新・定年オジサンのつぶやき

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仮病で辞めた安倍晋三の過去の言動が高裁で裁かれた

2020年10月01日 12時00分50秒 | 原発関連

8月28日の退陣会見で安倍晋三は神妙な面持ちでこう言っていた。
 
「大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはなりません。国民の皆様の負託に自信を持って応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の地位にあり続けるべきではないと判断いたしました。
 総理大臣の職を辞することといたします。」
 
そして持病の悪化を医師の診断書なしで公表したが、後に診断書を出すほどの症状ではないと断られたという事実が明らかになり、ネット上では「仮病説」が飛び交っていた。
 
新しい治療薬のおかげで、即入院という13年前の醜態を避けながらも、「院政」という言葉も出始めていた頃、退陣する安倍晋三が次期政権の政策を縛るかのような談話を発表したのが9月11日だった。
 
敵基地攻撃能力は『必要』 安倍首相が談話『安保政策、年内結論を』
 
自民党内には「辞めていく首相が方針を決めるのはおかしい」(防衛相経験者)などの異論があったらしいが、単なる談話ではなく、まさに菅義偉政権に対する指令でもあった。
 
その結果が来年度の防衛費概算要求に露骨に表れた。
 
防衛費概算要求、7年連続で過去最大に 『敵基地攻撃』関連兵器も続々
 
         
          【東京新聞より】

2021年度予算編成で財務省は30日、各省庁からの概算要求を締め切った。防衛省は総額5兆4898億円に上り、概算時の過去最大を7年連続で更新した。20年度当初予算の5兆3133億円と比べると3.3%増となる。最新鋭ステルス戦闘機F35など、政府が保有を検討する「敵基地攻撃能力」に利用可能な兵器の導入が多数明記された。配備を撤回した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の代替策の関連費は、金額を示さなかった。
◆「いずも」空母化へ一歩
 F35Aは4機で計402億円、空母の甲板上で離着艦が可能なタイプのF35Bは、2機で264億円の取得費を計上。F35Aに搭載し、約500キロの遠距離から攻撃が可能なミサイル「JSM」の取得費は、172億円を盛り込んだ。
 F35Bを搭載するための「いずも」型護衛艦の改修費は231億円。甲板の耐熱加工や艦首の形状変更を行い、事実上の空母としての本格運用に踏み出す。レーダーを妨害電波で無力化する電子戦機の開発費153億円も計上。新規事業として、相手国の兵器などを監視するため、複数の小型衛星を運用する「衛星コンステレーション」の研究費2億円を充てた。
 こうした兵器は、相手国に接近して警戒網をかいくぐり、目標を攻撃できる性能があり、安倍晋三前首相が退任直前の談話で保有検討を促した敵基地攻撃能力の獲得につながる可能性がある。政府は国家安全保障会議(NSC)で能力保有の可否を検討し、年末までに結論を出す方針。
 F35などの米国製兵器を導入する際に多く適用される契約方式で、米政府が一方的に契約価格や納入期限を変更できる「対外有償軍事援助(FMS)」による調達費は、昨年度の概算要求より34%減り3286億円だった。
◆「地上イージス」代替策は金額示さず
 例年、2000億円程度に上る米軍再編関連経費は金額を示さない事項要求としており、この分を追加すると予算総額はさらに膨らむ見通しだ。

 
ところで、安倍晋三がらみの話題をする前に、ネトウヨや右派連中からは目の敵にされているのが、本や雑誌からニュースを掘り起こすサイトとして2014年7月にオープンした「LITERA」。
 
内容は安倍政権をはじめとして御用学者やジャーナリスト、政権の提灯持ち弁護士や評論家、そして芸能人まで容赦なく彼らの本性を徹底敵に批判しており、オープンした翌年からは東電による福島第一原発大爆発という原発震災については、断続的に特集している。 
その記事の筆者が「エンジョウトオル」というペンネームらしき名前のため、ネット上ではさまざまな批判があった。
 
黄色いサイゾー「リテラ」と炎上ライター「エンジョウトオル」(2015-02-09) 
 
さらには、ツイッター上には、「#エンジョウトオル」というハッシュタグも依然として生きている。
 
国の責任を問う裁判ではなかなか原告が勝訴をつかむのが難しいこの日本では、久々に画期的な判決がでた。
 
『国の責任明確』『賠償基準の不十分』認める画期的な判決<原発被災者訴訟>
 
東京電力福島第一原発事故を巡る集団訴訟の仙台高裁判決は、原告弁護団が「大きく前進した画期的な判決」と評価する内容だった。ポイントは2つある。
◆「規制当局に期待される役割を果たさず」
 1つは、国の責任を明確に認めたことだ。同様の集団訴訟では、国の責任を否定した地裁判決がある。今回の高裁判決は、国も津波の襲来を予見でき、対策を講じていれば事故は防げたとし、「規制当局に期待される役割を果たさなかった」と断罪した。
 原告である被災者は、国策で原発を推進してきた国の責任追及にこだわってきた。原発事故を2度と繰り返さないためだ。国の責任を東電に次ぐものと判断した一審福島判決が見直されたことは、重要な成果だ。
◆東電の指針超え救済地域を広げる
 もう1つは、東電が賠償の基準とする国の原子力損害賠償紛争審査会が定めた中間指針の不十分さが認められたことだ。東電は指針を「最高基準」としてかたくなに守るが、高裁は指針を超えて救済すべき地域を広げる判断を示した。
 東電の賠償は、被害実態とずれていると幾度も指摘されてきた。原発事故から9年半が過ぎても、十分な補償が受けられない被災者がいる。国は被害救済のため、賠償基準の見直しを急ぐべきだ。

 
「国の責任」というが、それでは国のだれが責任をとるのかといった視点から、3年前に「エンジョウトオル」は明確に責任者をリテラで断罪していた。
 
忘れるな!福島原発事故の主犯は安倍晋三だ! 第一次政権時に地震対策拒否、事故後もメディア恫喝で隠蔽…
 
そして原発震災後8年目の昨年の3月11日には、再び安倍晋三の責任を厳しく断罪していた。

何度でも言う! 安倍首相こそが福島原発事故の最大の戦犯だ! 第一次政権で津波による冷却機能喪失対策を拒否

■福島原発事故から5年前、安倍は「全電源喪失はありえない」と地震対策を拒否
 故郷に帰れない多くの被災者を生み出し、放射性物質を広範囲にまき散らし、作物を汚染し、今も国土や海を汚し続けている福島原発事故。
 だが、この国家による犯罪ともいえる重大な事故をめぐって、ほとんど語られてこなかった事実がある。それは、現内閣総理大臣である安倍晋三の罪についてだ。

 こういうと、安倍支持者はおそらく原発事故が起きたときの首相は民主党の菅直人じゃないか、サヨクが安倍さん憎しで何をいっているのか、というだろう。そうでない人も、原発を推進してきたのは自民党だが、歴代の政権すべてがかかわっていることであり、安倍首相ひとりの問題じゃない、と考えるかもしれない。
 だが、福島原発の事故に関して安倍首相はきわめて直接的な責任を負っている。第一次政権で今と同じ内閣総理大臣の椅子に座っていた2006年、安倍首相は国会で福島原発事故と同じ事態が起きる可能性を指摘されながら、「日本の原発でそういう事態は考えられない」として、対策を拒否していたのだ。
 周知のように、福島原発の事故は津波によって全電源が喪失し、原子炉の冷却機能が失われたことが原因で、政府や電力会社はこうした事態を専門家さえ予測できない想定外のことだったと弁明してきた。
 しかし、実際にはそうではなく、原発事故の5年前に、国会質問でその可能性が指摘されていたのだ。質問をしたのは共産党の吉井英勝衆院議員(当時)。京都大学工学部原子核工学科出身の吉井議員は以前から原発問題に取り組んでいたが、2006年から日本の原発が地震や津波で冷却機能を失う可能性があることを再三にわたって追及していた。3月には、津波で冷却水を取水できなくなる可能性を国会で質問。4月には福島第一原発を視察して、老朽化している施設の危険性を訴えていた。
 

原発 電源喪失で炉心溶融の可能性(2010年5月26日 吉井議員が質問 衆院経済産業委員会)
 
 そして、第一次安倍政権が誕生して3カ月後の同年12月13日には「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書」を政府宛に提出。「巨大な地震の発生によって、原発の機器を作動させる電源が喪失する場合の問題も大きい」として、電源喪失によって原子炉が冷却できなくなる危険性があることを指摘した。 ところが、この質問主意書に対して、同年12月22日、「内閣総理大臣 安倍晋三」名で答弁書が出されているのだが、これがひどいシロモノなのだ。質問に何一つまともに答えず、平気でデタラメを強弁する。
■福島原発事故と同じバックアップ電源機能不全の実例を指摘されても安倍は…
 まず、吉井議員は「原発からの高圧送電鉄塔が倒壊すると、原発の負荷電力ゼロになって原子炉停止(スクラムがかかる)だけでなく、停止した原発の機器冷却系を作動させるための外部電源が得られなくなるのではないか。」という質問を投げかけていたのだが、安倍首相はこんな答弁をしている。
外部電源から電力の供給を受けられなくなった場合でも、非常用所内電源からの電力により、停止した原子炉の冷却が可能である。
 吉井議員はこうした回答を予測していたのか、次に「現実には、自家発電機(ディーゼル発電機)の事故で原子炉が停止するなど、バックアップ機能が働かない原発事故があったのではないか。」とたたみかける。

 しかし、これについても、安倍首相は「我が国において、非常用ディーゼル発電機のトラブルにより原子炉が停止した事例はなく、また、必要な電源が確保できずに冷却機能が失われた事例はない」と一蹴。

 これに対して、吉井議員はスウェーデンのフォルスマルク原発で、4系列あったバックアップ電源のうち2系列が事故にあって機能しなくなった事実を指摘。「日本の原発の約六割はバックアップ電源が二系列ではないのか。仮に、フォルクスマルク原発1号事故と同じように、二系列で事故が発生すると、機器冷却系の電源が全く取れなくなるのではないか。」と糾した。

 すると、安倍首相はこの質問に対して、こう言い切ったのである。
我が国の原子炉施設は、フォルスマルク発電所一号炉とは異なる設計となっていることなどから、同発電所一号炉の事案と同様の事態が発生するとは考えられない。

 吉井議員が問題にしているのはバックアップ電源の数のことであり、原子炉の設計とは関係ない。実際、福島原発はバックアップ電源が全部ダメになって、あの深刻な事故が起きた。それを安倍首相は「設計が違うから、同様の事態が発生するとは考えられない」とデタラメを強弁していたのだ。

 そして、吉井議員がこの非常用電源喪失に関する調査や対策強化を求めたことに対しても、安倍首相は「地震、津波等の自然災害への対策を含めた原子炉の安全性については、(中略)経済産業省が審査し、その審査の妥当性について原子力安全委員会が確認しているものであり、御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。」と、現状で十分との認識を示したのだ。

 重ね重ね言うが、福島原発が世界を震撼させるような重大な事故を起こした最大の原因は、バックアップ電源の喪失である。もし、このときに安倍首相がバックアップ電源の検証をして、海外並みに4系列などに増やす対策を講じていたら、福島原発事故は起きなかったかもしれないのだ。

 だが、安倍首相はそれを拒否し、事故を未然に防ぐ最大のチャンスを無視した。これは明らかに不作為の違法行為であり、本来なら、刑事責任さえ問われかねない犯罪行為だ。

 ところが、安倍首相はこんな重大な罪を犯しながら、反省する素振りも謝罪する様子もない。それどころか、原発事故の直後から、海水注入中止命令などのデマをでっちあげて菅直人首相を攻撃。その罪を民主党にすべておっかぶせ続けてきた。
■安倍が責任逃れのためにぶちまけたメディアへの恫喝、お得意の「捏造だ」攻撃
 その厚顔ぶりに唖然とさせられるが、それにしても、なぜ安倍首相はこれまでこの無責任デタラメ答弁の問題を追及されないまま、責任を取らずに逃げおおせてきたのか。
 この背景には、いつものメディアへの恫喝があった。
 実は、下野していた自民党で安倍が総裁に返り咲いた直後の2012年10月、「サンデー毎日」(毎日新聞社)がこの事実を報道したことがある。1ページの短い記事だったが、本サイトが指摘したのと同じ、共産党の吉井英勝衆院議員(当時)の質問主意書に対して安倍首相が提出した答弁書のデタラメな内容を紹介。吉井議員のこんなコメントを掲載するものだった。
 「いくら警告しても、マジメに対策を取らなかった安倍内閣の不作為は重大です、そんな安倍氏が総裁に返り咲いて首相再登板をうかがっているのは、本人も自民党も福島事故の責任を感じていない証拠でしょう」

 ところが、これに対して、安倍は大好きなFacebookで、こう反撃したのだ。
「吉井議員の質問主意書には『津波で外部電源が得られなくなる』との指摘はなく、さらにサンデー毎日が吉井議員の質問に回答として引用した政府答弁書の回答部分は別の質問に対する回答部分であって、まったくのデタラメ捏造記事という他ありません」(現在は削除)

 出た、お得意の「捏造」攻撃(笑)。だが、「サンデー毎日」の報道は捏造でもなんでもなかった。たしかに安倍首相の言うように、吉井議員が質問で外部電源が得られなくなる理由としてあげたのは、津波でなく「地震で送電鉄塔の倒壊や折損事故」だった。しかし、だったらなんだというのだろう。そもそも、吉井議員が問題にしていたのは外部電源が得られなくなる理由ではなく、外部電源が得られなくなった場合のバックアップ(非常用)電源の不備だった。

 吉井議員は質問主意書の中で、バックアップ電源4系列中2系列が機能しなくなったスウェーデンの原発事故を引き合いに出しながら、日本の多くの原発が2系列しかないことを危惧。2系列だと両方とも電源喪失して原子炉を冷却できなくなり、大事故につながる可能性があると指摘した。

 それに対して、安倍首相が「我が国の原子炉施設で同様の事態が発生するとは考えられない」と回答したのだ。福島原発の事故はまさにバックアップ電源が喪失したことで起きたものであり、その意味で「サンデー毎日」の「津波に襲われた福島原発を"予言"するような指摘を、十分な調査をせずに『大丈夫』と受け流した」という記述はまったく正しい。

 もし、質問主意書が地震でなく津波と書いていたら、安倍首相は、バックアップ電源の検証を行って、2系列を海外並みの4系列にするよう指導していたのか。そんなはずはないだろう。
 ようするに、安倍首相は自分の責任をごまかすために、枝葉末節の部分をクローズアップし、問題をスリカエ、「記事は捏造」という印象操作を行っているだけなのだ。
 だいたい、これが捏造だとしたら、メルマガで「菅直人首相の命令で福島原発の海水注入が中断された」というデマを拡散した安倍首相はどうなのか、と言いたくなるではないか。  
・・・中略・・・
 そして、翌年、第二次安倍内閣が発足すると、安倍首相はこれとまったく同じ手口で、自分に批判的なマスコミを片っ端からツブシにかかった。枝葉末節の間違いを針小棒大に取り上げて、「捏造」と喧伝し、批判報道を押さえ込む――。さらに、読売、産経を使って、菅直人元首相や民主党政権の対応のまずさを次々に報道させ、完全に原発事故は菅政権のせいという世論をつくりだしてしまった。
 こうした安倍首相とその仲間たちの謀略体質には恐怖さえ覚えるが、もっと恐ろしいのは、彼らが政権をとって、再び原発政策を決める地位にあることだ。不作為の違法行為によってあの苛烈な事故を引き起こしながら、その責任を一切感じることなく、デマを流して他党に責任を押しつける総理大臣。そのもとで、反対を押し切って進められた原発再稼働。そして、まさかの原発新設議論の着手……。
 このままいけば、“フクシマ”は確実に繰り返されることになる。
(エンジョウトオル)


 
今回の高裁判決については、宮武嶺弁護士がわかりやすく解説してくれていた。
 
【誰が悪いのか】全国の高裁で初!福島原発事故、国と東電に賠償責任を認める判決。しかも地裁判決から大幅増額の10億円超え【安倍前総理も原発マフィアの一員
 
そして上記の記事中で、最後にこう指摘していた。

「これほど重大なミスをした安倍氏を二回目の総理大臣返り咲きを許し、7年半以上も政権の座につかせてしまったのは日本の有権者に最悪の選択だったと言えます。
 せめて、今度は安倍前総理が病気に逃げ込んで責任を回避できないように、モリカケ・桜などすべての疑惑を徹底的に暴かないといけません。」
 
菅義偉政権に引き継がれた安倍晋三の負の遺産処理は安倍晋三自身ががとらなければならいのは当然であろう、とオジサンは思う。
     

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