、森雅子法相を徹底的に理詰めで打ち負かした検事出身の立憲民主党の山尾しおりがリプライツイートを含めて連発していた。
①新型コロナに対応するための特措法について枝野さんのツイート。
— 山尾しおり (@ShioriYamao) March 9, 2020
賛成から逆算しているせいなのか、かなり杜撰なので問題点を指摘します。
もちろん今日12時からの会議でも発言しますが、時間がないし国会議員の腰がひけまくっているので、皆さんにまずシェアします。
②「法改正することなく新型インフル特措法を新型コロナに適用することは可能であり、適用すべき」
— 山尾しおり (@ShioriYamao) March 9, 2020
→適用する余地はありますが法改正して適用すべき。同法は事後報告だけで最長2年宣言可能かつ延長可能。チェック機能不全で期間も長すぎ。緊急事態法制として民主的統制が圧倒的に不足。
③今日にも国会承認(宣言時は例外的に事後承認)と期間短縮(例えば2年→半年)を入れて改正提案すればよい。
— 山尾しおり (@ShioriYamao) March 9, 2020
やらないならその理由は民主党政権でつくったメンツ、国対委員長間で握ったメンツ、そして最低限の修正が叶わなければきちんと反対し社会に問題点を明らかにする覚悟のなさ。
⑤報告さえすれば、宣言も延長もし放題。宣言や期間や措置の根拠を正すための市民イベントも開催禁止できる。外出自粛要請も、保育園や老人ホームの使用禁止も指示できる。
— 山尾しおり (@ShioriYamao) March 9, 2020
これが、国会承認までは不要で国会報告で足りる「抑制的な私権制限」なんですか?私はそう思わない。
⑥しかもこの特措法の発動要件は「新型インフルエンザ等の感染が拡大していると疑うに足りる正当な理由」という極めて解釈の余地が広いものです。
— 山尾しおり (@ShioriYamao) March 9, 2020
パンデミック抑止のため初動の柔軟性を重視してこの要件を維持するなら、入り口が広い分だけ民主的統制や期間制限が強く要請されるはず。
⑦ここ数日、SNSで問題点と解決策を発信し続けています。コメントも見てます。真摯な感想や建設的な提案に感謝してます。
— 山尾しおり (@ShioriYamao) March 9, 2020
「新法いらない。現行法でいい」と意見する方にも知ってほしい。民主党政権時の法律でも正しいとは限らない。ノーチェックで緊急事態宣言は立憲主義に反しますよ!
⑧ここに国対委員長間の申し合わせなる紙を再掲します。
— 山尾しおり (@ShioriYamao) March 9, 2020
いつ誰と誰が何の権限で何を約束した紙なんでしょう?事後報告で足りるとした根拠は?私から言わせれば怪文書です。憲法が予定する立法過程は、議場での国会議員による公開の議論であって、密室での国対委員長による密約ではない。 pic.twitter.com/JAbaBhrSox
⑨本当に怪文書の効果しかないなら放置しておくのですが、結局この紙が出てきてからというもの、この紙どおりの修正案が示され、この紙に沿った枝野代表ツイートがなされているので放置できません。
— 山尾しおり (@ShioriYamao) March 9, 2020
12日の本会議採決とかも勝手に約束されてるし。問題意識共有して頂けたらぜひ発信を!
立憲民主党は、民主党政権最後の野田佳彦首相の時に消費税増税を「三党合意」で決めたという忌まわしい過去を引きづっているらしく、消費税増税に関しての積極的な反対や提言ができなかった。
山本太郎が掲げる「消費税5%に減税」という提案にもおいそれと乗れず、野党統一に水を差している。
さらに、本来ならば民主党政権時代に成立した「新型インフルエンザ等特措法」の「等」という言葉を「安倍政権お得意の拡大解釈」すればすぐにでも適用できるわけであるから、改正は一切必要がないと正面から反対すべきだった。
結果的には「瀬戸際」だった安倍晋三へのアシストになってしまった。
そしてこの緊急事態は進んでいるにもかかわらず、大本営発表が行われていた。
【ジャーナリスムの死が国民の命を奪う】再流行の可能性も?バカな、今流行だ!感染者数も死亡数も増加の一途なのに、検査制限とノーデータで「かろうじて持ちこたえている」という脇田コウモリ座長と老害尾見スポークスマンの大本営発表コンビを読売日テレ、NHKが垂れ流す。https://t.co/rSVZSDaThq
— 金子勝 (@masaru_kaneko) March 9, 2020
この「持ちこたえている」という発言の真意は「検査を受けさせないで感染者数を抑える隠蔽戦略がなんとか持ちこたえている」という意味だな。
— 本間 龍 ryu.homma (@desler) March 9, 2020
「なんとか持ちこたえている」 専門家会議が見解(フジテレビ系(FNN)) - Y!ニュース
https://t.co/Tm1VYm5nxM
おはよう~??
— ひろあき (@hiroakiT59) March 9, 2020
何か、朝からショッキングなニュースが流れててスゲー仕事やる気無くしたわ~??
19日までイベントの自粛を求める?
完全に今月はどこも無理でしょ??
半年から年を越える位に長期化するって聞いたからどうにもならんな?? pic.twitter.com/yO810pvv1Y
「新型コロナウイルスの政府専門家会議は9日、国内感染について「数カ月から半年、年を越えて続くかもしれない」と長期化の可能性を示唆した」って、何を今さら。世界で8000人しか感染してないSARSが収束に8カ月かかったのに、10万人以上も感染してる新型コロナがそれより早く収束するわけないじゃん。
— きっこ (@kikko_no_blog) March 9, 2020
新型コロナ「長期化の可能性」と専門家会議 | 共同通信
— うさみ正記 (@usami_masaki) March 9, 2020
「数カ月から半年、年を越えて続くかもしれない」?
という事は、、
オリンピックには間に合わない??
道理でテレビでは報道しない訳だ! https://t.co/p7A6xgxCAd
まあ、どこから見ても誰でもが「もはや五輪はムリ」と感じているかもしれない。
ところで、参院予算委員会では昨日集中審議が行われ、今年の「桜を見る会」を中止に追い込んだ共産党の田村智子議員が、安倍昭恵と「反社」の人物との関係を安倍晋三に追及していた。
「昭恵氏事業に資金 否定できず 首相確認拒む 「桜」参加マルチ社長」
安倍昭恵UZUハウスと「よつば商法」田村智子【14分】3/9参院・予算委
冒頭紹介した小林節教授の、「権力の私物化に起因する醜聞が続々と噴出してとどめを知らない今、『野党を黙らせたい』と考えている」安倍晋三と「COVID-19」が一緒に「終息」してほしいものである、とオジサンは思う。